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元気じゃないけど、悪くない

久しぶりにnoteをたくさん書き上げることができました。
最近は手書き、日記アプリ、SNSにかかわらず、「書く」ということから遠ざかっていて、書こうという意欲そのものが湧いてこない日々を過ごしていたので、「テントを買った」という、たったこれだけのことが、書く衝動に繋がることに少し驚きました。

書いたからと言って、誰かが喜んでくれるわけでもなければ、何かの役に立つわけでもなく、ましてや自分自身の為になっているのかどうかもわからないのですが、こうやってツラツラと書ける、表現できるということは、多少自分の中にスキマのある状態なのだと思います。
そしてこのスキマは自分を緩めるためには不可欠で、要するに今の私は多少たりとも悪くない状態らしいてす。

青山ゆみこさんの「元気じゃないけど、悪くない」は、書店で題名を見た瞬間、ピコーンとアンテナが立って『あ、これ私のこと言ってる』と感じてすぐさま購入しました。
キャッチーな題名や、気になるフレーズが書かれた帯にパクッとくらいついたわけです。

巡り合わせとして面白いなと感じたのは、作中紹介されている書籍の多くが、私自身読了したものだったり、読んでいる途中のものだったりしたことで、ランダムに手にしたつもりの本が、この作品に辿り着くまでの道標だったかのような気がしました。

作者は30年以上アルコールまみれの生活をされてきて、一歩間違うとアルコール依存症になりかねなかったのですが、パーソナルトレーニングをきっかけに断酒生活に入ります。
そして見事に脱アルコールに成功するのですが、何故か自分自身への違和感がぬぐえません。
「飲まない自分」と折り合いがつかず、悶々と心が沈みます。
この「アルコール」を私の場合「会社勤め」に置き換えると、ピタッと当てはまるところがあります。
作者にとってアルコールは自分自身の人生の一部であり、楽しい思い出も沢山あるものの、様々な問題の原因にもなっていた忌まわしいものでもあります。
私自身会社勤めはまさにそれで、30年以上毎日繰り返してきた生活の一部であり、色んな達成感を感じたり、経済的な安定をもたらした反面、自分自身の心身を損なう原因にもなりました。
そして、退職して今年の夏で2年を迎えるのに、いまだに「会社員じゃない自分」と折り合いがついていません。

いつまでもサラリーマン時代から抜け出せない自分がイヤで、色んなことに挑戦してみたりもするのですが、その都度息切れを起こしてうずくまってしまいます。
あまりにも勤続年数が長かったので、会社での仕事以外に私は自分が何が出来て、何の役に立てるのか、更には何がしたくて何が楽しいのかさえもわからなくなっているのです。

先日テントを買ったという出来事が、ほんのひと時、自分を動かす起爆剤になったりもしました。
一瞬スパークする衝動は、後に強い脱力感をもたらすことを経験上知っているので、むやみに計画を立てることはせず、ちょっと気が向いたら出かけようくらいにエネルギーを小出して、その日その日の気分に任せるようにしています。
そんな、のらくらとした生活に「社会性」や「生産性」なんてものは微塵もなく、焦燥感や罪悪感がつのります。
でもその反面「まぁええやん!」という呑気なところもあって、その時々にどちらかに振り切っては、未だ何者にもなれない自分に、落ち込みと開き直りを繰り返しているような毎日です。
正直なところ、年取ってきたらもうちょっと自分というものが固まって、こんなフラフラしないもんだと思っていましたσ(^_^;)

この本について感じた事や気づいた事を書くと、やたら文章が長くなりそうで、それにまだ考えがまとまっていないところも沢山あるので、とりあえず今日はこのへんで。。。

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