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Nikon F2について語る!(後編)
今回も前回に引き続き、Nikon F2を紹介していく。プロ向けの機種として開発・発売され、あの冒険家、植村直己氏も愛用したと言われているNikon F2。機械式フィルムカメラの最高峰とまで言われ、とても完成度の高いカメラなのに、比較的安く購入できるため、初心者の方にもお勧めできるカメラとなっている。今回もそんなNikon F2の魅力を存分に語りたい。
(前編はこちらから)
◆ F2の使用感
シャッターフィーリングの良さと素材一つ一つの高級感、これに限る。使ってみるとわかるが、流石プロの道具といった使い心地である。
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・高い視認性のファインダー
ファインダーの視認性においては、同時期のNikon FMやNikomat FT系などの下位機種とは比べ物にならないほど良い。自分は元々最速ss1/4000や小型軽量といった観点からNew FM2の購入を検討していたのだが、銀座にあるカツミ堂写真機店さんにて両機を見せてもらったところ、F2のファインダーの見え方に感動してしまい、そのまま購入に至ったという経緯がある。うまく表現できないが、あれ以上に見えやすいファインダーを持った一眼レフを探すのは難しいと感じるほど素晴らしいファインダーなのである。こればかりは実際に覗いてみてほしいとしか言いようがない。きっとあなたも感動して思わず息が漏れてしまうこと間違いなしである。
・頑丈なチタン幕横行シャッター
今日、Nikonのフルメカニカル機を購入するという人にとって、やはり魅力的に映るのはFM2などといった特徴のある機種でF2という選択肢はあまり浮かんでこないであろう。しかし、特徴がないということは逆に安定しているともいえる。FM2なんかはメカシャッター搭載とはいえ縦走りのハニカムチタン幕を搭載している。今すぐに壊れるとまでは言わないが、ユニット化され、走行速度を速めるため薄く、軽く設計されたチタン幕のシャッターがFやF2に比べ壊れやすいのは事実であるといえる。その点でF2のシャッターは頑丈だ。チタン幕横行シャッターであり、SS最高速も1/2000と無理をしていない。このような点がプロ向け機種とハイアマ機種の違いであると思う。
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・その他
もちろん写りや色、描写力も最高ということに違いはないが、そこに関してはレンズやフィルムの性能の話になってきてしまうので今回はカメラとしての紹介は割愛させていただく。
◆ Nikkor H.Auto 50mm f2(非Ai)を使った作例紹介
ここからはNikkor H.Auto 50mm f2を使用した作例をご紹介する。
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ピント面のキレはなかなか。
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濡れなどの表現は綺麗にできているが、若干オーバーで撮ったため、花の付近が飛んでいる。
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開放f2のため夜の使用も容易。
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色がしっかり出ているのもあるが、順光で適正露出なら崩れることはまず無い。
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パッキリとした写りはさすが。(下写真参照)
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ここまで写れば充分すぎるだろう。
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破綻はほとんどないと言って良いだろう。
◆ AF Nikkor 24-85 f2.8-4 D(Ai方式)を使った作例紹介
次にAF Nikkor 24-85 f2.8-4 Dを使用した作例をご紹介する。
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ピント面のキレは流石現代レンズといったところか。
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かなり厳しいライティングとなった。
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ワイヤーの描写までしっかり出来ているのは流石。
◆ まとめ
ここまで見てくれた人にこの結論を出すのはおかしい気もするが、ただ単に性能を追い求めるならF3などの電子制御カメラをお勧めする。しかしそれでも"長く使っていきたい"、"機械式のカメラが欲しい"というのなら是非Nikon F2の購入をお勧めする。決して、使うのが簡単なカメラではない。露出計がついているとはいえ、その操作にはある程度の慣れが必要である。しかも重い、デカい、シャッター音も大きいといった代物である。そんなカメラでも愛せるというのなら、今すぐカメラ店に行こう。きっと帰路につくころにはその手にF2を携えているはずである。
◆ 参考文献
◆ 撮影機材
Nikon F2
Nikkor H.Auto 50mm f2
AF Nikkor 24-85 f2.8-4 D
OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅢ
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