2023/02/12深夜の殴り書き

深夜2時、回覧板が届いた時に「怖い怖い」と脅えていた手がふと、止まった。乱れきった自律神経は眠くなることは遂にはなく、額が冷えきった状態で私は天井を眺めていた。

河原で遊ぶ子供たちをめっきり見かけなくなった。少子高齢化と急激な気候変動で、私達は小さな子供を外の風に任せることが出来なくなったのだ。きっと今の貧弱な子供たちは、あの風に乗って、どこまでも飛ばされて行ってしまうに違いないのだ。

幸福とは「怠惰」だと、仮定するのに要する努力の数を「怠惰」だけ先取りする不幸者には到底分かりようがない。「ものすごくがんばったのだ」という張り詰めた実感がない状態で緩まった紐は、緩められていることを不幸として見ることしか出来まい。

豚の匂い、牛の匂い、鶏の匂いにむせた。ラベンダー、シトラス、ウッドな香り、全部むせた。

貴方が美しいと思うもの、美味しいと思うものが私と同じでないことで、貴方も私も苦しんでしまう。

それならはじめから出会わなければよかったなんて、そんな中学生の早とちりのような結論を見出した気になり、私は私の幼さや愚かさをまじまじと見せつけられる。

バスの中で本当に怖かったもの、それはきっと「私はひとりで生きていけないと。私と私以外が遂に思いしったらどうしよう」という私の頭にある幼い感情なのかもしれない。

あらゆることに直感で気付くようになった。その数だけきっと何かを履き違えている。正しさを生み出して他人を殴った。はやくおわりにしたかった。

幕が降りた。重たくなる体の仲に瞳がある。かの夢、この夢、


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