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京都に行ったら必ず買う野菜

結論:常温保存可能な京つけものを買う。


今回は、京都のお土産シリーズの続きです。前回、京都に行ったら必ず買うスイーツを紹介しました。

京都に行ったときに気になる野菜があれば、買います。今回は、京野菜と京野菜を手軽に持ち帰る手段について話します。

京野菜

JAによると、京野菜は、京都府内で栽培された野菜のことを指します。スーパーマーケットで売られているキュウリ、トマトも京都府産であれば、京野菜です。その中でも、京の伝統野菜とブランド京野菜という2種類のブランドがあります。それらは、皆さんがイメージする京野菜です。

京の伝統野菜

1988年、京都府農林水産部賀定めた下記の3つの定義に満たすことが条件となっています。
①明治以前に導入された野菜
②キノコ、シダ類を除くがタケノコはOK
③栽培、保存されているもの、絶滅したものも良い。

ブランド京野菜

京の伝統野菜から、下記の4つの条件を満たすことが条件になっています。
①京都らしい野菜で、規格品質も統一できること。
②市場に流通できる生産量を確保すること
③野菜の状態で見せること。
④有識者の審査会を通ること

ただし、京の伝統野菜に認定されていない万願寺唐辛子も例外で含まれます。万願寺唐辛子は、大正時代、京都府北部の舞鶴市万願寺地区で栽培されるようになったため、歴史が浅く、京の伝統野菜には認定されていません。

現在、聖護院だいこん、京みず菜、京壬生菜、賀茂なす、京山科なす、鹿ヶ谷かぼちゃ、伏見とうがらし、えびいも、堀川ごぼう、九条ねぎ、くわい、京たけのこ、万願寺とうがらし、花菜、紫ずきん、金時にんじん、やまのいも、聖護院かぶ、京こかぶ、19種類がブランド京野菜として認められています。

元祖、近郊野菜

京都盆地は、鴨川、桂川を中心に河川が流れ、豊富な水、良質な土壌をもちます。さらに、盆地特有の寒暖差によって、野菜栽培に最適な土地になっています。京都周辺で栽培することにより、冷蔵技術のない時代でも、野菜を新鮮なうちに届けることができます。東京、大阪、名古屋など人口の多い都市の周辺地域で野菜を育てて新鮮なうちに届けることのできる近郊農業の元祖と言えます。

聖護院かぶらなど、大きい野菜は持ち帰りにくかったりします。さらに、気軽に持ち帰ることができる形に野菜を加工しました。その一つが漬物です。

京都の漬物

大安、西利など、さまざまなお店があります。京野菜を漬物でお土産にもぴったりです。冷蔵が必要なものから、常温保存可能なものも増えています。

漬物の発祥

平安時代〜江戸時代、日本の首都だった京都。政治の中心は、鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府など武家中心の政権になっても、皇室は置かれていました。文化の中心として発展しました。

冷蔵庫のない時代、野菜の保存方法として編み出されたのが漬物です。古代は海水に漬けて作られていました。時代を経て、奈良漬のような酒粕、千枚漬のような酢漬けなどバリエーション豊富になりました。京都で誕生した漬物が日本海から北前船や西回り航路により、東北地方などにも広まり、独自の漬物文化として定着しました。今回は、京野菜を使った漬物について話します。

千枚漬け

カブ一つから千枚にも切るように薄カンナでく切ってつけることから千枚漬けと呼ばれています。原料は聖護院かぶらという大きなカブ。霜の降りる頃には大きく甘みも増し、11~2月が旬です。千枚漬けは、京都において、酒粕など乳酸菌の力を借りた作り方から、酢漬けに漬物の主流が増えるきっかけになりました。
大黒屋藤三郎が1865年、酢漬けを始め、砂糖で甘みをつけ、昆布を加えて旨味を足すという、今日の千枚漬けができました。酢漬けにすることによって、白く仕上がり、保存も効き、風味の良いものができました。12月あたりから、旬のかぶらをつかった千枚漬が販売されます。冬の京都に行くと、錦市場にある大藤というお店で購入します。酸味と甘味のバランス、シャキシャキ食感にハマります。ご飯を包んて食べるのが最高の贅沢です。

すぐき漬け

酸茎菜|《スグキ》はカブの一種です。11月になると仕込みが始まります。スグキを樽にいれて、7〜8%の塩分で漬け、40℃ほどに保温した室の中で1週間乳酸発酵させます。室や樽に乳酸菌が住み着いています。その後、室から出して熟成させます。さらに熟成させることによって、スグキ特有の乳酸菌が生み出す酸味にリンゴやイチゴなど果物のような香りができ、奥深い味わいになります。
天秤重石で抑えていることも特徴です。小さな漬物石でも、てこの原理ろ用いて、徐々に圧力をかけていきます。
すぐき漬けは、鎌倉時代には作られていました。によって、すぐき漬の中に、「ラブレ菌」という新種の乳酸菌が発見されました。すぐき漬けの中に含まれる乳酸菌は、寒さと塩分という過酷な環境の元、育ちます。免疫力の向上や腸内環境の整備が期待されています。ラブレ菌は、KAGOMEの乳酸菌飲料「ラブレ」にも含まれており、スーパーなどで購入して手軽に取り入れることができます。

柴漬け

京都市北部の大原にある寂光院が柴漬けの発祥とされています。毎年9月21日には、しば漬け法要が行われ、先着で柴漬けをいただくことができます。平家滅亡後、取り残された高倉延納の中宮、建礼門院は洛北の尼寺、寂光院で出家し、孤独の余生を送っていました。建礼門院を慰めるため、近所の人が自家製の野菜を漬けたものを持ち寄ったところ、気に入って、紫葉漬けと名付けられました。

賀茂なす、みょうが、シソなどを刻み、塩を振り込みながら野菜を桶に入れて重石を強く押します。一回、アクの強い漬け汁を捨ててから、最後に押し蓋をして重石をおきます。赤紫色が染まり、乳酸発酵の酸味と鮮やかな赤紫色の漬物になります。西利のしば漬を使ったぷっちょは、意外性のあるお土産としてぴったりです。

現在の京つけもの

平成に入ってから、タマネギ、セロリなど洋風の野菜を使った漬物も登場しています。漬物も多様性の時代になりました。

今回は、京野菜を気軽に持ち帰るための一つの方法として、京つけものを紹介しました。千枚漬け、すぐき漬け、しば漬を紹介しました。しかし、他にも美味しい漬物は京都にはあります。ゴボウ、トマト、長芋も美味しいです。

みなさんの好きな漬物をコメントで教えていただけると嬉しいです。


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