隣は赤ん坊
社会人になりたてのころに言われたことがあります。
「隣は赤ん坊だと思いなさい」
この言葉をおっしゃった方の、そのときの意味は、生産工場での作業ミスが起こらないように、赤ん坊でも分かるように指示をしなさい、という意味でした。
例えば、どのネジをどこに留めるのかを間違えないように、ネジとそのネジを留めるべき場所に同じ色をつけておく、というように。
しかし、これは生産現場にとどまることではありません。
報告、説明、指示、などなど、誰もが誤解なく理解できるように心がけることが必要です。
自分が処理した業務を次の段階の処理をする人へ受け渡すときには、自分が何故そのように処理したのか、次に気をつけなくてはならない点は何かなどを明確にしたら良いでしょう。
他の人へ何かを依頼するときには「何をいつまでにどうして欲しいか」といったことを明確にしなくてはなりません。
書類をファイルするにしても、それが物理的なファイルでも、電子的なファイルでも、どこに何が保管されているのかを、誰もが分かるようにしなくてはなりません。
さらには、自分がいなくなった何ヶ月後、何年後かにその業務に関わる人にも、業務の手順はもちろんのこと、その理由や背景が分かるようにしておくことも必要です。
とかく、その場だけの処理で終えてしまいがちですが、それだけでは仕事が完結しているとは言えません。
その仕事に関わるあらゆる人が、時間を超えても、分かるようにする。
自分にしか分からないやり方、残し方は決して「良い仕事」とは言えません。
「隣は赤ん坊」
常に意識していることです。
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