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私たち当別エコロジカルコミュニティー(TEC)は、地域のコミュニティーに根ざした環境教…

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私たち当別エコロジカルコミュニティー(TEC)は、地域のコミュニティーに根ざした環境教育をおこなっています。 自然保護や教育などの独立した観点ではなく、あたらしい時代へ向けた地域のコミュニティーや文化を、身近にある自然を通して形づくっていきたいと考えています。

マガジン

  • 北海道環境の村アーカイブ

    北海道環境の村は、わたしたち市民一人ひとりの環境に対する理解や意識を高め、態度や行動につなげていくことを目指す、北海道の事業です。当別エコロジカルコミュニティー(TEC)は2002年より、講師を招いたセミナー、対話型のサロン、体験を通して学ぶワークショップ、親子キャンプや自然体験など、環境とわたしたちの暮らしにフォーカスしたさまざまな活動を実施してきました。その中で取り上げたテーマは、環境教育、野外教育、エネルギー、食、観光、コミュニケーション、生き物と暮らし、アイヌ文化、コミュニティ、サステナビリティなど、多岐に渡ります。

  • てくてく通信・・ エコロジカルなコミュニティーをめざして

    NPO法人 当別エコロジカルコミュニティー(北海道当別町)が不定期で発行しているニュースレターです。

最近の記事

サステナブルな社会に向けた子どもの主体的な学び

Laila Gustavsson(ライラ・グスタブソン)さん(クリスチャンスタッド大学講師)  今日は皆さんにお会いできて嬉しく思います。  私はライラ・グスタフソンと申します。2003年からクリスチャンスタット大学の幼児教育課程の助教授として勤務しています。1989年に野外での活動を主とした就学前学校と野外小学校を立ち上げ、15年間にわたって校長を務めました。つまり、今日のテーマである野外教育に長年にわたって取り組んできたということを意味しますが、半分は現場で経験を積み、

    • スウェーデンの森で子どもたちは何を学んでいるのだろうか? vol,2         (スウェーデンの野外就学前学校での学びや子育て)

      巽朝菜さん(スウェーデンの保育士・環境教育実践家) (vol,2・・スウェーデン交流センターにて) 1)自然はみんなのもの 先ほどの枝を拾っていただきましたが、子どもたちに枝や自然物を集める活動をやってもらうと、すごく愛着を持ってね、枝を持って帰りたくなります。森に置いていってねって言っているんですが、子どもたちはポケットの中に隠してお家に持って帰る。毎回子どもたちが森から枝を拾ってくるので、保護者の方がもう家が建ちそうなほどの枝があるからから、森に置いてきて言われます。

      • スウェーデンの森で子どもたちは何を学んでいるのだろうか? vol,1          (スウェーデンの野外就学前学校での学びや子育て)

        巽朝菜さん(スウェーデンの保育士・環境教育実践家) (vol,1・・スウェーデン公園にて)  こんにちは。子どもたちは皆、私のことを「朝菜」と呼びます。スウェーデンでは私の名前に先生はつきません。私たちは人として同じ価値があるっていうことを、名前でも敬称抜きで示しています。  ストックホルムは首都ではあるんですけれども、北欧の中でも最大の都市なんですね。そのストックホルムの人口が100万人。電車で30分ほど行くと郊外にでます。そうすると、この当別のように豊かな自然が広が

        • 『てくてく通信』181号(2024.1.14)

           新しい年のはじめに  昨年は8月に『インタープリターズ ガイドブック』を息子と一緒に翻訳出版することができました。そして、2018年に出版した『遊びながら野外で学ぼう 野外で算数』と共通しているのは「学び」です。インタープリテーションでは通訳という伝え方が、野外で算数は遊びがキーワードですが、共通しているのは自分にとっての学びであり、一方的に決まった事を学ばされるのではない、自分の楽しみから始まるところが共通しているのかもしれません。今年はこの2つの学び方を通して私たちの

        サステナブルな社会に向けた子どもの主体的な学び

        • スウェーデンの森で子どもたちは何を学んでいるのだろうか? vol,2         (スウェーデンの野外就学前学校での学びや子育て)

        • スウェーデンの森で子どもたちは何を学んでいるのだろうか? vol,1          (スウェーデンの野外就学前学校での学びや子育て)

        • 『てくてく通信』181号(2024.1.14)

        マガジン

        • てくてく通信・・ エコロジカルなコミュニティーをめざして
          2本
        • 北海道環境の村アーカイブ
          12本

        記事

          ストックホルム+50を前に、スウェーデンの取り組みから考える持続可能な社会

          Lena Lindahl(レーナ・リンダル)さん(スウェーデン、ウプサラ市在住、環境案内人)  今から50年前の1972年、ストックホルムで「国連人間環境会議」が開催されました。その後、1992年にリオ・デ・ジャネイロで「地球サミット」が開かれ、行動計画として「アジェンダ21」が作られました。続く2002年にヨハネスブルグで行われた「地球サミット」では、「持続可能性」がテーマとなりました。そして、その10年後の2012年には「リオ+20」と、環境に関する会議が続きました。そ

          ストックホルム+50を前に、スウェーデンの取り組みから考える持続可能な社会

          「野外で授業」実践事例報告会        ③愛知県守山幼稚園

          はじめに 2018年にスウェーデンの野外教育教材「野外で算数」を翻訳・出版して以来、子どもたちの学びを野外のフィールドで育んでいく取り組みが、少しずつ日本各地で広まってきました。各地でのワークショップやオンラインセミナーを実施する中で、現地の先生や指導者の方々がアクティビティやその考え方を学び、実際の現場で子どもたちを相手に実践されています。    今回は、オンラインでの報告会として、「野外で授業」の取り組みを実践している方々をゲストに3つの事例を紹介していただきました。スウ

          「野外で授業」実践事例報告会        ③愛知県守山幼稚園

          「野外で授業」実践事例報告会        ② 大日向小学校

          はじめに 2018年にスウェーデンの野外教育教材「野外で算数」を翻訳・出版して以来、子どもたちの学びを野外のフィールドで育んでいく取り組みが、少しずつ日本各地で広まってきました。各地でのワークショップやオンラインセミナーを実施する中で、現地の先生や指導者の方々がアクティビティやその考え方を学び、実際の現場で子どもたちを相手に実践されています。    今回は、オンラインでの報告会として、「野外で授業」の取り組みを実践している方々をゲストに3つの事例を紹介していただきました。スウ

          「野外で授業」実践事例報告会        ② 大日向小学校

          『てくてく通信』 180号(2023.9.7)

           5年ぶりに本を出版しました。  『インタープリターズ ガイドブックー意味の探究を促すガイドの技術ー』  1994年に出版された『インタープリテーション入門──自然解説技術ハンドブック』(日本環境教育フォーラム監訳、小学館)の改訂版です。  インタープリテーションは今や自然解説だけではなく、タイトルを原題のままにとしました。時代が変わりました。そう、インタープリターとはインタープリテーション的なコミュニケーションを行っているすべての人を指しています。  例えば、歴史遺

          『てくてく通信』 180号(2023.9.7)

          「野外で授業」実践事例報告会        ① 岐阜県立森林文化アカデミー  

          はじめに  2018年にスウェーデンの野外教育教材「野外で算数」を翻訳・出版して以来、子どもたちの学びを野外のフィールドで育んでいく取り組みが、少しずつ日本各地で広まってきました。各地でのワークショップやオンラインセミナーを実施する中で、現地の先生や指導者の方々がアクティビティやその考え方を学び、実際の現場で子どもたちを相手に実践されています。    今回は、オンラインでの報告会として、「野外で授業」の取り組みを実践している方々をゲストに3つの事例を紹介していただきました。

          「野外で授業」実践事例報告会        ① 岐阜県立森林文化アカデミー  

          Play and Learn Outdoor Classroom : 教室を飛び出して野外で学ぼう スウェーデンの自然学校から学ぶ「野外で授業」ワークショップ」

          マッツ・ウェイドマルク さん (ニュネスハムン自然学校代表) ロバート・レットマン=マッシュ さん (ニュネスハムン自然学校) *2017年当時    スウェーデン・ニュネスハムン自然学校よりゲストを招き、学校の授業を野外のフィールドで実践する「野外教科学習」の取り組みを紹介しました。野外に出て、身体を動かし、楽しみながら「遊ぶ」ことが、子どもたちの自発的で継続的な学びにとって欠かせません。教室の中の学習だけではなく、学びの場を広げ、学び方の選択肢を広げることが、ひいては

          Play and Learn Outdoor Classroom : 教室を飛び出して野外で学ぼう スウェーデンの自然学校から学ぶ「野外で授業」ワークショップ」

          学校と環境教育

          ゲスト:小澤紀美子さん (東京学芸大学名誉教授・東海大学大学院客員教授・こども環境学会会長 ※2013年当時)  環境教育の取り組みは、子どもたちにきちんと未来を託していくためにも、学校教育と深く結びついていく必要があります。しかしながら、環境問題について答えを一方的に教え込むのではなく、環境を通して、子どもたち自身が社会や自然、他人との関係をどうつくっていけばいいのかという、答えのない問題に対する創造力や想像力が問われているのではないでしょうか。今回のエコセミナーは、長年

          学校と環境教育

          コミュニティーと環境教育 : 役を割ることで「わかる」と「かわる」

          ゲスト:山口 洋典さん (立命館大学共通教育推進機構准教授・浄土宗應典院主幹 ※2013年当時)  「コミュニティデザイン」という分野が注目を集めています。まちづくりや地域活性化の取り組みの中でも、地域のコミュニティが活き活きと、そこに暮らす住民が愛着と誇りを持ちながら、その場所で暮らしていくにはどうしたらいいのだろうか。そのための、つながりや関係性をデザインしていく取り組みです。もしくは、よりよい社会や暮らしのために、物質的な豊かさではなく、人と人、人と社会、人と環境の関

          コミュニティーと環境教育 : 役を割ることで「わかる」と「かわる」

          アイヌの自然観 あるいは、世界観

          ゲスト:計良光範 さん(ヤイユーカラの森代表*2012年当時) はじめに こんばんは。ヤイユーカラの森という団体を作って21年になります。キャンプを年に3回ないし、4回。春は日高とかサロベツの方で山菜を採って食べるんですよ。夏はなにもない川で3日間子どもと遊ぼうと。秋はキノコですね。冬はシカを狩ります。キャンプ以外では、アイヌ刺繍の講習会とか花ござ、チタラペを作るという技術の講習会をやったり、そんなことをやっております。 「こんばんは」って言いましたけれども、「こんばんは

          アイヌの自然観 あるいは、世界観

          ヒグマと北海道の環境

          ゲスト:早稲田宏一さん(NPO法人EnVision環境保全事務所*2012年当時)  こんばんは。 今紹介して頂きました早稲田といいます。野生動物の調査のお仕事、行政から委託を受けた調査の仕事、あるいは、最近はヒグマ対策というような、ヒグマだけではなくエゾシカなど動物のいろいろと抱えている問題に対してコンサルタントするようなお仕事をしています。今日は私がいろいろと見てきた経験の中から、私なりにヒグマのことを皆さんにお伝えしていきたいと思っています。  まずヒグマについてで

          ヒグマと北海道の環境