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楽しい本屋さん

 数年前、本を読むためにタブレットを購入した。
 紙の本が好きだけれど、本を置くスペースがない。
 電子書籍は価格も安く、ポイポイ買えるし、そろそろ時代について行くか・・・。
 観念して、スウィッチした。
 途端に、読む速度、読む頻度が、劇的に落ちた。
 
 どうしても、タブレットで読書をする気にならない。
 まず、重い。
 手に持って読み続けられない。
 寝転がって、読めない。
 机に立てて読むものなのかもしれないけれど、なんだか居心地が悪い。
 
 次に、目が疲れる。
 記事を書くだけでも、眼精疲労との戦いだ。
 この上、タブレットで読書なんて、不可能だった。

 そして、やはり紙の本の方が楽しみが多い。
 なんにも感じない本もあるけれど、表紙、絵、タイトルに、

 「おっ!」

 と思う本もある。
 中身も当たりだったら、大喜び。

 紙の手触りも好きなものと、嫌いなものがある。

 表紙を開けたときの字のサイズ、字の間隔は重要だ。
 乱視、近視に、今では老眼もプラス。
 読みたかった本でも、パッと開いた瞬間、小さな字で、ぎゅうぎゅうに詰まっていたら、あきらめる。
 読み切れる自信がない。

 しおりも好きだ。
 タブレットに変えたくせに、工芸品のしおりを買ってしまった。

イマイチ使い方がわからないしおり

 このしおりが使いたくて仕方がない。

 昨晩から、

 「明日は本屋へ行く!」

 と決めて寝たら、朝早くに目が覚めた。
 小学生の遠足状態。

 今や本屋に来る人などいないかな?と思ったけれど、店の中には、思ったよりも人がいた。
 ちょっと嬉しい。
 店の中は、Sam Cooke、Natalie Cole、Gap Band、O'Jaysなど、70年代のR&Bがかかっていて、ウキウキだ。

 英語の本は、もっぱらノンフィクション。
 フィクションでおもしろい本を見つけられる自信もないし、やはり実話に興味がある。
 ゆっくり端から端まで見た。
 読みたい本は色々あったけれど、その中でも気になった3冊がこちら ⇩   

気になる本 No.1 No.2

 左の「MEMORIAL DRIVE」は、著者のナターシャ・トレザウィーの伝記。
 19歳のときに、アトランタのメモリアル・ドライヴで、母親がステップファーザーに殺された。
 南部で生きた母親の人生、残されたナターシャが、深い悲しみを乗り越えて、アーティスト、詩人となるまでのストーリー。

 右の「The Deeper the Roots」は、政治家で、カリフォルニア州ストックトン初の黒人市長(2017-2021)、マイケル・タブスの自伝。
 父親は誘拐、強盗、薬物所持で終身刑。貧困層で育った彼が、奨学金でスタンフォード大学へ行き、オバマ政権の時に、ホワイトハウスでインターンをする。
 彼の人生を変えた人物はオバマ大統領と、オプラだったそうだ。 

気になる本 No.3

 真ん中の「AMERICAN SIRENS」は、アメリカ初の黒人救急隊員たちの話。 
 彼ら黒人救急隊員により、世界中の救急医療のスタンダードが設定され、多くの人々の命を救えるようになった。
 このストーリーは、これまで隠されていた、彼らの功績が記されている。

 
 黒人の人生は、私の想像を超える。
 私が「つらい!」と思うことなど、つらいうちに入らない。
 
 3冊選んだと言いながら、買わずに帰って来た。
 この本屋さんは、店の中にスターバックスがある。
 家で読むよりも集中できるので、次回、コーヒーを飲みながら、本屋で読むことにした。
 楽しみ、楽しみ。
 購入第一候補はNo.3。

 帰り際に、フィクションのコーナーをのぞいてみた。
 
 おーーーーー!!!

 私の大好きな本だ!

大好きな本です

 川口俊和さんの、「コーヒーが冷めないうちに」、「この嘘がばれないうちに」、「思い出が消えないうちに」の英語版!

 大好きと言いながら、「コーヒーが冷めないうちに」しか読んだことがない。
 残りの二冊が出ていることすら知らなかった。
 最初の3ページくらいを読んでみた。
 英語になっても、イメージはそれほど変わっていない。
 これは読まなきゃ。 

 ん~・・・嬉しいなぁ💛

 日本の作品が、アメリカ人にも読んでもらえる。

 楽しい遠足、素敵な時間でした🎵

最後まで読んでくださってありがとうございます!頂いたサポートは、社会に還元する形で使わせていただきたいと思いまーす!