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2023年12月の記事一覧

【詩】瓦礫の街

【詩】瓦礫の街

溢れるネガティブの理由(わけ)を
貴女は訊かずに
「いつまでも待ってるから」と
涙を流したね

傀儡の女王の国
瓦礫溢れて

無価値の烙印を刻まれたこの身には
宴に明け暮れる人々が恨めしい

崩れる街の瓦礫を
横目に睨んで
己の存在意義の
希薄さ噛み締めた

判りあえはしない
未来永劫

かすかな希望(のぞみ)さえ
奪われたこんな夜は
独りで探したい この夢の代替(かわり)を

傀儡の女王の国

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【詩】FIRE ON THE MOON2023

【詩】FIRE ON THE MOON2023

"見るがいい、吟遊詩人よ" 
"今宵も月は燃えている"
"…見えております、わが王(きみ)"

"平穏だったこの地球に"
"数多の災厄が放たれた"
"疫禍、戦争、裏切り者の群れ"
"民草は喘ぐ 果てなき絶望の日々に"

姑息な罠隠し持った
黒い翼の天使達
深紅の薔薇の唇 
耳まで引き攣らせ 嗤う
空を見ろ 月は燃えてる
この国は 罪に満ちてる

クピドの戯れと知らず
憎しみあう恋人達
言の葉の刃振

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【詩】Night&Day

【詩】Night&Day

朝の訪れ待ちわびて
咲き出ずる小さな花
語る言葉を持たぬ情熱
いつか土に還る定命(さだめ)を承知で
芽吹いて 咲いて 散って行く

悪意に満ちた風
散った花びらを攫い遠くへ消えて行く
悪意に満ちた人々
見向きもせず我勝ちに何処かを目指す

この世に心から信じられるものなど
無いのかもしれない

蓄積する怨恨
堆積する狂気
滞留する疑念
蝕まれる魂

夜がやって来る
傍観者は月だけ
猜疑心が確信に

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【詩】辟邪

【詩】辟邪

今宵も幽世の門が開く
魑魅魍魎が蠢く
矛を握る手が自ずと力む
鳴弦の音は風に紛れて

鬼遣らえ 地の果てまで
朋友(とも)を護る為
鬼遣らえ 地の果てまで
未来(あした)の為に
鬼遣らえ 地の果てまで
朋友(とも)を護る為
鬼遣らえ 地の果てまで
平和の為に

今宵も幽世の門が開く
邪鬼の群れ押し寄せる
琥珀色の瞳が抱きし夢は
あやかし無き穏やかな世界

鬼遣らえ 地の果てまで
朋友(とも)を護る

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【詩】Not needed

【詩】Not needed

身も魂(こころ)も削って
綴って来た叙事詩(サーガ)が
雨の街角で 惨めに踏み躙られる

Tell me
これが末世(カリ・ユガ)の法なのか
Tell me
詩人の行き場は失せたのか

Forever I will not be saved
雨の中で叫ぶ
Forever I am unrewarded
僕はNot neededなのかと

この命賭して
綴って来た叙事詩(サーガ)が
誰にも省みられず

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