第4話 ヒーロー面接

やばい。

旅を終えたというのに、仲間が1人しか増えていない。とにかく時間がない。
こうしている間にも、奴は世界中を混乱に陥れている。

もっと広い範囲でヒーローを募集しないと駄目だ。
ネットで募集をしてみよう。

さて、どんな奴が集まるか。


1週間後


「いや、応募1件もないんか~い。」

1週間越しの待ちに待ったであろうツッコミをロボが入れている。

その様子を撮影し、SNSで流したところ、思わずバズり何件か応募があった。


1人、気になる奴がいる。
会ってみるか。


「では、今から面接を始める。準備はいいか。しかし、随分とガタイがいいな。何かスポーツはやっていたのか?」

「特にこれと言ってはないんですが、体操には自信があります。昔、サーカス団にいたこともあるので。」

「なるほど。では、そのタスキは何だ?」
「これは、友達の印です。」

「…僕ってほら、身体が大きいでしょ。だから、怖がられることが多くて。本当はみんなと仲良くしたいのに。でも、ある時先生が、お前は身体が大きいから、その分、みんなを守ってあげるんだよ。みんなお前に期待しているよって言ってくれて、このタスキをくれたんです。このタスキをしてからは、みんな僕に近づいてきてくれて…本当に凄いタスキなんです。サーカスに入ったのも、みんなを笑顔にしたいからで。こんな時代だからこそ、僕も何かしたいんです。」


「….合格だ。お前のそのタスキと優しい心は人々を安心させる力がある。好物がドリアンというのも最高だ。良い洗力をしている。初日の勤務は追って連絡する。今日はありがとう。」


面接が終わり、誇らしげに帰っていく3人目のヒーロー、象。



奴のタスキにはこう書いていた「私は人を襲いません」



ぞう

次回 第5話 #彼氏とデートなう

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