イランがイスラエルを攻撃。状況と背景まとめ
ここまでの状況を主にX・記事をソースとしてまとめています。
背景のまとめも追記しました。
時間はツイート・記事の時間、日本時間です。
・イラン:報復としての攻撃は終了
・イスラエル:重大な対応を計画
注目すべきは、国際社会がイスラエルの報復を許す状況を作るのか、という点と考えます。
イスラエルの被害状況
【4月14日 10:10 X】
イスラエル軍の空港が深刻な被害
【4月14日 8:34 X】
イスラエル当局はイランの無人機およびミサイルの99%を要撃したと発表
状況
【4/14 15:44】Bloomberg
イラン:作戦は成功。継続の意図はない
テヘランは、ほとんどのミサイルが迎撃されたにもかかわらず、この攻撃を成功と称賛しています。
「我々はこの作戦を完全な結果を達成したと見なしており、作戦を継続する意図はない」と、軍参謀総長のモハマド・バゲリ氏は日曜日に国営テレビで述べました。
https://www.bloomberg.com/news/live-blog/2024-04-13/iran-attack-on-israel?cursorId=661B7B32B2240000
【4/14 10:30 WSJ】G7各国は日曜日にビデオ会議を開催予定
G7各国は次の対応を協議するため、日曜日にビデオ会議を開催予定。
ドイツのショルツ首相はイランのイスラエル攻撃を強く非難し、G7などと緊密に今後の対応を協議していくと表明した。
【4/14 10:29 X】
バイデン大統領がイスラエルにイランへの報復を控えるよう要請
【4/14 10:08 Bloomberg】
国連安保理は日曜日の午後4時(米東部時間)に会合を開く予定
【4/14 9:33 WSJ】
国連事務総長:「深刻な意味での エスカレーション」と非難し、即時の停火を求める
国連事務総長アントニオ・グテレスは、イスラエルに対するイランの報復を「深刻な意味での エスカレーション」と非難し、即時の停火を求めた。
【4/14 8:30 X】
イスラエル:イランによるイスラエルへの攻撃に対し「重大な対応」を行う計画
【4/14 7:06 】
イラン:イランの軍事行動はシリアのイラン外交公館に対するイスラエル攻撃への対応。この件は終了したと見なせる
※シオニストレジームはイスラエルを指す
背景:「ダマスカス(シリア)のイラン外交公館に対するシオニストレジームの攻撃」(4/1)とは
2024年4月1日、イスラエル軍機がシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館の建物を爆撃しました。この攻撃により、イラン革命防衛隊の高官を含む少なくとも7名が死亡したとイランは発表しました。
死亡した高官の中には、イラン革命防衛隊のエリート部隊「コッズ部隊」の上級司令官であるモハマド・レザ・ザヘディ准将や、他の2名の将軍が含まれていました。イランの国営メディアによると、攻撃で破壊されたのは大使館に隣接する領事館の建物でした。
イランとシリアはこの攻撃の背後にイスラエルがいると非難し、イランは報復を誓いました。一方、イスラエル軍は外国メディアの報道にはコメントしないと述べましたが、攻撃対象はイラン革命防衛隊の軍事施設であり、大使館ではないと主張しました。
国連安全保障理事会での議論
多くの代表団から、外交・領事館の施設を攻撃することは国連憲章や外交関係に関するウィーン条約に違反すると指摘された。地域紛争がさらに激化することを深く懸念する声が上がった。
米国、英国、フランスは、イランとその関係組織が地域の緊張を高めないよう求めた。
一方でイランは、イスラエルによる7回のミサイル攻撃で7人のイラン人が殉教したと報告し、米英の主張を強く否定した。
ロシアは、イスラエルの無謀な行動を非難するよう国際社会に呼びかけた。中国は、イランとシリアの主権を侵害する重大な違反だと述べた。
安保理議長国のマルタは、地域のすべての当事者に最大限の自制を求め、外交的努力を尽くして戦争の炎が制御不能になる前に鎮火させる必要があると呼びかけた。
イラン側の主張
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、イスラエルは罰せられ、この犯罪を後悔するだろうと述べた。
イラン外務省のナッセル・カナーニ報道官は、攻撃は国際条約違反であり、必要な行動を取ると誓った。
イラン外相のホセイン・アミール・アブドッラーヒアンは、ネタニヤフ首相が正気を失っていると非難した。
イランの国連代表部は、国連憲章と国際法への重大な違反と表現した。
シリアのファイサル・ミクダード外相は、ウィーン条約違反と表現した。
レバノンのヒズボラは、敵に罰と復讐を与えると述べた。
イスラエル側の主張
イスラエル国防軍のダニエル・ハガリ報道官は、攻撃目標は革命防衛隊の軍事施設であると主張した。
ジャーナリストのヨシ・メルマンは、自衛権の行使として正当化した。
戦略国際問題研究所のジョン・アルターマン氏は、イスラエルがイランの抑止を目的としていると分析した。
背景:イスラエルはなぜシリアのイラン施設を攻撃したのか?
イランのシリアでの軍事的関与を阻止するため
イスラエルは長年、シリアでのイランの軍事的関与を懸念してきました。イスラエルは自衛のため、シリアにあるイランの革命防衛隊の軍事拠点を攻撃する権利があると考えています。イスラエルは、イランの軍事拠点を攻撃することで、シリアでのイランの影響力を弱めようとしていると考えられます。ハマスへの支援を阻止するため
イランはパレスチナの武装組織ハマスを支援しています。2024年10月7日、ハマスがイスラエル南部を攻撃し、1200人以上を殺害したことを受け、イスラエルはハマスに宣戦布告しました45。イスラエルは、ハマスを支援するイランの軍事拠点をシリアで攻撃することで、ハマスへの支援を阻止しようとしていると考えられます。イランの核開発を阻止するため
イスラエルは、イランの核開発計画を阻止するため、これまでにもイランの核関連施設を攻撃してきました。イランの核開発を巡る緊張も、イスラエルによる攻撃の背景にあると考えられます。地域の代理戦争の一環として
イランは、レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派反政府勢力など、中東地域の武装勢力を支援しています。イスラエルは、これらのイランが支援する勢力を標的にすることで、イランを牽制しようとしています。シリアでのイランの大使館攻撃も、この地域の代理戦争の一環だと考えられます。抑止力を示すため
イスラエルは、イランに対する抑止力を示すために、シリアでのイランの大使館を攻撃したと考えられます。イスラエルは、イランやその支援勢力からの脅威が高まれば、先制攻撃を辞さない姿勢を見せています。
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