苦手なことも続けてみる
最近、きものの着付け教室と茶道教室に通っている。
どちらもたまたまキッカケがあって始めたが、お茶席ではきものを着る習わしがあるので、ちょうどよかったみたいだ。
もともと手先が器用でないことは自覚していたが、私には他にも苦手なことがあった。
「物事の手順を理解すること」である。
たとえば今回だと、きものには着付けの順番がある。着付ける前にはきもの、帯、長襦袢などをすぐに着られるように畳んで用意する必要がある。
かれこれ教室には5〜6回行ってるが、私はいまだに先生から1番ダメ出しを受けるし、思い出しながらやってみても手順を間違えてしまう。
一緒に行っている友達は、先日ついに1人で最後まで進められていた。
私はといえば、予習復習をしたにもかかわらず、ほぼ全行程においてダメ出しをもらっていた。
正直、ちょっと泣きそうになった。
そして悔しかった。
まったく同じタイミングから始めた友達との差を感じて、凹んだ。
教室が終わり、とぼとぼと歩く帰り道、彼氏に愚痴をこぼした。
「わたし、着付けとか向いてないのかも」
一緒に通ってる友達との身につき具合の差、自分の不器用さを痛感していることを話した。
すると、彼は
「さりーは物事の手順を理解するのは苦手で、友達は得意なんだね。でもさりーは代わりに記憶力がよくて、過去に話した人や物事もよく覚えてる。得意な分野と苦手な分野は誰にでもあるんだと思うよ」
と言ってくれ、最後に
「続けなよ」
と言ってくれた。
続けなよ、と言ってくれたことがとてもありがたかった。
正直辞めてしまおうかという思いが頭をよぎっていたから。
お稽古事なんて自分の意志で通ってるのだし、嫌なら辞めたらいい、なんて至極当たり前のことだ。
それでも、続けていく中でだんだんできるようになることがお稽古事の良いところだし、自分の自信にも繋がる。
やってダメならやめていい。
けれど、続けられるならぜひ続けた方がいい。
そういったことを思い出させてくれた気がして、とてもありがたかった。
自分は上品な人間じゃないし、きものやお茶を無自覚に愛している人間でもない。
でも、始めてみたら面白い発見がたくさんあった。
自分の知らなかった知識が増えることは、やっぱりいつになっても楽しい。
苦手なことでも続けてみよう。
その中で得ていくものはきっとある。
それでまぁ、ほんとにダメだったら、やめちゃいましょう。笑
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