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『美しき天然』の挑戦!

『美しき天然』という楽曲がある。田中穂積作曲、武島羽衣作詞の作品。
1902年、明治35年の作品だ。この曲は日本で最初の『ヨナ抜き短調』の作品と言われている。
娘のピアノ伴奏で歌おうとしたらm、珍しく娘が『気持ちの悪い旋律』と言った。
近代音楽の条理に反する旋律運びというのだ。
私には昔から馴染みのメロディーで『映画やサーカス』のジンタとして使われていたし、今は滅多に見かけない『チンドン屋さん』の言わば定番の楽曲であった。
旋律の方は佐世保の九十九島あたりの景勝を思い浮かべて田中が作曲したようだが作詞は佐世保とは全く縁がない東京在住の武島の作だそうだ。
この曲のちに中山晋平の『船頭小唄』や古賀政男の『サーカスの歌』『影を慕いて』『悲しい酒』にも色濃く影響を与えているらしい。
そういえばこれらの歌には似通った旋律が垣間見える。
『美しき天然』には『替え歌』もあったようだ。それだけ日本人には親しまれた旋律だったのであろう。

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