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TODAYS MUSIC : never young beach

夏がそろりと始まる時に聴きたくなる曲。海でも田舎でもない、都会の夏。個人的に夏といえばTUBEよりもネバヤン。

本当に3日坊主で終わってしまったTODAYS MUSIC。そしてとうとう外出自粛期間も終わりそう。自粛中に聴いた音楽は、思い入れが勝手にあるから、記録としてちょっとずつ書いていく。

TODAYS BAND : never young beach
LIKE : ★★★☆
BGM:○(作業用に向いているか)

先週のじっとりした梅雨の始まりのようなお天気から一転、晴れ間が見えた今週のはじめに、ふと聴きたくなったnever young beach。

土着的な日本の歌のDNAをしっかりと残しながら、USインディなど洋楽に影響を受けたサウンドと極上のポップなメロディ、そして地に足をつけて等身大の歌詞をうたった楽曲で、音楽シーンに一石を投じる存在として、注目を集めるバンド。2014年春に結成。また近年は中国、台湾、韓国、タイでもライブ出演。ー公式サイトより:https://neveryoungbeach.jp/biography/

声は加山雄三。歌詞ははっぴいえんど。メロディは…どこかで聴いたような懐かしい感じ(雑)なのに、ちゃんと刺さる今っぽさ。そしてユルさ。夏が来ると聴きたくなるのは、名前の「beach」からの連想か、有名曲『夏がそうさせた』からの連想か、南国っぽいメロディなのか。

デビュー時からじわじわと人気を集め続けるネバヤン。どこが好きって、ボーカルの安部さんがなんだかハムスターみたいなところ。同時期に出てきたSuchmosやyogee new wavesとよくフェスに出ているイメージだけど、群を抜いてビジュアルがゆるい。最近流行りの音楽性でオシャレそうなのに。一番そう思ったのが去年のFUJIROCK。朝ステージに上がった安部さんは少年のようなユルTと半ズボンだった。寝ぐせ…?ラフすぎるスタイル。(それもオシャレなんだけど)文化祭ですか?と思ったけど、そうだよねFUJIROCKって文化祭だよね。そういうラフさがとても好き。笑 


おうちからのライブ配信じゃないんだぜ…?キャンプサイトからそのまま来てます!感があって逆に好感をもてた。

ちなみに脱線すると、その前年にGreenStageに出てたSuchmosのヨンスが、最後に観客に向かって「ありがと〜!!…木々たちよ!!」って叫んだのも衝撃だったけど、それはまた別のベクトルで好感をもてた。

今まで観客に向けて歌ってるのかと思ってたら後ろの森に向けて歌ってたんだもん…かなわんよ…。

そんなこんなで戻ると、ネバヤンのその好感は見た目だけでなく歌詞にも現れてる。特別なことはないけどずっと一緒にダンスを踊ろうと歌う『明るい未来』や、別れを前にして逡巡している男子の『別れの歌』。かっこつけすぎずに、リアルなシーンを歌う。

等身大の歌詞と、憧れの演出が絶妙でずるい。『別れの歌』では、小松菜奈を起用して奥山由之にPV撮らせる。その感じ、今の若者のツボをきちんと押さえてる…。Youtubeに「小松菜奈はみんなの元カノ」というコメントがあったけど、見た人は小松菜奈との恋愛を疑似体験できる。(けど歌詞は別れの歌なので今は付き合ってない設定…。)リアルな演出と、こうあったらいいのにと思う理想が入り混じった感じが良い。(そして国民の元カノは国民のスター菅田将暉と噂される…。)流行りの邦ロックでよくある超絶早いノリ良いビートの曲とは違って、曲調は昔の歌謡曲のような哀愁があり、両親や祖父母が聞いてもどこか懐かしい。今の世代は逆に新鮮な気持ちで、ぐ〜っと聴き込める。
等身大で親近感を持てる瞬間を残してくれているからこそ、ただのファッションミュージックに止まらず、みんながふと聴きたくなるような心の曲になってるのかな。(NHKの歌謡曲特集で出てても違和感ない)

めちゃくちゃはまっている訳ではないのだけど、自分の10〜20年代を表す音楽のひとつだなーとなんとなく思う。若い時にリアルで聴けて嬉しいバンドです。

<在宅BGMとしてのまとめ>
揺れるカーテンに差し込む光。コーヒーゼリー。ネバヤン。それだけで仕事中なのに幸せな気分。ネバヤン聴いてたら縁側で仕事したくなっちゃうね。おばあちゃんが、麦茶とブルボンのお菓子出してくれないかな。

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