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vol.13 手紙の上でもオリンピックを楽しむ 【手紙の助け舟】

みなさん、こんにちは。
喫茶手紙寺分室の田丸有子です。
茹だるような暑さが続いていますが、いかがお過ごしですか?

酷暑にも負けないような熱い闘いが繰り広げられたオリンピックが閉会しました。開会直前までオリンピックは本当にやるのだろうかとなかなか実感が湧きませんでしたが、始まってみれば選手たちの熱戦に目が釘付けになりました。選手たちのひたむきさや競技に対する真摯な姿は、それまでの冴えない情報にすっかり毒されていたところに真に清らかな空気を送り込み、心の底からワクワクさせてくれました。

聖火リレー小型印

オリンピックが始まる前、手紙の上では、各地から届く聖火リレーの小型印がその日が近づいていることを知らせてくれました。小型印は地域の記念行事などの際に使用される消印の一種です。聖火が走る各地に住んでいる友人たちからその小型印を押印した手紙が届き、だんだんと最終地点の東京に近づいてくると「ついにここまで来たか」と現実味を帯びてきたのでした。

みなさんは風景印をご存知でしょうか。風景印も消印の一種です。全ての郵便局で押してもらえるわけではないのですが、配備されている郵便局は全局中の半数弱と言われ、特産物や歴史的建造物などその地域を表す絵柄が描かれていることが特徴です。小型印や風景印のように絵柄の入った消印をコレクションしている人は多く、実は私もゆるゆると集めています。

選手むら風景印

オリンピックとパラリンピックの期間中、選手村には東京中央郵便局の分室が開設されます。オリンピックを記念して発行された切手は外国の記者や選手たちにも大人気なのだとか。選手村には関係者以外は入れませんが、「郵頼」といって台紙に切手を貼り指定の郵便局に送って押印してもらう方法で風景印を取得できます。友人が郵頼をして私の分も送ってくれました。この風景印は今年の9月8日までしか押してもらえないので大変貴重です。良い記念になりました。

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最後に私の好きな切手をご紹介します。前回の東京オリンピックの時に発行された切手です。色といいデザインといい、このレトロな感じがたまりません。特に和紙のような質感が気に入っています。1964年当時私はまだ生まれていませんでしたが、どんなにか盛り上がったであろうと、57年後の東京オリンピックが終わった今、想いを馳せています。

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田丸有子(たまる・ゆうこ)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。
切手に描かれている美術品や絵画の実物を鑑賞するための美術館巡りが趣味。目下ステイホームで始めたベランダガーデニングに夢中。
blog: CORDIALLY YOURS 手紙魔の手紙物語


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