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【記憶より記録】図書館頼み 2303#1

 例年通り、公私に渡ってバタバタが続く年度末。
 確定申告を早めに終わらせたことで、諸事万事が首尾よく回っているのだけれど、読書の時間はどうしたって減ってしまいます。
 盆暮れ正月の前後 & 年度末の時節は、布団の中で寝落ちする毎日ですから、寝しなの読書は成立するまでもなく、期日までに読もうとすると斜読みになるのがせいぜい … 。そこが借りる側の泣き所ですね。
 とまれ、一年は365日。読書を問わず何でもそうですが、その時々のバイオリズムと上手に向き合いながら取り組んでいきたいものです。

1:反魂丹の文化史
  越中富山の薬売り
  著者:玉川信明 出版:社会評論社
上半期一押しになりそうな本。看板に偽りなしの内容だと感じた。斜読みしか出来ていないので、継続して借りることにした。今は亡き父が「越中富山の反魂丹、鼻くそ丸めて万金丹 ~♬」と歌っていたのを記憶していたが、最後のフレーズが正確に思い出せないでいた。けれど、本書の目次を一瞥するやいなや、あっけなく解決。「それを飲むやつぁ あんぽんたん」であった。

2:荒俣宏・高橋克彦の岩手ふしぎ旅 
  著者:荒俣宏 / 高橋克彦 出版:実業之日本社
著者の面子を見れば内容が分かろうもの。訪れた事がある名所旧跡ばかりであったので、彼らの間で交わされる会話が、文字のみならず映像を伴って届けられた感がある。両氏共に博識であることに違いはないが、本書では荒俣氏が抑制を効かせていたように思う。一読者としては、こうした本では荒俣氏に猛威を振るって欲しかったのだが … 。
 
3:江戸っ子が好んだ日々の和食
  著者:中江克己 出版:第三文明社
こちらも斜読みだったので再度借りてきた。既知のことも多いが、一皮捲った話も少なくなかったし、挿絵も芳ばしかった。こういう本を読んでいると、古典落語の噺もあながち嘘でないことが分かる。師匠方の多くは「え ~ 落語なんてものは ~」とうそぶいているけれど … 。蔵書を増やさない目的で図書館を利用しているのだが、この類の本に関しては今ひとつ満足できていないので、そろそろ「守貞漫稿」あたりを入手してみようと考え始めている。

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