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【飛行機の日】なぜ、三沢市は「大空のまち」と呼ばれているのか?

飛行機旅の魅力

 飛行機といえば、旅客機から戦闘機までフォルムの美しさや、空から見える景色を味わうのが醍醐味だと感じます。雲一つない青空の中、窓際の席を確保して飛行機旅行。目の前に広がる地形の美しさに感動を覚えます。

大阪湾上空

飛行機の日

 12月17日は飛行機の日。1903年12月17日(木)、ライト兄弟が世界初の動力飛行機の飛行を成功させたことから誕生しました。飛行機の登場によって世界を身近に感じられるようになりました。一方、爆撃機の登場で空から爆弾を落とせるようになり、戦争の残虐さも増すようになってしまいました。
 青森県東部にある三沢市は「大空のまち」といわれています。それは、日本有数の航空施設があることだけではなく、ある一機の飛行機がきっかけです。今回は、なぜ三沢が「大空のまち」と呼ばれているか探るために三沢へ行きました。

ミスビードル号

 館内にある赤いフォルムの飛行機模型。太平洋無着陸飛行を成功させたミスビートル号です。きっかけは、1933年4月20日、朝日新聞社が最初の太平洋無着陸飛行成功者に対して外国人なら5万円、日本人なら10万円の賞金を懸けて挑戦者を集ったこと。(現在の価値にすると、5万円→約2.5億円、10万円→約5億円)
 そこで現れたのがアメリカ人のクライド・パングボーンとヒュー・ハーンドン。太平洋横断のため、来日燃料エンジンタンクの増設など改良を行って、1933年10月4日7:01、離陸し、ワシントン州ウェナッチに10月5日7:12(日本時間6日0:12)着陸。41時間にも及ぶフライトを成功させました。それがきっかけで三沢市とウェナッチ市は1981年に姉妹都市として結ばれました。三沢市からは紅玉、ウェナッチ市からはリチャードデリシャスの苗木を送りあい、育てるなどの活動がされていました。

三沢が飛行場に選ばれた理由

 三沢は硬くて平坦な海岸が長く続いているため、滑走路にぴったり。さらに、偏西風により日本から飛び立つと追い風になるため、燃料の節約にもなります。 

青森県立三沢航空博物館

 日本の航空機の開発の歴史、航空機が飛ぶ原理、宇宙開発について、体感しながら学べます。館内には、ライト兄弟が開発した飛行機の復元模型から、1910年に開発した日本初の国産飛行機、奈良式飛行機、最新のHondaのジェット機も展示されています。
 さらに、飛行機の運転シミュレーター、無重力体験などアトラクション展示もオススメです。宇宙の展示では、人工衛星、月面探査機などJAXAの技術の詰まった傑作が展示されており、日本の宇宙開発について学ぶことができます。
 公園にも航空機が展示してます。

航空公園

開館時間 11:30~14:30、17:30~21:00
入館料  大学生以上510円、高校生300円、中学生以下無料
閉館日  月曜日(祝日の場合は翌日)、12月30日~1月1日
アクセス 三沢駅東口から無料バスで20分 1日往復3便
     (土日祝、春休み、GW、夏休み期間のみ運行)

三沢基地

 1942年、日本海軍の航空基地として開設。戦後、アメリカ軍の支配下に置かれ、1971年まで占領されてました。現在は、日本唯一の日米共同使用航空作戦基地となっています。自衛隊のF-35戦闘機や米軍のF-15戦闘機が配備されています。
 また、三沢市は米軍基地のおひざもとのためか、街はアメリカにいるような雰囲気が漂います。例えば、17時の時報として日米の国歌が流れること。17時なると、ラッパのチャイムのあと、日米の国歌が流れます。順番は君が代(日本)→星条旗(アメリカ)でした。ちなみに、三沢市には米軍関係者が約1万人住んでおり、これは、市の人口の約4人に1人に相当します。
 民間の三沢空港もあり、羽田は一日4便、新千歳、伊丹空港それぞれ1便往復しています。まれに、戦闘機が轟音をたてて上空を飛行していることもあります。ちなみに、米軍基地では、人材募集中。職種はベーグル店、レストランのシェフ。(2022年8月時点)米軍で仕事をする貴重な経験ができるかもしれません。

まとめ

 きっかけは1933年に朝日新聞が挑戦させた無着陸太平洋横断飛行。太平洋横断において、日本は偏西風の風上のため、日本から出発することによって燃料の節約になる。三沢市が選ばれた理由は、平坦な海岸が長く続き、地盤も硬いため、滑走路にぴったりだったから。
 戦後、日米共同航空基地が置かれ、街にはアメリカ文化が溶け込んでいたり、三沢航空博物館では、航空機、宇宙開発の歴史を体感できる。

オススメのお土産

三沢の名物、パイカ。パイカとは、豚バラ肉の周りの軟骨のこと。1頭から500g程度しか取れない貴重な部位です。よく捨てられる部位ですが、軟骨周りの肉が美味しいため、2006年、三沢市畜産公社が煮込み料理を提案。お土産として、パイカカレーがオススメです。スパイスが効いた濃厚なカレーです。パイカは、もちもちな食感。加熱することによってゼラチン質でとろけるような食感に変化します。


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