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田舎生まれ田舎育ち IT知識のないインターン生がChat GPTでメルマガ作成してみた

このnoteを開いてくださった皆さんの中で、Chat GPTを使ったことがある方はどのくらいいらっしゃいますか?
会社のセキュリティの関係上、まったく使ったことがないという方もいれば、日々の業務で活用している方もいらっしゃるかと思います。

私はテクロにジョインした日から今日まで、2年間メルマガを作成しつづけています。半年ほど前から、週1回だったメルマガの配信が週2回に変わり、悩みが出てきました。「ネタ切れ」と「メルマガ作成の時間がない」ことです。

この悩みをなんとか解決できないか?という思いで、Chat GPTでのメルマガ作成に取り組みました。

今回はタイトルの通り、ITとは無縁の生活だった私が、学生インターンとしてテクロにジョインしたことをきっかけに、Chat GPTに出会って一緒にメルマガを書いてみた…その奮闘記です。


本題に入る前に、私がどのような人間か簡単に記します。

渡邊と申します。都内の大学に通う3年生です。木々が生い茂り、水がおいしい、自然に囲まれた田舎で生まれ育ちました。

テクロには大学1年生の2月からジョインし、当初から今日までメルマガ記事の作成、配信を行っています。
大学では経営科目を専攻しているため、授業内で最新テック事情については聞くものの、自分から学ばないと身につかない環境です。そのため、恥ずかしながらITレベルは10段階中1〜2くらいです。

このように、決してITとの距離が近いわけではなかった私が、「Chat GPTで業務効率化が出来ますよ~」という誘い文句に乗っかって、実際にメルマガを書いてみました。

私と同じようにメルマガを担当されている方の参考になれば幸いです!

使用したツールとメルマガの作成方法

今回、2023年8月8日~22日のメルマガ配信をChat GPTにお願いしました。

Chat GPTは課題に対するアウトプットが得意ということで、ブログ記事を要約して配信するメルマガだけでなく、過去のウェビナー動画を噛ませてウェビナー内容の要約を行い、その要約をもとにしたメルマガも作成してもらいました。

当時のメモが残っていたので、記載します。

使用したツール:Chat GPT(GPT -3.5の無料版)、Glasp
実施方法:1か月間、計4回のメルマガ作成をChat GPTに任せる。この時、構成案はあえて考えず、出力されたものを利用してメルマガの体裁を整えるものとする。
Glaspは過去のウェビナーアーカイブを要約する際に用いるツールとする。
テクロのウェビナーはYouTubeでアーカイブを限定公開しているため、その内容を要約する上で、Chat GPTが紐づけられているGlaspが適切と考え、使用した。

当時、Chat GPTでメルマガを作成した結果を他社主催のカンファレンスに持ち込もうと考えていたため、かなり制約を加えていました。

できるだけITリテラシー0の状態でChat GPTを使用することで、カンファレンス視聴者にとって、より実践に活かしやすい結果が得られると考えたからです。

メルマガを作成してみての感想と配信結果

この章では、Chat GPTで作成したメルマガと、完全手動のメルマガの作成時間・効果について比較します。

前提として、私は普段2種類のメルマガを完全手動で作成しています。1つはウェビナーの告知、もう1つはお役立ち記事です。

ここでのお役立ち記事というのは、テクロの公式サイトに掲載されているオウンドメディア記事や、過去のウェビナーを1つ取り上げ、その要約をメルマガとして配信することを指します。

完全手動の場合、2種類とも確認作業等を含め、長い時は1記事40分ほど掛かります。短くても、1記事につき20分は欠かせません。このくらいの時間を掛けて、最近の開封率の平均は30%前後、クリック率は1.5~2.0%程です。

そんな中で、Chat GPTを利用したメルマガ作成にかかった時間は、最長で1記事40分、最短で1記事10分でした。開封率は平均21.2%、クリック率は平均1.0%と、完全手動で作成した時よりも数値の低下が見られました。

参考までに当時の記録を添付しておきます。

8月8日配信回で、初めてChat GPTを利用してメルマガを作成しました。
対話を重ねるに当たって微妙な表現の違いを指摘することが多く、途中からは細かい所は自分で修正した方が早いなと感じました。そのため、HubSpotのメルマガページにChat GPTが出した回答を転記し、手作業で修正作業を行っていきました。

8月10日配信回では、過去のウェビナーを要約したものをメルマガとして配信しました。
8月8日配信回の型をChat GPTに埋め込ませていたため、あまり修正は必要なかったです。

8月17日配信回では、初めてテクロのオウンドメディア記事をもとにメルマガを書いてもらいました。
Chat GPTには、➀無料版では貼り付けたリンクの情報を直接読み込めない。②日本語では2,500字までしか受け付けてもらえない。という2点の問題がありました。
そのため、見出しを含めて約20,000字あるテクロのオウンドメディアはChat GPT側の対応外となり、どこの情報を伝えたいのか自分で構成を決めてからChat GPTにメルマガ記事を作成してもらいました。
この点が少々手間となり、時間を浪費してしまいました。

これは8月22日の配信回にも同様のことが言えますが、Chat GPTで作成した文章には、明らかに遷移先の記事から逸脱している事項や表現が見られます。細かい目配りが必要となるため、修正に労力がかかります。

今振り返れば、「上記内容から逸脱しない範囲で」など付け足すことで対策ができたのですが、当時はそこまで思いつきませんでした。HubSpotに転記する際に手動で修正し、予想以上に作成時間が掛かる結果となりました。

確かに、メルマガの出だしに迷ったり、構成を考えるのが面倒な際にはChat GPTは有効な手段だといえます。しかし、修正作業の工数を考えると、個人的には自分で一からメルマガを作成した方が楽だという結論に至りました。

Chat GPTでメルマガを作成するメリット・デメリット

次に、Chat GPTでメルマガを作成するメリット、デメリットを「効率化」「質」「効果」の3軸で記していきます。

【効率化】

まず、「効率化」から。この軸では、作業時間をメインに取り上げます。

メリットとしては、メルマガの出だしの文章やタイトルが思いつかない時に、「このメルマガ記事のタイトルを20文字以内で作成して」と指示を出すと、それなりのタイトルや文章が出してもらえることです。
メルマガの出だしが苦手という方にとって、最初の一歩をGPTにお願いできるという点では心強いメリットかと思います。

反対に、デメリットとしては2つ挙げます。

1つ目は、私の場合は手動で作成する時と同じくらいか、それより長い時間がメルマガ作成にかかってしまったことです。
1度だけ完全手動の時よりも早くメルマガが完成した回がありましたが、たった1回だったため、特異値としか見れませんでした。したがって、業務全体の効率化ができたかというと、答えはNOです。

2つ目は、Chat GPT3.5(無料版)では仕様上の壁が2つあることです。
1つは、入力できる文字数の制限。もう1つは、Chat GPTは添付したリンクに直接アクセス出来ないことです。

この壁に当たったのは、8月17日配信回の執筆の時でした。
Chat GPTに頼む際にテクロのオウンドメディアにある記事のリンクをコピペしましたが、要求が通らなかったため、仕方なく全文をコピペしてから指示を出しました。しかし、文字数オーバーでエラーになってしまいました。

エラーになった場合、そのページでの新規の要求が出来ないため、新たに「New Chat」を開く必要があるのです。この一連の作業で10分以上経過し、とても効率的とは言えなかったので、デメリットとして挙げさせていただきました。

【質】

続いて「質」です。ここでは指示出し後の1発目のアウトプットと、最終的な完成形について触れていきます。

メリットを出したいところではありますが、個人的にはこれといって見つけられませんでした。
というのも、下記のデメリット部分で記載する条件を満たさなければ、そもそも思っていた形と全く異なるアウトプットが出てきてしまうのです。
      
では、デメリットを挙げます。
これはメルマガ読者がどのくらいのリテラシーを持っているかで捉え方が変わりますが、出力される回答の質(テクロであれば、BtoBマーケ領域に関すること)はかなり浅いです。

情報過多の社会になっていますから、読者の皆様もある程度基本的な情報は分かっています。メルマガで求められるのは、その情報の活用(導入)事例です。当時の私は、この情報の活用事例というものをまったくChat GPTからの回答で得られず、最後は諦めて自身の手で修正していました。

もし、Chat GPTを業務で使用する機会がありましたら、必ず「あなたはBtoBマーケターです」や「メルマガ担当です」など役割(と必要に応じて受け取る側のターゲット設定)を与えてください。そして、伝えたいことは要求の段階で明記しておくことをおすすめします。
この入力を怠ると、まったく実務に活用できない回答が出てきてしまいます。

【効果】

最後に「効果」です。ここでは実際にメールを配信した効果を記載します。

まず、メリットについてです。
情報の正誤を細かく確かめる力は付いたかと思います。
以前は日付や曜日などの細かい部分を誤る傾向があったのですが、Chat GPTが生成した回答を修正する作業を通して、誤った表現について気を遣うように自然と鍛えられました。

そしてデメリットとしては、「生成AIに任せたから施策効果が上がるわけではない」ことを挙げます。
例えば、要求すればメルマガの件名を自動で考えてくれるのは便利ですが、今回の検証では、その考えてもらった件名が開封率の増加には繋がらなかった訳です。また、クリック率の観点から見ても今一つ効果が振るわない結果となりました。

Chat GPTは正直、「メルマガ初心者がメルマガ執筆の勉強をするための実践的なツール」としか言えません。

今回、カンファレンスにお声がけいただいたおかげでChat GPTと向き合う機会ができました。実際にChat GPTを使って見て、現在の無料版の仕様では、効率的にメルマガが作れる訳でも、アウトプットの質が担保される訳でもなく、効果も実感しにくいと感じました。

現在既にメルマガ配信をされている方は、ご自身で執筆を続けるか、メルマガを代わりに執筆してくれる代行業者に頼むのが吉だと思います!

私自身、IT関連は本当に初心者で、Chat GPTに関しても日々勉強中です。
もし、すぐにメルマガの効果を上げたいと考えている方がいるのであれば、メルマガの代行を行う企業のウェビナーや無料相談に参加してみたり、インターネットにあるメルマガの参考例から学んだりした方が、長い目で見た際に効果を出せるかもしれません。

結局Chat GPTってメルマガ作成に向いているの?

私は、マーケターがChat GPTでメルマガを作成するのは向いていないと考えます。

ただし、メルマガ施策をこれから始める方にとっては良いツールだとは思います。メルマガを執筆する習慣がない方にとっては、Chat GPTから出力される回答を修正しながらメルマガ執筆の基礎を学べるという点で、メリットがあるでしょう。

ここまでnoteを読んでくれた方の中で、まだメルマガ施策をやったことがないという方がいましたら、Chat GPTの力を借りて、リード育成施策の一歩踏み出してみませんか?

その際は、ただ「メルマガを書いて」と指示するのではなく、メルマガの遷移先となる記事の本文・ターゲット・メルマガ本文の長さ(200〜400文字が理想的だと私は考えています)の3点を必ず要求することを忘れないでくださいね。

反対に、既にメルマガ施策を行っている方については、この章の冒頭で記した通り、Chat GPTでメルマガを作成するのは向いていないと考えます。

メルマガに書くネタがなかったり、開封率やクリック率が低くて悩んでいる方が、一縷の望みとしてChat GPTを利用しているかと思います。ですが、実際はあまり目立った効果が出ていないのではないでしょうか?

Chat GPTはテーマをもとにアウトプットを出すツールのため、最初のテーマ(メルマガならネタ)はあらかじめ人間の方で考えておく必要があります。テーマがしっかりしていて、メルマガの方針まで固めて指示を出せば、クリックしたくなるようなメルマガのアウトプットを出してくれるでしょう。

ここまでマイナス面ばかり述べて来ましたが、この検証をしたのは2023年の8月だったため、あれからChat GPT自体も進化を続けています。

このnoteに記したことは私個人の見解のため、「なんでこのプロンプトを使わないんだ」「Chat GPTでメルマガ書いても効果あったけどな」などなど、たくさんのご意見があると思います。先述した通り私はIT初心者のため、もし役立つプロンプトを発見した際には、むしろ皆様に色々と教えていただきたいです…!

百聞は一見にしかず。
もし、「自社はChat GPTとの相性が良いかも?」と感じてくださった方がいれば、物は試しで、ぜひChat GPTマスターの一歩を踏み出して欲しいです。


メルマガの運用でお困りの際は、ぜひ弊社にご相談ください。
▼BtoB企業特化の伴走型支援-テクロ株式会社-
https://techro.co.jp/



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