アメリカでお騒がせの「バーベンハイマー」って?!
みなさん、最近どんな映画が
気になりますか?
私はまず、「君たちはどう生きるか」を
観るつもりです。
でも、別の映画も気になってます。
日本での公開日も
未定だというのに。
それは、あの原爆の父を描いた
「オッペンハイマー」です。
この映画のことは先日の
「広島原爆から終戦までの
NYTimesを見てゲンナリする勉強会」で
参加者のRさんに教えてもらいました。
なんでも、アメリカでは
「バービー」と公開日が同じだったので
バーベンハイマーなる造語が生まれたり、
バービーの髪型にキノコ雲を合わせた画像が
大非難されて、配給会社が対応する騒ぎになったり
ザワザワしてます。
日本で公開されたら
もっとザワザワするんでしょうね。
でも、おきまりのように
こう批判されるんだろうなぁと
思ってしまいます。↓↓
「この映画は被爆者の体験を軽視している。」
「被爆体験をわかってない。」
「被爆国として日本こそ
この映画を忌憚なく評価するべきだ。」
いや、そのとおりなんですが…
そのとおりなんですけど…
この手のやりとり、これまでにも
何度も繰り返されたような…
なんだか、定番のセリフの
応酬を聞いているような…
で、また大して何も
変わらないような…
勉強会で私たちが目にした
ニューヨーク・タイムズは
広島原爆投下から終戦までの
たった1週間分あまり。
それでも、アメリカの一般市民は
戦時中も空襲の心配なく
これまで通りぜいたくな買い物をして
暮らしを楽しんでいたことが
はっきりわかりました。
アメリカの人たちは日本のように
戦前・中・後の区別をはっきり感じることなく
ずっと一続きの景色を見ていたこともわかりました。
(少なくともベトナム戦争までは)
この人たちに被爆者、被爆国のことを
わかってくれといきなり言うのは
どうもうまくいかない気がしてなりません。
良い、悪い、正しい、間違っている、
ではなく、
うまくいくか、いかないか、です。
どうも手前の一手が足りない
気がするんです。
コミュニケーションは
相手を知ることが大切です。
相手に見方を変えてほしいなら
なおさらです。
78年前から、
おおかたのアメリカ人が
ふれてきた原爆についての
情報では…
政府もメディアも
核開発こそ戦後の
「エネルギー政策」の要と
伝えてきました。
なので、
核開発=米国の科学技術の快挙という文脈のなかで、
「実践①広島に投下してみました」
と語られていたのです。
ミサイルできたから
飛ばしてみた、という
お隣さんとちょっと似ています。
(落とす場所がぜんぜん違いますが)
それに比べたら原爆が
戦争を早く終わらせるのに
役立ったと言う説は
NYTimesでは存在感が
薄いです。
もしかして、日本からの非難への
反論だったのかもしれません。
そして、終戦当日のNYTimesとなると、
なんと…!
「日本空襲のまとめ」なる
小さな表が載っています。
その表の上から8分の1くらいを
今日のヘッダーにしました。
日本の都市名と空爆回数、焼失面積、
そして「破壊率」という不思議な数字が
並んでいます。
日本の土地も人も数でしか
なかったのですね。
こういう情報にふれていたら、
よほど奇特な方でない限り、
敵国の被爆者ひとりひとりに
人生があったとは
思い及ばないでしょう。
同じように、日本にいる私たちが
人を数としてとらえてしまって、
当事者のリアルな体験を
想像できずにいること、
ないと言えるでしょうか。
さて、アメリカの視界に足りないものは
なんでしょう?
それは被爆者が被爆者になる以前の
世界のあちこちにあったような
普通で豊かな暮らしの様子では
ないでしょうか。
被爆者だって
もとから被爆者だったわけでも
被爆だけが人生だったわけでも
ないはずです。
「この世界の片隅に」の
すずさんもそうでした。
被爆の瞬間までの暮らしぶりは
きっとアメリカだけでなく
世界のあちこちの
すずさんに共感される
ことでしょう。
そういう共感があってこそ
突如の被爆の衝撃と
長年にわたる苦しみが
心にひびくのでは、と
思います。
と、オッペンハイマーに始まって
勝手なことを申しました。
まだ、知られていない
たくさんのすずさんの
声なき声を想います…
話は変わりますが、
8月24日、朝9時から12時まで
新横浜で言語造形の諏訪耕志先生による
特別臨時講座、
日英の言語造形のお稽古を
ふたたび開きます。
参加費は一般10000円、
道場生7000円です。
まだ告知していないのに
もう残席わずかです。
ご関心おありの方はとりあえず
仮予約ご希望の旨、メールください。
もうすぐお盆。
台風の動きが??ですが、
穏やかに過ごせますように。
■ 暗記しなくても英語の語彙力爆上がり!
オノマトペで英日訳が自然になる見れば納得、解説動画つき
魔法の語源100リスト
■ いつまでたってもコトバ探しが苦しい人のための
ドンピシャな通訳のコツがわかる
無料7日間メール講座
■ Facebook Yukiko Kabuki
■身体芸術としての通訳を探求する通訳藝術道場
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?