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2022年9月の記事一覧

【詩】Sweet Sweet Pain

【詩】Sweet Sweet Pain

爪を立てた 腕を伝う
赤い血潮 その温もり
なんて甘美 とても甘美

誰かが過去 浴びせかけた
言葉の刃 傷もやがて
変わって行く 淡い疼き

Pain…Sweet Sweet Pain
Pain…Sweet Sweet Pain

自らの手で その魂を
ズタズタにする 被虐的な
悪い遊び 黒い遊び

猜疑心に 果ては無くて
誰かが言う 励ましさえ
胸に刺さる 深く刺さる

Pain…Sweet

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【詩】Born to die

【詩】Born to die

嘘つきが 他の嘘つきを
嘘つきと呼んで 指を差す

何が嘘で本当か (We are liar)
永遠に解けない謎

滅びの宿命(さだめ) 変えられないよ
その日は来る 終焉 (おわり)が来る

We were born to die, Born to die
未来の消えた国で僕は藻掻く
We were born to die, Born to die
未来の消えた国で僕は足掻く

ペテン師が 別の

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【詩】FIRE ON THE MOON

【詩】FIRE ON THE MOON

姑息な罠隠し持った 
黒い翼の天使達
深紅の薔薇の唇 
耳元(みみ)まで引き攣らせ 嗤う
空を見ろ 月は燃えている
この国は 罪に満ちている

クピドの戯れと知らず 
憎しみあう恋人達
傷つけ合い罵り合い 
目には見えぬ血を流す
空を見ろ 月は燃えている
僕達の業 (カルマ)を憂い
空を見ろ 星が震える
月の怒りが 夜を焦がす

恐れよ
神を忘れた愚かな人の子よ
平伏せ
今宵の月の輝きを
しかと目

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【詩】Bad dream

【詩】Bad dream

腕に爪を立て 
血が出るに任せた
流れる血の熱さが 
生命 (いのち)の証だった

幾ら自分の 
体を傷つけたとしても もう
僕の罪は 許されない 
この世が終わるまで

Bad dream
Bad dream
Bad dream
Bad dream

未必の故意と言え 
僕はあの人を傷つけた
魂をズタズタになるまで 
切り刻み 踏み躙った

百の美辞麗句 
此処に並べ立てたとしても もう
あの人

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【詩】Mumia

【詩】Mumia

今宵も乾いた咳が出る
カラカラに乾燥した世界
幾度も喉を湿しても
潤いは遥か彼方へ

生きている内に干涸らびる
肉体も魂も全て

陽射しの下で頬が火照る
ギラギラと乾燥した世界
湿度計の液晶画面は
高湿度を示しているのに

生きている内に干涸らびる
肉体も魂も全て

首吊りロープの代わりにネクタイを
巻きつけたミイラの群れが街を往く

今宵も乾いた咳が出る
何もかも乾燥した世界
咳き込み過ぎて骨が

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【詩】帰らざる日々

【詩】帰らざる日々

時代(とき)が僕を
風の速さ 追い越してく
追いかけるには
僕の足は少し重過ぎて

「せめて後10年は若ければ」と
空に向かい独りごちても 
想いは虚しい

帰らざる日々 今は昔
何もかも 輝いて見えた記憶
戻りたくても それは叶わない
幻のように消えてく記憶

抱いた夢
尽くを否定されて
気がついたら
抜け殻の僕だけが残った

今はもう 誰も恨みはしないさ
せめて今宵 ベッドの中で
来世を夢見る

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【詩】HORIZON

【詩】HORIZON

夜明けが 大地に
覚醒 (めざめ)の時を もたらす
幼子の如く 眠る
全てに 呼び掛けながら

『ねぇ ご覧よ 朝日が 地平を染めてく』

生きとし生ける 全てに
等しく恩寵 (おんちょう) もたらす
暖かな その光
新しい 一日 始まる

『ねぇ おいでよ 朝日が 地平を染めてく』

この地球 ( ほし)が生まれてよりずっと
脈々と 受け継がれる生命 ( いのち)
野の花や 空を飛ぶ小鳥 
路傍

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【詩】Summer memory

【詩】Summer memory

It's a Summer memory
強く温(ぬる)い 風に吹かれ ただひたすらに
It's a Summer memory
青い空と 広い海が 交わる場所へ

It's a Summer memory
当て処も知らず 足の向くまま 流離いながら
It's a Summer memory
指のスキマ こぼれた記憶 置き去りにして

It's a Summer memory
細く強い 雨に打たれ

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