「美しいは正義・不潔は正しくない」が現代の価値観だとすると僕は…

「美しいは正義・不潔は正しくない」が現代の価値観

僕ら40代前後以上の人はわかると思うけど、昔は

  • 汚い店ほど実は旨い

  • 綺麗すぎるものはどこか胡散臭い

  • 心をえぐる汚い言葉にこそ本音を感じる

  • 「綺麗事」は薄っぺらく真実味がない

という風潮があった。
これが今はすっかり逆転現象が起こり、"美しいは正義"になっているらしい。
メディアに映る人たちは男も女もどんどん美しくなり、汚い言葉もどんどん排除されている。
不潔な人や物、言葉は忌み嫌われ敬遠されるようになった。
これが現代の当たり前であり、絶対正義となっている。


イラストに対する違和感

現在45歳のイラストレーターとして、僕は今日まで
キラキラ華やかなだけの美少女イラスト作品が、たとえデッサンやパースが崩れていようとも、生身を感じないほどファンタジックにデフォルメされ"キレイ"な要素だけで構成されていようとも、なぜこんなにも賞賛され価値が認められるのか正直理解できなかった。
日本のNFT界でもやはりこのような路線の作品が圧倒的に支持され高額で取引されている。

それがどうしても納得できず、それらを賞賛している人たちのことも(薄っぺらいな)って実は思ってしまっていたけど、前述の価値観を前提とするとものすごく自然に腑に落ちた。
簡単な話、皆さんは時代に沿った価値観で作品を創り、評価していた。
ただ僕自身の価値観が時代に合っていなかっただけだった。
皆さん、今までごめんなさい…!


価値観のアップデート

この気付きは僕の中でとても大きな衝撃で、今日から作品を観る感覚にも変化が生まれると思う。

だからと言ってすぐに価値観を書き換えられるほど器用でもないので、それにはどうしても時間がかかる。
でもこれを理解しているかいないか。この違いは間違いなく大きい。
これからの作品づくりにもきっといい変化が生まれるだろう。

ポリシーやプライド、個性を捨てるのではなく、ただ価値観をアップデートするだけの話。
これを意固地になって否定することこそ、ただの"頑固ジジイ"である。笑

時代の流れを上手く掴み、理解しながら大好きな「絵を描く」
歳を重ねるにつれ、ここからさらに頭が堅くなっていく。
柔軟性もすごく大事だなぁ…と思った。というお話でした。

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