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【豆知識】睡眠と体温

睡眠偏差値が先進国の中で最も低いとされる日本ですが、最近はいわゆるビジネスエリート層、特に外国で、睡眠時間が1つのステータスとして考えられ始めている様です。

その背景には睡眠の医学が進み、メカニズムが分かってきたことで、睡眠がどれだけ普段のパフォーマンスに影響があるかの認知が広まったことがあると思います。

皆さんは毎日睡眠時間が確保できているでしょうか。また、その時間でよく眠れているでしょうか。
今回はそんな睡眠と、私たちの体温の関係性について書こうと思います。

睡眠不足は酔っ払い状態?

睡眠不足の日に、普段より頭が回りづらい経験をしたことはありますか?。毎日やるべき事が溜まっていくと、真面目な方ほど、どうしても睡眠時間を削って頑張らなければ、という判断になっていくように思います。

ただ、睡眠不足で仕事をすることは、お酒を飲んで酔っ払った状態で仕事をするのと同じくらい、脳の機能が低下するため、事実として脳機能がかなり下がった状態で多くの人が仕事をしている様です。

オーストラリアの研究

一時期研究データが流行った気もするのですが、大体起床してから17時間以上活動していると、
血中アルコール濃度が0.05%、またはそれ以上の酩酊レベルまで能力が下がったというテストがオーストラリアで研究されていました。
ちなみに血中アルコール濃度0.05%は、僕の体重62kgで計算すると、大体日本酒1~2合になります。

仕事をする前に、日本酒1~2合を飲む人はあんまり居ないと思いますが、パフォーマンス的には睡眠不足も同じ様です。

お風呂で温まるとよく眠れる訳

1日疲れ切ってベッドでそのまま寝る日よりも、シャワーを浴びたり、湯船に浸かった方がよく眠れる感覚はおそらく共通認識なのかと思います。
これは、体温の上下によって睡眠の質が変わってくることが理由です。

以下、少しややこしいですが、体温は分けると
①深部体温
②皮膚温度
の2つになります。文字通り①深部体温は体の芯の部分の温度で、②皮膚温度は表面の温度のことを指します。①は②よりも変化しにくくなっています。

重要なのは、深部体温と皮膚温度の差を如何に縮めるかです。ポイントは「上げて、下げて、縮める」ことです。

基本的に人間は恒温動物なので、恒常性が働いており、体温が大きく変化しないように出来ています。ですがお風呂はその体温を上げることが出来る上に、運動のように交感神経を刺激することもなく、リラックスして温まることが出来るのです。

深部体温も皮膚温度も上昇し、皮膚から熱放散が始まって徐々に深部体温が下がっていきます。深部体温は上がった分、大きく下がろうとするので、最終的に入浴前より深部体温が下がり皮膚温度との差が縮まることで、よく眠れるそうです。

40°の湯船に15分入浴して90分後に寝る

スタンフォード式最高の睡眠という本を読んでから、実践していることが、「15分入浴して90分後に寝る」ことです。先述した深部体温が上がる湯温➕入浴時間と、それが丁度よく下がるまでの時間が、それぞれ40°に15分と出てから90分だそうです。

睡眠はよく分かっていない分軽視されやすいもので、寝る暇を惜しんで努力するのが1つの美談のようにも語られることもあります。
しかし、毎日6時間睡眠だとしても人生の1/4は寝ていることになるので、その1/4の質を考えてみても面白いのかもしれません。

以上、睡眠と体温についてでした。
ありがとうございました。

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