いつだって動機は不純
「ピアノが好きです」
と今は言えるけれど、元々は好きでも嫌いでもなかったんですよね。
言ってしまえば「興味がない」というやつ。興味がないから楽しいともつまらないとも思わない。練習はお稽古が始まる1時間前にちゃちゃっと1回弾く程度。
ああ、これを先生が聞いたら泣くだろうな...
そんなわたしがある日突然、「ピアノ楽しい!」と180度方向転換しました。その理由は、
「ピアノを弾いている女の子っていいよね」
という一言。
当時わたしは高校1年生。同じクラスのA君(妻夫木聡似)のことがちょっと気になっていました。
そのA君が、そんなことを言ったのだからさあ大変。A君はピアノを弾く子が好きなんだ!(そんなことは言ってない)と、その日からピアノを猛練習。今まで練習なんてしてこなかったくせに、平日は1日2時間、休日は3時間でも4時間でも練習するようになりました。我ながら、この変貌っぷりに笑っちゃう。
そうして練習をしていくうちに、練習をすればするほど弾けるようになることを知りました。そりゃそうでしょ、と思うかもしれないけれど、今まで練習をしてこなかった私からしてみれば大発見。練習すれば弾けるようになるんだ。すごい。この曲もあの曲も弾けた。嬉しい。
ピアノを好きになったきっかけは下心。
その下心が無ければきっとピアノを辞めていただろうし、まして生涯の趣味になることもなかった。青春していたあの頃のわたしよ、ありがとう。あなたの舞い上がった下心のおかげで、今もピアノを楽しく弾いています。
*
当時のことを思うと、「好きな人好みになりたいなんて若いねぇ」と過去の自分をからかいたくなります。
が、きっかけは何だっていいんです。下心だろうが何だろうが、本人はいたって大真面目なんですよ。楽しいんですよ。
当時のわたしも、それはもう大大大真面目でした。他人が見たら「幼稚」「不純」なきっかけだったとしても、本人にしてみれば「れっきとした」もの。胸を張っていきたい。
ところで最近、タイ語の勉強を始めました。そのきっかけはタイ旅行。タイ語が分かればもっと旅行を楽しめたんだろうな、と思ったので勉強することにしました。
...なんて言うとそれっぽいですが、「タイ語読めたらカッコよくない?」が一番の理由です。英語や中国語にはなじみがありますが、タイ語って未知ですよね。タイ語には見慣れたアルファベットも漢字もありません。某公営放送に英語・中国語語講座はあるけれど、タイ語講座はありません。未知だ、未知すぎる。
そんな未知の言語を話したり読めたりしたらカッコよくない?
うんカッコイイ!タイ語勉強しよ!
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