AI崩壊

AI崩壊

書名:AI崩壊
著者:浜口 倫太郎
出版社:講談社
発行日:2019年11月14日
読了日:2019年12月22日
ページ数:304ページ
12月 :7冊目
年累計:122冊目

う〜ん、イマイチ❗️
(インスタ用なのでネタバレなしでいきます)

2020年1月31日に映画公開されるし
映画の予告は惹かれるものがあったのですが…。
内容のスケール感の不足、技術的な面が軽視されてるのと
あとはAIやテクノロジーで何でもできてしまうという
ご都合主義がどうもしっくりこなかったです。

ストーリーはこんな感じです。(裏表紙より)

2030年、日本は投薬、治療、体調管理までを担う、画期的なAI
「のぞい」に社会を委ねていた。しかしその理想的な世界が一転、何者かに暴走させられたAIはついに命の選別を始める。止められるのは警察に終われる天才科学者、桐生浩介。限られた時間の中で国民の命は守れるのか。

いわゆるヘルスケア分野でスマートウォッチやスマホ経由で
様々なバイタルデータを取得して、健康管理をする時代が到来します。
今でも心拍や運動量など色々なデータが取れています。
それを国民全体でしてしまうというシステムですね。

もちろんフィクションであるし
小説として面白くするには”恐怖”を煽り
それに対して人々がどう対処していくか
それを描くのはありだとは思う。

但し、現実のAIとはかなり乖離がある。

現時点で普及している様々なテクノロジーも
絶対安全というものはないと思っています。
通信障害だって起こるし、ソフトウェアのバグだって
絶対なくならないでしょう。

これはAIに関しても同じだと思っています。
学習させるデータを操作する事で誤った知能を持ちます。
それにAIといっても半導体の上で動作するソフトウェアに変わりはない。
もし悪意を持ってAIのプログラムが攻撃されたらどうなるか?

普段、頭脳明晰、誠実な人がいたとして
何かしらの薬物などを投与されたら狂ってしまいますよね?
AIやソフトウェアのウイルスとかも同じです。

AIと人間が共存していく限り
やはりこういう問題は起こりうる事だと思う。
ただ、そういうリスクがあるからといって
世の中からAIを排除するのも間違いだと思う。

まぁ細かい事を話しても仕方がないんだけどさ(笑)

本書に戻ると、本当にAIが暴走して人々の命を選別するのか?
それに関しては疑問符がつくし
犯人を追い詰める場面もちょっと無理あるかなぁ…。
最後の終わり方も、う〜ん、しっくりこない。
出てくる警察の方もあまり感情移入ができない。

そして何より

私はほぼ前半でオチが全部見えてしまった❗️

2030年の話なので、ドローン、ARメガネ、犯罪予測、行動解析など
色々技術を取り入れてるけれどもワクワク感が少ない。
百眼という監視カメラのシステムが出てくるけど
これは現在の中国で運用されている天網を
モチーフにしているのは間違いないかな。

原作があって映画ではなくて
映画が先で、映画の小説版が本書なので
ひょっとしたら映画の方が面白いかもしれません。

う〜ん、もし映画を楽しみにされてる方は
こちらは読まない方が良いかもしれないです❗️

画像1

<以下 登場人物> 太字は主要メンバー
西村悟:HOPE社長
前川:データセンター所長
桐生浩介:医療AI「のぞみ」の開発者
一ノ瀬:開発者
飯田眞子:優秀なプログラマー
桐生望:悟の姉(AI研究者)
桐生心:望の娘
田中英子:内閣総理大臣
富永:デイリーポストの記者
荒巻:富永の部下
大町:編集長
合田京一:刑事
望月剣:サイバー犯罪対策課係長
桜庭誠:警察庁理事官、人工知能研究でMITの博士号
麻生:CITEの隊長
藤木:本庁捜査一課の係長
奥瀬久末:捜査一課刑事




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