寺島 哲史(テンプセモ/it's購買系)

寺島 哲史(テンプセモ/it's購買系)

マガジン

  • Coupaってなに?

    大躍進中の購買ソリューション Coupaの話題を取り上げるマガジンです。 Coupa Japan非公認 (でも、おそらくときどき覗かれています)

  • いま購買業務で起きていること ~It’s購買系ダイジェスト等

    2016年1月から購買調達関連の最新トピックスを投稿を続けてきました。 (概要は「元ネタのIt’s購買系記事トピックスって何?」をご覧ください)。 その投稿内容を月ごとにサマリーしたマガジンです。 皆様の情報収集などでお役に立てば幸いです。

最近の記事

見逃し配信9月末まで~COUPA Japan Summit 2023が7月26日に開催

少し時間が経ってしまい、かつ配信期限も迫っている中ですが、2023年7月26日(水)にCoupa Japan Summit 2023が開催されました。遅くなりましたが、私の感想をまとめてみました。 なお、ご興味がある方は、以下のリンクから見逃し配信閲覧のアクションを早急に、と思います。加えて、この記述が見逃し配信を見る際の、いくばくかの助けになれば幸いです。 1. 約1200人出席の今年最大の購買オンサイトイベントが開催された「2019 Coupaジャパン・シンポジウム(2

    • 購買交渉の仕事、ついにマシンにとって代わられる: 交渉を無人化するパクタム AIの衝撃

      1. 始まった購買の仕事の消滅2023年4月26日のブルームバーグ(ビジネスウィーク)記事「ウォルマートがAIを使って、ベスト価格交渉を一部ベンダーと: 人間の代わりにチャットボットにコストや購入条件を交渉させ、小売大手は契約時により多くの節減を引き出している」が、日本以外では結構な話題になりました。 チャットボットを使った無人交渉(自律型交渉: Autonomous Negotiations)の仕組みで、「世間はChatGPTで“ほ~ら、こんなことできたぜ!!”で有頂天

      • 第2部: コロナ・インパクトがシン・調達部門を生んだ(役割の拡大)

        1.はじめに第2部「役割の拡大」では、第1部「現状把握」の状況を受けて、購買部門の在りようがどのように変化するのかを展望します。 そして第3部「具体的な姿」で機能拡大した「シン・調達部門」の役割を詳細化します。では、第2部「役割の拡大」をスタートします。 サマリー(要約)Just-in-Caseは「自社保有分の部材バッファー在庫高の最適化」や「不足時のサプライヤーとの“供給交渉”(価格交渉ではない)」という、Just-in-Time時には不要だった業務を新たに生じさせた。

        • 第1部:正常とはほど遠いところに、いまだいる我々(現状把握)

          1.はじめに第1部「現状把握」では、Covid-19パンデミックの3年を経た現状況を共有します。そしてそれを受けて、購買部門の役割がどう拡大したのか(第2部:役割の拡大)、さらに必要な業務機能の詳細(第3部:あるべき姿)へと、順繰りにストーリーを進めています。では、第1部「現状把握」をスタートします。 2.サマリーCovid-19パンデミックの3年間、我々は経験ない供給困難とインフレを過ごしてきた しかし現在もまだ「やや改善も、まだ未曽有レベル」の状況下にある 3.Co

        見逃し配信9月末まで~COUPA Japan Summit 2023が7月26日に開催

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        記事

          これ絶対面白いヤツ!~湯原さん、そっと単独登場

          明日、1月26日11:00~11:45に、シニアマーケティングマネジャーの湯原 良樹氏が登場されます。場所は「Manufacturing DX Summit 2023 製造業DXとものづくりの未来」(https://caddi-inc.com/conference/mds2023/)。 湯原さんは、Coupa Japanのイベント関連を取り仕切っている”スゴイ”人(…私のイメージ)です。どんなにすごいかっていうと…昨年クーパのKPIに関するWebinarでプレゼンターが製品

          これ絶対面白いヤツ!~湯原さん、そっと単独登場

          Coupa、東京ドームに登場!! 福岡ソフトバンクホークスのオフィシャルスポンサーになる(2022年6月)

          COUPA Japan Symposium2022を間もなく開催予定のCoupa株式会社が、東京ドームに登場しました!! 社員の皆さんの投稿がLinkedInに次々とあるのを発見!! これはすごいなぁ!! ------------------------------------------------------------------------------------ 7月14日のCOUPA Japan Symposium2022の申込リンクは、以下です。 参考情報

          Coupa、東京ドームに登場!! 福岡ソフトバンクホークスのオフィシャルスポンサーになる(2022年6月)

          人気ドラマの初回を見逃すな(^_-)-☆~COUPA Japanシンポジウム2022が7月14日に開催

          1.やっぱり初回は見逃せないよLLamasoftとの合併を受けて、2021年4月にCoupa株式会社が設立されてから初めてのシンポジウムが7月14日に開催されます。 Coupaという名前に聞き覚えがない方がいらっしゃるかもしれません。 しかし今や知らないでは済まされないどころか、購買ソリューションの第一人者の企業です。というのも、次のような特長があるのです。 年4割成長(年約1.5倍弱の事業拡大)を何年も継続する無視できない存在 あらゆる調査会社の製品評価でトップグルー

          人気ドラマの初回を見逃すな(^_-)-☆~COUPA Japanシンポジウム2022が7月14日に開催

          2021年春、Coupaの日本での取り組みが変わった(2022年6月)

          「最強のフライホイールがあるからだ- Coupaの4割成長のビジネスモデル- (2022年6月)」では、米国の状況を取り上げました。では日本市場はどうなっているんだろうか、「成長のフライホイール」がどう回り始めているのか、それを後半に整理してみます。 1. セールスフォースなどの日本仕掛け人を戦略パートナーにCoupa株式会社設立転機は2021年4月に訪れました。小関 貴志氏を社長にCoupa株式会社が設立されたのです。直接の契機は、米国での買収に即して、日本でもCoupa

          2021年春、Coupaの日本での取り組みが変わった(2022年6月)

          最強のフライホイールがあるからだ- Coupaの4割成長のビジネスモデル- (2022年6月)

          Coupaのビジネスモデル論です。 1.”Record Breaking“な成長スピードは、どうして可能なのか?Coupaは毎年4割成長を続けています。つまり1年ごとにほぼビジネスが1.5倍に拡大しているのです。しかも規模が小さな企業の話ではありません。年間収益が6億ドル(約700億円)を超える企業が、この成長ペースを、単年ではなく毎年継続しているのです。2022年1月決算ではすこし伸びが鈍りましたが、それでも前年の4.7億ドルが6.4億ドルへと1.6億ドルも増加しました。

          最強のフライホイールがあるからだ- Coupaの4割成長のビジネスモデル- (2022年6月)

          Coupa、サプライチェーン・プランニング機能を統合する(2020年11月)

          「Coupa年代記(上)・(下)」は、2020年8月で止まってしまっていました。というのも、同年11月のLlamasoftの買収(15億ドル)は「果たしてどっちの方向へ行くのか?」と、私が方向性がよくわからなくなっていたからです。 そもそもCoupaという会社は、アマゾンのジェフ・ベゾスが紙ナプキンに書いた「成長の弾み車(flywheel: 因果ループ)」に相当する仕組み(メカニズム)を根底に年4割の売上成長を続ける、戦略的ビジネスモデルに基づく組織です(これについては別記

          Coupa、サプライチェーン・プランニング機能を統合する(2020年11月)

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第4部:資料編

          最後に主だった情報源をご紹介するとともに、記事で使用した図表のパワーポイントファイルのダウンロードリンクを提示します。 1.まず参照すべき情報ソース温室効果ガス排出量削減に関連する情報は環境省をはじめ官公庁から数多く提供され、それを参照することで多くの情報を得られるようになっています。それらは、下の「記事図表の元データ(ダウンロード用)」の中にリンクとして収録しました。 さらに情報ソースとしてまず参照すべきと考えるのが、環境省の「グリーン・バリューチェーンプラットフォーム

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第4部:資料編

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第3部:算定編

          ここまでの「第1部:概要編」、「第2部:基礎事項編」までは「まあそうだよね」「そんなもんか」との反応が多いと思います。しかし次の「第3部:算定編」になると、係数を使った現実的な簡便法であるにも関わらず、「どうしたらよいの」と表情が曇ってくる場合が多いことは既に書きました。関りを持つ必然がなかった購買部門の一般的な方々は、そのような状況が普通です。ですから、そんな状況を念頭においていただき、内容に入って、「う~ん、これは」を感じていただければと思います。 1.概算算定(推算

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第3部:算定編

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第2部:基礎事項編

          第2部では、温室効果ガス排出削減について、知っておいた方がよい基本的な事項、および関連制度や組織を取り上げています。ただし特性上、読み飛ばして/流し読みして後で立ち戻ることもできる内容とも思います。ご都合が良いようにお使いください。 第2部:基礎事項編1.基本的な事項基礎知識というか、これは知っておいた方がよいのではと思われる項目について、取り上げます。 まず最初は「温室効果ガス」に目を向けてみましょう。当初は私もこの言葉さえもピンときませんでした。というか、普通に「温

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第2部:基礎事項編

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第1部:概要編

          はじめに~ 「温室効果ガスとか、やってられねぇよ」という購買部門の恨み節を多々耳にしつつ、でも何かの役に立てばと、パワポ資料改訂版と解説を書きました 2月末に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書第2作業部会報告書」(長い名前だ!!)が発表されるなど、温暖化効果ガス排出削減が大きな話題になっています(秋には第1~3部会分をまとめた統合報告書が8年ぶりに発表予定とのこと)。 最近は、自社の範囲を超えて供給(上流)を含むサプライチェーン全体で考えないと効果

          購買部門視点でのサプライチェーン温室効果ガス排出削減~第1部:概要編

          It's購買系10~12月:「サプライチェーンというもの」のモノ不足とインフレ

          バイデン大統領の「サプライチェーンというもの」発言から始まり、パンデミック後のサプライチェーンの混乱がさらにクローズアップされたのが、2021年第4四半期(10月~12月)だったのでは思います。そこで、備忘録的な要素も含め、主だった事象を羅列したくといます(今後の材料に使えるかもしれません)。加えて、It’s購買系で10月~12月に投稿した調達購買トピックスの一覧も付します。 バイデン大統領が「サプライチェーンというもの」を定義するサプライチェーンってそれほど一般認知された

          It's購買系10~12月:「サプライチェーンというもの」のモノ不足とインフレ

          購買時事ネタ:「買えない時代」に考えたい3つの観点~2).発注方式への理解

          杜撰な発注が、必要な納期で買える/買えないの分岐点かもしれません 「確定注文(確注)-内示-予測」の3段階発注で、サプライヤーが見込みリスクを負う前提の発注スキームでの取引を、われわれは行っています。しかしこの発注の仕方に不備があり、サプライヤーに支障が出るならば、平時でも良好な納期は望めません。 一方で現在の需給逼迫は、この発注スキームの崩壊とも捉えられます。 前の記事で、納期遵守率には回答納期と指定納期の2種類があることを述べました。回答納期はサプライヤーが「やる」と

          購買時事ネタ:「買えない時代」に考えたい3つの観点~2).発注方式への理解