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襲い掛かる昼ごはんと夜ご飯の献立達

四か月前から留学が始まり、一週間前から寮生活が始まった。

それまではホストファミリーの下で毎晩おいしいご飯を作ってもらっていた。

でも今となっては何をしていても、

「ああ、今日の夜ご飯は何にしようか」

「なに買い足さないといけないんだっけ?」

そんな疑問ばかり頭に過る。

19年間当たり前のように、また図々しいことに、

文句を垂らして食べてきた母のご飯の偉大さに今になって気付いた。

(よくある成人を迎えた人間の言葉みたいだが)

日本に帰ったらちゃんと面と向かってありがとうと伝えたいと思う。

生まれてこの方、

家庭科の調理実習ぐらいでしか包丁に触れたことなかった僕は、

案の定、

初日に人差し指を切り、

二日目には親指に新しいお友達を作ってしまった。

三日目、パスタに挑戦するもゆで時間を計り忘れ、

パキパキのカルボナーラという人生初の食べ物に遭遇したりした。

どんな野菜を切るにしても下処理がよく分からず、

毎回少し湿った指先でグーグルに助けを求めるのだ。

ルームメイトには小馬鹿にされ、

惨めな気持ちで日々を暮らしているのだが、

19歳というギリギリ未成年の年に自分のクッキングアビリティーの低さに自覚できてよかったなと少しばかりポジティブに考えてみることにした。

ただ一つ思うことは料理は才能でも何でもない。

経験こそが料理をうまく足らしめるのもなのだと一人で納得した。

残り四か月で学業にも励みつつ、

料理を少しづつ学んでいこうと決心したとある日曜日。



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