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5000m14分11秒 日本で1人で練習している高校生

 東京で1人で練習している最強高校生William Beardsleyは5000m14分11秒の記録を持っている。

 ウィリアムは日本生まれ日本育ちのイギリス人である。現在国際高校に通っている3年生だが、陸上競技部がない為1人で練習を行なっている。
 来年からはアメリカのミシガン大学に進学し陸上競技を続ける予定だ。

 そんなWilliamに密着した。

 取材の詳細はYouTubeにも掲載されています。是非そちらもご覧になってください。


高校2年生から本格的に陸上を始めて5000m14分11秒へ
 

 現在5000m14分11秒の記録を持つウィリアムだが、陸上を本格的に始めたのは高校2年生からだという。

 ウィリアムは中学生の頃に陸上競技部とクロスカントリーのコミュニティに所属していた。しかし、学校で陸上の大会があるシーズンしか走っていなかったそうだ。
 他にもバスケ、サッカー、ロードバイクなどの様々なスポーツを行っていたようだ。
 大学でスポーツを続けたいと考え、自身が1番得意とする陸上競技に絞って集中することを決意したそうだ。

 元々の5000mのタイムは、高校1年生の10月頃に出した16分40ほどであった。しかし、高校2年生からから陸上を本格的にはじめると、高校3年生の10月頃には14分11秒で走ることができるようになったのだ。

普段の練習の様子。練習は全て1人で行なっているようだ。

2人のコーチと共に

 ウィリアムは現在2人のコーチの指導のもとでトレーニングを行なっている。
 
 コーチの1人であるグレンジャー・マットは 

「2年前、ウィリアムは私にどうしたら強くなれるのか?と聞いてきました。」
 
と、Williamとの出会いを振り返った。

練習中にメニューついて話し合っている様子

 マットと出会ったところのウィリアムは、国際高校の陸上の大会で1人で先頭を走り、まるでタイムトライアルの様なレース状況になってしまっていた。
 そこでマットは、レベルの高い日本の高校生とレースができるように環境を整えたそうだ。
 
 また、練習に関しては、マットはウィリアムの自主性を重んじているそうだ。
 マットは練習メニューをただ提示するのではなく、いくつか提示したものをウィリアムに選んでもらうという方式にしているようだ。

大事なのは練習を毎日数年通して怪我なくこなせること。
誰でも1回で強くなる魔法の練習メニューはない。

 マットは、練習に関して大事なことは、全体的に練習をコツコツ続けてできることであり、練習メニューの詳細をそこまで重要視していないという。
 なので、朝起きて、その日の状態、天気、睡眠などによって走り始めて練習メニューを選べることは練習を継続していく上でとても良いと思っているそうだ。

アメリカで1番強いクロスカントリーのチームを求めてミシガン大学へ

「個人的にはプロを目指しています」
そう語るウィリアムは、次のステージをアメリカのミシガン大学に選んだ。

 彼は、アメリカで1番強いクロスカントリーのチームを求め、ミシガン大学を選んだという。自分自身で自己ベストと入部の旨をメールで送り、やり取りをしたという。

 コーチからのサポートがあるとはいえ、1人で練習を行う現在の状況はウィリアム自身も厳しいと考えているようだ。なので、アメリカにてチームのために走ることができることをとても楽しみなようだ。

 そのためにも現在は、高校生で燃え尽きないように、練習量を週に100〜120キロほどに抑え、大学に向けて今はやりすぎないようにしているそうだ。

練習後に笑顔でインタビューに答えてくれた

 最後に、同級生はウィリアムについてどう思っているかと聞くと

「そうですね、クレイジーだと思ってるんじゃないですかね、何百回も同じ所を走り回って(笑)
 ただ、私が努力していることをわかってくれていると思いますし、彼らも他の選んだ道で努力しているので、同じですね。」

 彼のこれからのアメリカでの活躍が楽しみだ。