未来のカラス 13
ウェッジ達の集落に
大量のドローンが来たのは
1週間後だった。
ドローン高速で霧を噴射し
仲間たちは次々と倒れて行った。
名の通り、カラスの駆除が始まった。
本人たちは
死にたいとは思いながらも
得体の知れないドローンを
危険と察知し
人間の本能で
逃げ回っていた。
死ぬのと他人の意思で殺されるのはちがう。
ウェッジはたまたま街のゴミを
漁っていたところだった。
ガリガリに痩せこけたウェッジは
仲間のために
食べるものを調達していたのだ。
頬はこけ、あばらの浮き上がった状態で
かつての面影はなかった。
ウェッジが仲間のところに戻ろうとすると
変な臭いに気付いた。
今まで嗅いだ事ない臭い。
不審に思いつつ、ヨロヨロと戻った。
ウェッジの目に映ったのは
仲間の変死体だった。
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