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同調圧力が強いという幻想



1. はじめに

こんなことを聞いたことはないでしょうか?

「日本人は同調圧力が強く、個人の挑戦に否定的」

だと。

ただ、果たして本当にそうでしょうか?

私は一度もそんな感想を抱いたことはありません。

この記事では、私にとっては謎でしかない

「日本人は同調圧力が強く、個人の挑戦に否定的」

という言説について考えていきたいと思います。

本日は思想強めです。


2. 日本人のメンタリティ

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個人を殺して集団に埋没させようとするときに、

「出る杭は打たれる」

という言葉がよく使われます。

この言葉の語源を探るべく、Japan Knowledgeというサイトを見てみると、下記のように書かれていました。

 「出る杭は打たれる」ということわざの意味は、才能や手腕があって頭角をあらわす者や、さし出たことをする者は、とかく他から憎まれたり、人から非難されたりするということである。
 その用例は江戸時代前期から見られる。

 「縦(たとえ)ば出るくゐのうたるると俗にいふごとし」(『北条五代記』巻二)

 『北条五代記』(1641年刊)は小田原北条氏にかかわる記事を収録した江戸時代の軍記である。
~Japan Knowledge「出る○は打たれる」より~

「江戸時代からあったのかよ。。」

と思ってしまいますが、こういった考え方が日本人のメンタリティであると考えるのは極論でしかありません。

こんな言葉もあります。

「勇往邁進」
「独立独歩」

人間には様々な感情があるにも関わらず、特定の言葉に着目して

「コレこそが日本人のメンタリティだよね。」

と言われても、それはただの一個人の意見ではないでしょうか。

まあこの記事自体、1人の変態の意見ですが。


3. 集団主義という誤解

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日本は集団主義という思想が強い国とも言われます。

集団主義は集団の目標や利害を自分のものよりも優先させていくという集団中心の考え方のことです。

そして、アメリカの個人主義がよく引き合いに出されます。

個人主義は個人の意義・価値を強調し、個人の自由・独立を尊重する立場のことです。

集団主義の日本を否定的に捉え、個人主義的なアメリカを肯定的に語るような声を耳にします。

しかし、本当に日本人は集団主義なのでしょうか?

「"日本人の集団主義"と"アメリカ人の個人主義" -通説の再検討-」

という論文の中で、実証的な比較研究に基づくと

日本人=集団主義
アメリカ人=個人主義

という図式は当てはまらないということが書かれています。

メディアや一部の人間が言うほど、日本は集団主義ではないですし、何なら個人主義的な思想も十分に持ち合わせています。


4. 自分を信じよう

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「同調圧力が強い」

「挑戦する個人に否定的」

そんなものはデタラメです。

そもそも人間は、同調圧力を求めるほど他人に興味がないです。

ネット炎上といいますが、実際に著名人に批判的なことを書き込むユーザは全体の1%前後しかいないというデータもあります。

アナタに何かを強要したり、批判的な人は100人いれば1人くらいいるかどうかです。

本当に個人の挑戦に否定的だったら、クラウドファンディングで無名の人にお金が集まったりしないでしょう。

だから気にしなくて良いです。

会社でも学校でも、自分を信じて好きなように振る舞えばいいんです。

セクハラや詐欺はダメですが、自分の好きなことへの挑戦を、他人の声で辞める必要などどこにもありません。







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