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伊豆半島のつけ根にあるコアな水族館へ踏み入れてみた。

まとめ

  • 伊豆半島の真ん中の付け根にある幼魚水族館

  • 伊豆半島の西の付け根にある深海水族館

  • どちらも館長の思いが詰まった水族館


今回は、伊豆半島の付け根にある水族館を紹介します。3連休のお出かけの参考になったら嬉しいです。水族館で魚を観察したり、解説を読めば、夏休みの自由研究のヒントにもなります。

幼魚水族館(静岡県清水町)

ショッピングモールサントムーン柿田川にある水族館です。アネックス館内、ゲームコーナーの隣にあります。サンムートン柿田川は、お買い物、食事も楽しめます。天候も気温も関係なく1日楽しめる場所です。土日祝は三島駅からサンムートン柿田川に直通するバスも登場します。

国道1号を挟んだ場所に、日本三大清流の一つと言われている柿田川があります。富士山によって澄んだ水が流れる柿田川について、下の記事に書きましたので、ぜひ、お読みください。

幼魚水族館では、成魚になる前の魚の姿を観察することができます。幼魚にスポットを当てることによって

一人前に成長する魚は一握り

孵化したての状態を仔魚と呼ばれ、プランクトンの状態で何も食べません。自力で泳ぐことができず、流れに乗って移動します。エサを食べられるようになった段階を稚魚と呼ばれます。稚魚から、自力で泳ぐことができるようになった状態を幼魚と幼魚水族館では定義しています。若魚は大人になる人段階前の魚です。人間で言うと、中学生くらいです。一人前になって成魚となります。

無事に成魚まで成長し、次世代へ命をつなげられる個体はほんの一握りです。1%にも満たしません。99%以上の命は、大きな魚に途中で食べられたり、人間によって捕獲されたり、波に流され、ほとんど息絶えます。魚がたくさん卵を産む理由は、そこにあります。

幼魚が生き残る知恵を学べる

小さくも懸命に生きています。身を守るために毒のありそうな魚のモノマネをします。小さくも深海魚の幼魚にオレンジの点々のある魚が多いです。これは、毒をもつクダクラゲのマネをしているからだと言われています。派手な色を持つ魚は、

生物の毒も利用します。毒のあるクラゲに隠れて身を守ります。イソギンチャクを家にして身を守るのはクマノミです。

推しは創れる

幼魚から成魚へ成長するとかわいいからたくましいに変貌します。幼魚水族館では、かわいらしい幼魚時代の魚を楽しむことができます。

幼魚の中で推しを見つけることも一つの推し活です。特にカワイイと思った魚はミナミハコフグです。サイコロみたいな四角い箱がプカプカ泳いでいます。斑点を目玉に見せたり、枯れ葉のような形にしたり、それぞれの幼魚に個性があります。

飼育員の方の視点で、かわいさランクをつけています。あくまでも、飼育員の方の視点です。自分なりの基準で眺めれば、それでいいです。

オリジナルのお土産

お土産は、オリジナルのバッジ、マグカップがありました。館長こだわりのお土産もあります。海ほたる、中身が透けて見える標本も販売されていました。片手にお土産が詰まった袋を持って、後にしました。


開館時間 10:00〜18:00(最終入館17:00)
定休日  サントムーン柿田川に準ずる
入場料  大人1400円、中高生1200円、小学生700円、未就学児500円、3歳以下無料
アクセス 三島駅からサントムーン柿田川行バスで15分


沼津港深海水族館

沼津駅から沼津港行きのバスに乗って沼津港へ行きます。沼津港深海水族館は、深海生物をテーマにした世界初の水族館です。沼津市は深海をアピールしているためか、沼津港周辺で深海魚を取り扱う施設、飲食店が多く見られました。

生きている化石が集まる水族館

深海は、温度など環境の変化が乏しいです。
そのため、環境にあわせて進化しなくても生き延びることができました。

シーラカンス、タカアシガニ、サメなどは億単位の年月でほとんど姿を変えていません。

名物シーラカンスの冷凍標本

深海水族館では、東アフリカのコモロ諸島から持ち込まれたシーラカンスの標本が5体展示されています。そのうち2体は捕獲された状態のまま冷凍された標本、3体は剥製です。

冷凍標本が展示されている博物館は、世界でも深海水族館だけです。ヒト並みに大きな魚で、紺色のフォルムが浮かび上がります。約3億年間、ほとんど姿を変えてません。眼はキンメダイなど深海魚特有の大きさ、ウロコは鯉のように見えました。

タカアシガニも名物

南部の戸田地区の名物、タカアシガニも飼育されてきます。オスは3mもあり、世界最大のカニとされています。タカアシガニは1200万年前からほとんど姿を変えていない生きた化石です。

戸田では、大きな甲羅に怖い顔の絵を描いて魔除け、厄除けの面として戸口に飾る風習があります。

駿河湾の深海魚を中心に展示されている

沼津市は伊豆半島の付け根の西側にあり、駿河湾に面しています。駿河湾は伊豆半島最南端の石廊崎と静岡県最南端の御前崎を結んだ直線より北側の海域を指します。最も深い場所で2450mもあり、日本の湾では最も深いです。北側にある富士山が3776mですから、高低差は6000m以上もあります。

駿河湾には1000種もの魚類、1200種もの節足動物、軟体動物が生息しています。

深海水族館では、目の前の駿河湾を中心に、深海魚50種含む200種3000匹の魚、甲殻類を飼育しています。

10〜5月は地引網によって捕獲された深海生物も展示されます。

ヒカリキンメダイという光る能力を手に入れた生物の発光は、泳ぐホタルです。

オリジナルのお土産

おみやげは、メンダコ、シーラカンス、ダイオウグソクムシなど人気のある深海生物のぬいぐるみ、ストラップなどが販売されていました。

深海魚を味わう

沼津港には、深海魚を食べられる飲食店も揃っています。海鮮丼、焼き、煮物などで駿河湾の深海魚が食べられます。


開館時間 10:00〜18:00
定休日  1月のメンテナンス期間
入場料  高校生以上1600円、小中学生800円、4歳以上400円
アクセス 沼津港バス停から徒歩3分


今回は自由研究の参考になり、思い出にも残りそうな静岡県の水族館を紹介しました。魚の成長や深海生物の不思議をテーマに自由研究を進めては、いかがでしょうか?

沼津駅は三島駅から下り方面で一駅です。日帰りでも両方の水族館を回ることができますので、迷ったら両方行くことも一つの手です。

参考文献

SAKANA BOOKS,(2023),水族館人 今まで見てきた景色が変わる15のストーリー,株式会社文化工房
石垣幸二(監修),(2016),世界に一つだけの深海水族館,成山堂書店

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