熊本のローカルフード5選

まとめ

伝統的にある辛子蓮根、馬刺、太平燕、いきなり団子がある。
最近では、焼きなり団子、ちくわサラダも誕生。

辛子蓮根

 茹でたレンコンの穴に辛子味噌を詰め、卵黄を混ぜた黄色い衣で揚げた料理。5~10mmに厚く切ってそのまま食べます。醤油につけてもよし。マヨネーズをつけて食べるとマイルドに。また、温めると辛さが増します。
 元々は病弱の熊本藩主、細川忠利のために水前寺の玄宅和尚が造血作用のあるレンコンを食べるように提案し、藩主の食事役である平五郎が開発し、た料理。レンコンは主に湿地や湖沼などの低地で栽培されています。熊本県は、宇城市など有明海に面した地域で生産が盛んで、生産量は2000t(2021年)と6位。土壌の養分が豊富でレンコン栽培にぴったりです。
 輪切にしたレンコンの形が細川家の家紋そっくりだったため、江戸時代は門外不出の料理とされていました。明治時代、解禁された後も熊本県のみで作られてます。家庭料理から今では専門店もあります。辛子を詰め込み、周りも辛子で覆われた料理だと思いましたが、そんな料理ではありません。からしの効いたツーンとした辛味とレンコンのシャキシャキ食感です。からし味噌にすることで、辛味は抑えられており、色も鮮やかです。
 最近では、辛子蓮根を薄くスライスし、油で揚げた辛子蓮根チップスが販売されています。ピリッと辛味も効いた軽食です。

馬刺

 馬肉は、青森県、福島県、長野県、山梨県など盛んに食べられていますが、消費量は熊本県が1位。熊本城初代城主、加藤清正が朝鮮出兵の際、食糧不足に陥り、軍馬を食べたところ、おいしかったことから、帰国後も好んで食べ続けたことが熊本の馬肉文化の始まり。戦前の熊本は県内外から兵が集まる部隊があり、軍馬が生産されていました。当時、役割を終えた軍馬が食用とすることがありました。そのため、1940年代までは、熊本では牛肉、豚肉の代わりに安価な馬肉を食べる習慣が根付きました。今では馬肉の生産量日本一です。
 モモなどの赤身、ロースなどの霜降りの他、レバー、タン、ふたえご(バラ肉)、ネッコ(大動脈)、コーネ(たてがみの下の脂肪)、タテガミ、フタエゴ(あばら肉)、ハツなど部位も豊富なのが特徴。
 さらに、馬刺だけではなく、ステーキ、寿司など食べ方もバラエティ豊富です。
 馬刺しはショウガ、ニンニク、玉ねぎなど薬味とともに、甘い醤油につけて食べます。九州の醤油は砂糖が入っており、甘くとろみのある醤油と馬肉がよく合います。
 馬肉は鶏のムネ肉と同じくらいのカロリー110kcal。さらに、低脂肪、低コレステロール、高タンパク質で高栄養価で、特に鉄分は豚肉の10倍、カルシウムは豚肉の3倍と豊富です。
 このように、低カロリーで高タンパク質、栄養満点で注目され、最近の馬肉ブームが到来しました。


太平燕

 明治時代、福建省出身の華僑から伝わったとされる料理。
 福建省の太平燕は、アヒルのゆで卵を入れたワンタンスープのようなもの。本場では、ワンタンには、豚肉、魚、クワイの入った餡を豚肉、サツマイモのデンプンで作った皮で包んだ料理。日本では手に入りにくいツバメの卵を揚げ卵、ワンタンを春雨にするなど、日本で手に入りやすい食材に置き換えてアレンジ。
 野菜たっぷりの春雨スープみたいな感じで、あっさりしていています。イカ、エビなどの海鮮、豚肉もあり、栄養バランスもよいです。
味は、醤油、塩、豚骨とバラエティ豊富。最近では、給食でも人気です。


いきなり団子

 輪切や角切りにしたサツマイモ、あんこを餅または小麦粉で作った生地に包んで蒸したお菓子。名前の由来は、家庭でも短時間で「いきなり」作れること、来客が「いきなり」来ても出せることなどさまざま。皮はもちもち、サツマイモ、あんこは優しい甘さ。
 最近では焼きなり団子というお菓子も登場。クロワッサンたい焼きをヒントに考案。通常は蒸して作るいきなり団子を焼いたらどうなるか?という疑問の答えを追求した結果、完成。
 さつまいもとあんこの優しい甘さ、焼き目はパイ生地のようなパリパリ感。クロワッサンのような生地のしっとり感も。


ちくわサラダ

 ちくわの穴にポテトサラダを詰めて揚げた料理。熊本発祥のローカル弁当チェーン、ヒライが発祥。美味しいもの同士を組み合わせれば、さらに美味しいものが出来上がるだろうという発想から誕生。
 そのときに、目をつけられたのがポテトサラダ。誕生当時の人気メニュー。
スーパーのお惣菜コーナーだけではなく、居酒屋さんでも販売。おつまみ、おやつに人気。
 チクワサラダはお惣菜売場で1本130円で売られていました。
コロッケとも違う味。揚げることでポテトサラダは滑らかでクリーミー感が増します。ちくわとの相性も抜群です。


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