第5回『マクドのバイトでシステムに感動』
うぃす!
大阪男塾の塾長です。
第4回では
学校が組み体操で、思考停止野郎を量産する「からくり」について熱弁しました。
組み体操もそうですが、僕は仕組みやシステムの分析が昔から好きなんすよね。
今日は高校のときにバイトしてた、マクドナルドについて書くっす。
あんまりバイト経験ない方っすけど、マクドのバイトだけは「やっといてよかった!」と今でも思うっすね。
マクドの用意周到なシステム作りは、半端なかったっす。
ちょっと調べたんですけど、今マクドって世界120カ国で、3万6千店舗以上のお店を展開してるんすよね。
例えば海外旅行してて「何、食べよっかな?」って迷ったとき、マクドの看板を見つけたら、安心感ないっすか?
これってめちゃくちゃ凄いことですよね。
どの国でも、均一のサービスを提供できるって、なかなかできないと思います。
僕がバイトしていた店は、高校生や大学生が多く、その中で「惚れた腫れた」に夢中の青春ぷっぷちゃん達がわんさかいて、それにはうんざり。
「狭い世界で恋愛ごっこしやがって、ぷっぷちゃんやなぁ」と見下しまくってたっすけど、とにかくマクドのシステムには「これだけ質の高いものを、よう作り上げたな」と感心しきり。
まず仕事のマニュアルがしっかりしてるっすね。
マクドのマニュアル通り学べば、誰でもある程度の業務をこなせるようになるんすよ。
ぶっちゃけ人って優劣や能力差がかなりあるんで、能力通りやらせると「できる奴」「できない奴」に、はっきり区分けされるんすよね。
でもマクドのマニュアルは、「できない奴」を「ある程度、使える奴」に底上げするように作られてるんすよね。
あと「いかにやりがいを与えて、マクドナルドに愛着を持たせるか?」という仕組み作りにも感心したっす。
今は名称が変わったみたいっすけど、僕がバイトしていた頃は
・クルー
・トレーナー
・マネージャー
という序列がありました。
バイトはみんな最初クルーからスタートして基礎を学ぶんです。
ある程度、仕事を覚えてトレーナーに昇格したら、新人クルーの指導ができるようになります。
マネージャーは、バイトの中で一番上の立場。お金の管理、クレーム対応など、総合力が求められるポジション。
役職ごとに制服を変えるなど、マクドは演出が巧みなんすよね。
トレーナーになると、新人指導をするんすが、やっぱり指導していると情がわくもんなんすよ。
使えなかった新人が、臨機応変に動けて、見事できる奴になると「指導した甲斐があった」ってなるっすもんね。
そんな感じで、自然と部下を育成していく構造になってたっす。
マクドの混雑ピークは、ランチタイム。お昼12時~13時くらいは激込みっす。
これを回すことがステイタスになってた奴もいて、「俺、この前、昼のピークをひとりで回したんだ」とドヤる、人望なしサブサブぷっぷちゃんもいましたね。
こういう奴らは、視野が狭いしシステムに取り込まれて信者化した「マクドぷっぷちゃん」なんで仲良くしなかったすけど。
ぶっちゃけマクドの時給って、当時はかなり安かったんすよ。
確か長崎は最低賃金がめちゃくちゃ低かったから当時は時給550円。
今もそんなに高くないはずっす。
役職が上がったところで、時給に反映されるのはたった数10円。
それでもみんな「昇格して評価されたい」と、お目々キラキラ状態になるんすよね。
「見事なマインドコントロールやん」と膝を打ちました。
ピラミッド化されている組織を見ると「日本の中に、もうひとつ別の国がある」みたいにすら思えたっす。
最初はバイト代を稼ぐのが目的で入ってきた人が、マクド国の住人になり、いつの間にやら、マクドでの勤務なしでは生きられないマクド中心の暮らしに突入。
冷静に見てると、マインドコントロール以外の何ものでもないんすけど、ここまで生活の中に喰い込むのはすごいことですよね。
最後にマクドの仕組みで「えげつな!」と思う一例を挙げるっすね。
1977年から毎年開催されている「AJCC(オールジャパンクルーコンテスト)」って聞いたことありますか?
日本マクドナルドに雇われている20万人近いクルーの中の、日本一を決める技能コンテストです。
マクドで働いてるクルーは「AJCC」の大会への出場を誇りに感じて、毎年わんさか出場者がいます。
「マクドナルドの甲子園」って感じで、敗退して悔し泣きしたり、優勝して感涙したりと、とにかく参加者の本気度が半端ないんす。
さて優勝者には、何がプレゼントされると思いますか?
日本一の称号だけなんす。
他には一切何も、もらえないんすよ。
これって、すごくないっすか?
自分のコミュニティの中で価値観を生み出す。
仕事に誇りを持たせ、それをかけて戦わせる。
「システム作りが成功すると、人はお金以外の価値で動く」ってことを、たくさんのマクドぷっぷちゃん達が証明してるんす。
さすが世界中に店舗を構えている組織っすよね。
「マクドは時給が安い」とか不満を言う人が多いんすけど、
そんなん奴はハッキリ言ってぷっぷちゃん。
組織の作り方、システム、人の動かし方、新しい価値観の付与の仕方などに目を向けて学ぶ姿勢で働けば、時給以上に得るものは多い、というか、金なんかどうでもいいくらいそっちの価値のほうが遥かに高い。
僕が色んなお店を経営するようになった今でも、それはめちゃくちゃ役立ってます。
みなさんも、目先のお金だけを見るのはやめて、物事の本質を見てきましょー。
今回は、マクドでのバイト経験について書きました。
最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!
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