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スタートアップにこそ必要な"企業のかかりつけ医"

はじめまして。クリニックTEN渋谷です。
私たちは東京・渋谷の中心地で”スムーズな体験で医療をもっと身近に”をコンセプトに、だれでも気軽に受診ができる次世代型かかりつけクリニックを運営しております。

わたしたちクリニックTENでは個人の患者さまへの外来診療に加えて、法人向けに健康診断やストレスチェック、オンライン診療といったサービスを提供しています。のべ100社以上にご利用いただいており、その多くは従業員数200名以下で専属産業医のいないスタートアップ企業です。

これらのサービスを提供させていただくと、クライアントの皆様から「コロナウイルスへの適切な対応の判断が難しい」、「社内での事例が少なく、妊娠時やうつ病の対応に困ることがある」といった悩みごとをご相談いただく機会が増えてきました。

スタートアップでは労務の専任担当者が不在という場合も少なくありませんし、従業員数が50名以下であれば産業医の選任義務もありません。嘱託産業医がいる場合でも月に1度、数時間程度の訪問に限られてしまいます。そのため、社員様の健康を守るためのタイムリーな相談・判断はなかなか難しいというのが実情です。

つまり、“身近に相談できる専門家がいない”という課題が、特にスタートアップ含む創成期の企業にはあるのではないかと私たちは感じています。

また、国内でも経済産業省を中心に健康経営が推進され、海外でもウェルネスプログラムが各社設定されるなど、企業の健康を取りなく環境は日々進歩しています。

そこで、その課題を解決すべくこの度、個人を対象とするだけでなくスタートアップ企業とともに健康を推進する、企業のかかりつけクリニックとして「クラウド保健室」をリリースする運びとなりました。

このクラウド保健室では、スタートアップ企業の業務や生活に潜む心身の健康課題をしっかりとキャッチし、人事労務や管理者である皆様がより社員の皆様の健康を管理していけるよう、一緒に考えサポートしていきたいと思っています。

働き世代にこそ、健康のサポートが求められている

多くの若年層は健康について認識する機会が少ないといわれています。そのため実感がなく、予防に努める必要性も感じていません。なんだか最近調子が良くないなと感じても、「今は仕事が立て込んで疲れがたまっているだけ。休んだらすぐに元通り。」と考える方も多いのではないでしょうか。

しかし実際に内閣府の報告によると30歳未満の若年労働者の約60%は離職経験があり、その主な原因としては健康上の理由が挙げられています。

労働安全衛生総合研究所:「若者の働き方と心と身体のヘルスリテラシー」より

「大丈夫」と思っていても、負荷がかかった状態が続くことで心身の健康を害し、休職や離職に至ってしまうことが少なくありません。
また社会全体の目線で見ると、今の働き世代がより長く健康でいられるようにしていくことは今後の大きな課題となっています。

若い世代に正しい医療情報を

近年の大規模データを用いた研究によって、本当に予防効果がある生活や行動、食事や薬がわかってきました。しかし、それらをWEB検索しようとすると膨大な量の情報にヒットします。

その中から自身に適切な物を見極めるのは非常に困難であり、インフルエンサーの発信が正しいとは限りません。適切な情報を知るべき若い世代が、なかなか正しく情報を得られていないのが現状です。

そこで、私たちが考えたのが「企業のかかりつけクリニック医」というアプローチでした。

多くの働き世代が属する企業さまと提携し、スムーズな受診・医療への導線を設計することで、医療をより身近な存在として感じてもらえるのではないかと考えたのです。

そして、それぞれの事業内容や従業員の属性に合わせた適切な対応ができれば、皆様の企業にとっても、社員の健康を守り、病気による離職・休職リスクの低減とともに、パフォーマンス向上の一助になれると考えています。

実際に、Johnson & Johnson社が世界250社、約11万4,000人に健康教育プログラムを提供し、投資に対するリターンを試算したところ、健康投資1ドルに対して約3ドル分の投資リターンがあったとの結果が示唆されています。

日本総研 :『デジタルで変容する米国の 「The Healthy Company」』より

企業のすぐそばに、医療専門職がいる安心感

ここまでお伝えしてきたように、若い働き世代が自身の健康に目を向け、正しい知識を持って予防行動をとることは今後の社会において非常に重要です。しかし、個人だけで生活や意識、行動を変容し疾病の予防を行うのはハードルが高く、社会全体のシステムや福利厚生など環境を整えることが、予防医療には欠かせません。

心身の健康はQuality of Life(以下:QOL) = 生活の質の向上に直結するといわれており、その中で労働上のQOLについては職場環境が大きく影響を与えています。

実際にアメリカの研究では、特に若年者は企業に対して「幸福と健康のサポート」を強く求めています。日本においても、これからの企業、社会には、職場環境の改善によるQOLの向上が必須な課題となっていくでしょう。ここには、ハラスメントや性別の違いへの理解なども含まれます。

個人だけでの行動変容が難しいのと同様に、すべての課題を自社のみで解決することはやはり困難です。そこで「クラウド保健室」は企業のかかりつけクリニック医として、働き世代のみなさま、企業内の健康管理を担う人事・労務担当のみなさまにとって、頼れる相談相手になりたいと考えています。

各企業の社内コミュニケーションツール(Slack)の中に、クラウド保健室のチャンネルを開設させていただき、チャンネル内では

①医師や看護師の「医療専門職チーム」へのチャット相談
②健康に関する記事の閲覧

を気軽にご利用いただけます。

従業員の体調に関する相談から、職場環境の改善まで。健康や医療にかかわる、あらゆることをぜひご相談ください。

一方的に私たちが情報を発信するのではなく、共に課題を発見し、解決の糸口を見つけていけるような、そんなチャンネルにしたいと思っています。

今後はメンタルヘルスやストレス、女性の働きやすい環境整備に向けた研修コンテンツも準備を進めております。ぜひそちらも併せてご利用ください。

サービスとしての提供はもちろんですが、実際に働く中で感じる”ちょっとした違和感・疑問”をぜひ皆様からも、お気軽にご相談ください。

より良い未来を共に描いていけますように。まずは従業員の健康管理から。
どうぞこれからよろしくお願いいたします。

クリニックTEN 「クラウド保健室」
https://clinicten.jp/ 

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