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チームビルディングの秘訣は“しょうもない雑談”にあり? mediba二宮裕夢が語る「強いチーム」の作り方

ポータルサービス「au Webポータル」を中心に、KDDIグループの一員として、メディア事業やソリューション事業を展開する株式会社mediba。活気ある同社の中でもひときわ輝いているのが、「Daily Habits」プロジェクトのプロダクトオーナー・二宮 裕夢氏が率いるチームです。

DXのような新しいことを推進するには、安心して背中を預けられる仲間やチームが不可欠です。二宮氏は、自他共に認める「まじめさ」があだとなり一度は苦い経験を味わったものの、そこから学びを得て「強いチーム」を作り上げたといいます。よいチームを作る秘訣はなんなのか――その秘訣を探るべく、二宮さんと彼が信頼する2人の仲間である下地さん・武田さんにお話を伺いました。

 「Daily Habits」は「毎日の習慣」をコンセプトにしたプロジェクト

――皆さん、本日はお集まりいただき、ありがとうございます。ふだんはリモートでお仕事しているとのことなので、お会いするのはひさしぶりなんじゃないですか?

武田 こうやって会うのも4カ月ぶりくらいかな……。けど、リモートワークでも会話自体はしょっちゅうしているので、ひさしぶりな感じはしないよね。

二宮 たしかに(笑)

下地 毎日、何かしら話しているよね。

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▲写真左から武田さん、二宮さん、下地さん

――皆さん、本当に仲よさそうですね(笑) 今回は「DXを成功に導くチーム」について、いろいろお話をお伺いできればと思います。まず、二宮さんが中心になって動いているプロジェクト「Daily Habits」の概要と狙いについて教えてください。

二宮 弊社が開発に携わる代表的なサービスに「au Webポータル」があるんですが、そのユーザーさんたちって、基本的に受動的というか、ニュース記事を見たらそのまま帰ってしまうんですよね。弊社ではここを課題と考えていて、そういったお客さまにもっとアクティブにいろいろなサービスに触れ、体験してもらいたいという狙いではじめたのが「Daily Habits」なんです。

「Daily Habits」はその名の通り「毎日の習慣」をコンセプトにしたプロジェクトで、去年5月くらいに第1弾としてゲームサービス「Game Habits」をリリースしました。また今年の1月には、ポイント付与というわかりやすいメリットを提供して、いろんなコンテンツに触れてもらうポイントサービス「Point Habits」をリリースしました。

……こんな感じで合ってますかね?

下地・武田 合ってます!(笑)

――ユーザーさんの反応はいかがでしたか。

二宮 ユーザーさんにアンケートしてみたところ、「Game Habits」は、ふだんゲームをしてない方にも遊んでいただいているようでした。「今までゲームはほとんどやったことないけど、ここのゲームサイトは簡単!」とか、「孫と一緒に遊べる」とか、「子どもと一緒に楽しめる」といった反応が多くて。脳トレ、頭のトレーニングになるからいいとか、ストーリーや対戦を楽しむなどといった、普通のゲームとは異なる使い方をされているのが面白いと思いました。

――年齢層が高めの人が多いんですかね。そういった反響があることは最初から狙っていたんですか?

二宮 au Webポータルのユーザーさんとの相性を考えると、ソーシャルゲームではなくカジュアルなゲームからはじめようと企画しました。結果としては、みなさん大好きなソリティアからはじめました。

下地 リリース当初からソリティアは人気がすごくて、今もかなりの人気を誇ります。もともとau Webポータルのメインユーザーの年齢層は、30〜50代でして、会社員などの方が、休憩中や通勤中に短時間だけサッと触れることを想定していました。

二宮 「Daily Habits」の名の通り、本当にMAUとDAUがほぼイコールになってきています。意図した形でユーザーさんに使ってもらっていると思います。

二宮さんの印象は「まじめ過ぎるくらいまじめ」

――二宮さんは大学卒業後、どのようなキャリアを積まれてきたのでしょうか。

二宮 2014年に新卒でここに入社し、今年で7年目です。入社後はau Webポータルのディレクターに就き、企画や開発の社内調整をおこなっていました。入社3年目あたりになると、ほかの部署に移って別のスキルを磨けるジョブローテーション制度により、経営企画の部署に移りました。ここで1年半ほどの間、事業戦略立案の業務を通して、会社全体の収支の見方や、市場調査の仕方などを学びました。これまではサービスのことしか見ていませんでしたが、サービスが会社全体へ与える影響やその逆など、視野が広がりました。

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――たしかに、経営目線と現場目線では、見るべきもの・見えてくるものがぜんぜん違いますよね。そのあとはどのようなご経験をされたのでしょうか?

二宮 経営企画の部署が社長室という名前に変わって、新規事業にアサインされることになった……のですが、自分のせいであまりうまくいかず、悶々とした1年を過ごしました。
そのあと、今回の「Daily Habits」プロジェクトが立ち上がったことをあるとき知って、立候補しました。それで、一昨年12月くらいに今のチームにジョインすることになったんです。

――ジョイン当初、「Daily Habits」プロジェクトはどこまで決まっていたのですか。

二宮 企画と「毎日利用したくなるコンテンツ」というコンセプトと「ゲーム」や「ポイント」というキーワード……くらいでしたね(苦笑)

――なるほど! そこからじゃあ、「こういうゲームコンテンツにしよう」とか「ポイントコンテンツにしよう」とか二宮さんが具体化提案したわけなんですね。

二宮 そうですね。具体的なことはまだなにも決まっていない状況でした。

――下地さん・武田さんのお二人と合流したのは「Daily Habits」からなんですか?

二宮 下地とはau Webポータルで2週間ほど一緒になったくらいでした。「Daily Habits」でひさしぶりに顔合わせしたのに、するっとなじみました。

下地 すれ違うたびに雑談してたしね。

――武田さんがチームに合流されたのはいつごろだったんですか?

武田 私が入社した2017年くらいでは、部署をまたいだ即席チームを作って議論するシャッフルミーティングが月1回設けられていて、そのときたまたま二宮さんと同じチームになったのが初顔合わせかな。
それ以降は「Daily Habits」まで関わりはありませんでしたが、2019年にau Webポータルのリニューアルが終わり、状況も落ち着いたので移りました。

――お二人から見て二宮さんの印象はどうですか?

武田・下地 まじめ(笑)

武田 先ほど話したシャッフルミーティングに私は手ぶらで参加したんですけれど、二宮さんは資料を事前に用意して、仕切りもバチッと決めてくれたのでスムーズに進行したんです。そのときから、ずいぶんしっかりした人だな~という印象です(笑)

下地 まじめ過ぎるくらいまじめ。責任感が強いんだよね、歯を食いしばっている感じ……。リモートワークの体制でも伝わってくるよ。

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二宮 下地さんから、タスク積もりすぎてないか確認する連絡がちょくちょく飛んできますね(笑)

――ははは(笑) こうしてお話ししていてもそんなお人柄が伝わってきますよね。逆に二宮さんから見てお二人はどういった印象ですか。

二宮 二人ともめちゃくちゃ頼りになります! 下地さんはチームが困ってることがあればサポートに入ってくれるなど、チーム全体を見通してくれています。武田さんは施策とか企画へのアドバイスもくれますし。「こういう観点が抜けてない?」といったアドバイスもよくもらい、助けられています。

迷っても、今ある選択肢のなかから1つ決めないといけない

――今の自分を作るきっかけになった失敗談などあれば、教えていただけるとうれしいです。

二宮 弊社の広報ブログにも書いていますが、新規プロジェクトを進めるとき決断すべきところで決断できなかったこと――これがいちばん大きな失敗でした。このサービスは本当にユーザーにとって役立つものなのかといった大前提で悩んだり、人に意見を求めたりといった行動を起こせませんでした。チームを巻き込んで、意思決定を鈍らせてしまいました。

――なるほど……。どうして決断ができなかったんでしょう。

二宮 私はどうしても答えを当てようとしてしまって、そこで決断できなくなってしまうんですよね。

下地 まじめだもんね……。

武田 だいたいのことって答えなんてないしね。あちらが立てればこちらが立たずで。

二宮 うん。でも、迷ってても、今ある選択肢のなかから1つ決めないといけない。情報を集めて、よりどっちのほうが適切な選択肢なのかを決めて、選ぶのが自分の仕事なんです。
幸い、今は誰でも相談できるような雰囲気になっているし、それが持続するようにしたいと思っています。

――当時はあまり相談できる雰囲気ではなかった?

二宮 そうですね。といっても自分が個人プレーに走ってそういう雰囲気を作っちゃったんですが……。

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――なるほどなぁ。今のチームはどうですか。相談しやすいですか?

二宮 はい、それはもう格段に!誰にでも相談しやすい雰囲気が作れていると思います。

――エンジニアのお二人から見た二宮さんの課題はどういうところにあると思いますか?

下地 優先度の判断はおまかせしたいけど、そのほかはもっと頼ってくれていいですよ。

武田 うん、丁寧にやりすぎるきらいがあるので、もう少し雑でいいので情報共有を早めにしてほしい。情報はいつも共有してくれているので、そこは非常にありがたいと感じています。

気軽に雑談できる仲だからこそ相談しやすくなる

――いま、二宮さんは「誰でも相談できるような雰囲気」が今のチームにあるとおっしゃいましたが、これってもの作りをする上で理想的なチームの状態だと思います。二宮さんはどうやってこのチームを作り上げたんでしょうか。チーム作りをする上で大切にしていることなど、お教えいただけないでしょうか。

二宮 ありきたりですけど、コミュニケーションしやすい環境を作ること。そのために、「しょうもないこと」を話すようにしています。誰かが雑談をしたところで怒る人はいないですし、しょうもない話を拾ってくれる人もいる環境です。気軽に雑談できる仲だからこそ、のちのち大事故になりそうなことも相談しやすくなる。悪いことはついつい隠してしまいがちですが、こうした環境であれば隠す必要もなくなるわけです。

武田 うん、コミュニケーションは大事だよね。Slackとかで、業務で言いにくいことはDMしちゃいがちですが、それは禁止しています。そこも含めて公開するんです。そういうことを話しても否定されない文化をつくろうと、みんなで話しています。大事故が起こっていないってことはチームのコミュニケーションがうまくいっているとも言えますね。

下地 情報が皆に行き渡るようにチャンネルの一本化も決めていました。チャンネルが1つしかないので読み逃しが起こりません。コミュニケーションするうえでの土壌づくりが重要というのは3人の共通認識でした。

武田 チャンネルが1つしかないので、自分宛てのメンションを他の人が回答するなんてこともあります。そのくらい何でも話しやすい環境にあります。

――なるほど。どんなことを言っても怒られない・否定されない環境があるからこそ、皆さんがのびのびと働けているんですね。

武田 それに、一人ひとり得意領域を持っているので、互いが互いの言葉に耳を傾けやすいというのもあるかと思います。

――一人ひとりが認め合うチームの雰囲気・文化は二宮さんがチームを任された当初からあったのでしょうか? 

武田 最初からそうした文化があったわけでもないんですよね。会議では「話を否定することはしないから、とにかく意見を出そう」と二宮が最初に切り出す。これを繰り返して言いやすい環境を作っていったんです。

下地 会議ではかっちりとした空気ではなく、雑談の延長線上のような姿勢なのも話しやすい秘訣なのかな。ちょっとほかの人には見せられないよね(笑)

二宮 でも、なれ合いの場なのかというとそうではなく、意見ははっきり言ってくれるんです。皆の意見がまとまるまで、納得できるまで話し合う。だからこそ、プロダクトの制作に取り組むときも全力を出せるんだと思います。

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取材時から、和気藹々としており、圧倒的なチームワークを感じるお三方でした。
心理的安全性が保たれているチームだからこそ、全員が本気になってプロダクトに向き合えていると感じました。1人1人がチームで働くことの価値や意味を感じているからこそ、日々のコミュニケーションを大事にしていることも伺えますね。
二宮さん・武田さん・下地さん、ありがとうございました!

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株式会社mediba ビジネスセンター
二宮 裕夢

2014年新卒でmedibaへ入社。au Webポータルの運営に従事したのち、事業企画を経験。新規事業や全社的な事業戦略のプロジェクトに参画する傍ら、部署を横断したプロジェクトを自ら企画するなど、幅広く活動している。現在は、au Webポータルで展開するDaily Habitsでプロダクトオーナーとして事業の企画・推進を担当している。
株式会社mediba テクノロジーセンター
武田 諭
大学卒業後 10 年ほど役者業を行ったあと、2013 年〜受託開発にて Web エンジニアからキャリアをスタート。2017 年に株式会社 mediba へフロントエンドエンジニアとして入社。キャリア向けサービスにおけるレガシーなフロントエンド環境へのユニットテストの導入や環境のモダン化、継続的な運用のための改善策実施、看板事業のシステムリニューアルなどに関わる。現在は開発チームの学習体制強化やモブプログラミングの推進、開発プロセスの改善などを行い、エンジニアリングにおいては所属チームでクライアントサイドと BFF を担当している。
株式会社mediba テクノロジーセンター
下地 史紘
BtoCのスタートアップ経験後のちにフリーランス化。約9年後フリーランスとして稼働したあと2019年に株式会社medibaに入社。現在はアジャイル開発を実践しながら強いチームを作るべく全体の課題解決やプロセス改善/推進を行っている。好きなプロセスは振り返り。
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パーソルイノベーションで、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進における組織デザイン・人材育成・広報/ブランディングなど組織づくりのご支援しています。(https://info.academy.techplay.jp/dx
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