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リモートワーク下でのマネジメントの リアルな悩み

こんにちは。スコラ・コンサルトの寺輪俊希です。普段は人事のシェアードサービス会社で管理職として働きながら、スコラ・コンサルトで組織開発方法論を学ぶ講座の企画、運営などに携わっています。世に言う「兼業」という働き方を実践中です。


今、サイボウズとスコラ・コンサルトのコラボチームの中で話題に上がっているのが「リモートワーク下でのチームマネジメントのあり方」。世界中がコロナという大変な危機を迎えている今、リモートワークに切り替える企業が加速度的に増え、オフィスに集まる環境から、それぞれが自宅などで働く環境に変わりつつあります。


もはやリモートワークがデフォルト化した時代といっても過言ではない中で、現場マネージャーは、組織・人のマネジメント、チームワーク、コミュニケーションに悪戦苦闘しており、私もその当事者の一人です。今回は、コラボチームのもとに寄せられている現場マネージャーのリアルな悩みを一部紹介します。

お悩み1:仕事とプライベートの切り替えが難しい部下がいる
▼仕事とプライベートの境界線が曖昧になっており、まじめな部下ほど夜遅くについついメールのチェックをしてしまっているようだ…。結果、リモートワークで働いているときの方が生産性が下がってしまう可能性もあるが、どうすれば良いだろう…。
お悩み2:メンバーの進捗状況を把握しづらい
▼社員の勤怠管理をどうしたら良いだろうか…。
▼ 部下の業務の進捗状況を適切に把握しようとすればする程、部下からは「見張られている」と感じられてしまっているようだ…。
▼ つい最近、あるプロジェクトでミスが発生。部下から、「リモートワークになり、都度上司に確認を取ることがつい億劫になってしまい、自己判断で進めたところミスが起きてしまった」という報告を受けた…。
▼ 最近では、他者への関心が薄れ、自分さえよければ良い、という感覚で仕事の進めているきらいがあり、チームが個人商店化してしまっているような気がする…。
お悩み3:部下を評価しづらい
▼先日、ある部下から、「リモートワークになってから、私の業務状況について確認し辛くなったと思いますが、そんな中で適切に評価されるのか不安です。私としては決してさぼっているわけではありません。」と問われ、返す言葉が見つからなった。確かに、上司である私が、部下の成果や頑張りに気づかず、結果、部下から正しい評価をしてもらえていないと思われる可能性が十分にあり得る。
お悩み4:業務上のコミュニケーションがとりづらい
▼これまでは傍にいる部下に「ちょっと良い?」と呼んで口頭で伝えられていたが、今はメールでのやり取りが多くなった。文章力に自信のない私の場合、理解してもらうまでに何往復もがメールのやり取りが繰り広げられ、正直うんざりしている…。
▼ リモートワークでは、上司である私や他の社員が近くにいないことから、小さな問題が発生したときに、すぐに相談できず一人で抱え込んでしまうといった事象が起こっている。最近では、メンバー間の連帯感も薄れ、メンバー個々の孤立感が一気に強くなってしまったような気がする…。
▼ ネットワーク環境が不安定なこともあって、ビデオオフの状態で打ち合わせをすることが多い今日この頃。相手の表情が見えないコミュニケーションだと、業務上での不安や疑問点がうまく相手に伝わったのかわからず、ストレスを抱え始めている部下が出てきているようだ…。
お悩み5:新人や若手は、先輩の働く姿を近くで見たいという意見も
▼うちの部署に新入社員が配属されたのだが、中途入社社員ならまだしも、新入社員は当然スキルも知識も経験もゼロの状態。新入社員研修はzoomで行ったようだが、名刺交換や訪問先でのロープレなど実践的なトレーニングは十分にできない状態で配属初日を迎えた。リモートワーク下で、職場として、どのようにOJTを進めたら良いだろう…。
お悩み6:外回りだと営業資料の印刷に困る、という意見が根強い
▼うちの会社は紙文化がまだまだ残っていて、コロナの影響もあり、部下を出社させることはできず、結果、管理職である私がプリントアウトや大量印刷のために出社せざるをえなくなっている…。
お悩み7:イノベーションには、やはり人が集まることの価値が不可欠?!
▼うちは新規事業を手掛ける部署なだけに、新しいビジネスに挑戦するといった創造的な仕事がリモートワークだけで成立するのか、正直疑問だ。ネット空間だけだと自分と似た考え方の者ばかりで集まりがちで、創造的な行為に欠かせない異質な存在や意見をつい排除しがちだ。
お悩み8:オンライン化でのチームワークのあり方を描きづらい
▼これを機に組織に対する帰属意識(エンゲージメント)が低下してしまうのでは…。

現場マネージャーは、これからもしばらくの間は加速度的に拡がるリモートワーク下で、一筋縄ではいかない悩みと向き合うことになりそうです。

一方、これらの悩みはマネージャーだけが向き合うべき問題なのでしょうか。私たちコラボチームの答えは「NO!」。リモートワーク時代が到来した今こそ、一人のマネージャーが、組織のメンバーを束ね、先頭に立ってあらゆる課題を解決するのではなく、マネージャーを含むメンバー全員でこれらの課題をシェアし、「チーム」で解決していきます。

そう、これからマネジメントの鍵を握るのは「チームワーク」であり、これからのマネージャーは、マネジメント機能そのものをシェアできるような「チーム」を作ることが大切な仕事になると考えています。

私たちサイボウズとスコラ・コンサルトによるコラボチームは、この「チームワーク」を真ん中に置いて、次回以降、これらの悩みをどう解決していくのか書いていきたいと思います。

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