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大学生と一緒にこれからの子育て支援について考えてみた(後編)
先日某大学にて行った講義について、学生の皆さんから感想を沢山いただきました。学生の皆さんのコメントから私たち大人が学ぶことも多く、講義のスライドと共に一部を紹介します。(コメントは個人が特定されないよう、内容が変わらない範囲で編集してあります)前編はこちら。
特に気になったスライドは?:ストレス要因に性差、長時間労働、イクボス!
社会的背景や調査のデータ等の、色々なスライドを見てもらいました。その中で
特に気になったスライドについて学生さん同士で話してもらいました。
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まず、授業中&アンケートから、気になった人が多かったのはこちらのスライド。性別だけではなく、雇用形態によって感じ方が違う点が発見だったようです。
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現在の日本は女性や男性という概念にまだまだ囚われていると思いました。実際に女性だから子育てをしないといけない、男性だから働きにいかないといけないというような価値観があり、性別で違うストレスの要因があるのだと思いました。
性別で違う両立のストレス要因の話を聞きなぜ女性の非正規雇用の人は家庭内要因のストレスが溜まっているかの理由について知った。子育て教室で夫婦ともにセミナーを受け子育ては2人で協力し成功させていくものだという認識を浸透させる必要があると考えた。
親が専業主婦なので私も子どもが出来たら仕事は辞めたいと思っていました。ですが、今日の授業を受け、立場の差が生まれるのなら辞めない方がいいのかなと思いました。
今の世の中男女平等を推している割には全く平等ではないですよね。育児でもなんでも、どっちが立場が上だとか私の方が大変だ俺の方が大変だという感情がある限り絶対に関係が崩れる。でも絶対に思いの相違が出てきて当たり前。でもお互いに、違った辛さがあるよねという思いを持った前提で育児生活をするべきである。
そして、こちらのスライド。
「やっぱりね〜」「驚かない」けど、「がっかり」した学生が多かったようです。
「女性も世界トップレベル!」というのは、意外だったようです。
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第1に思ったことは、育児休業、産前産後休暇の以前の問題に日本の働き方をかえるべきだと思った。長時間労働が世界でトップだということは全くいいことでは無いのでまずはそこから変えていき、親が早い時間に帰ってくるという環境を日本が作るべきでありその次に育休などの問題が出てくると思いました。そのようにすればだいぶ心の負担も減り家族の環境も変わるのだということを考えました。
男性の長時間労働の世界を見た時にヨーロッパは少ないのだなと思いました。長時間労働から、家族の時間が少なることや、ストレスが生まれ、意思のズレが出て来てしまうのだと感じ、ヨーロッパいいなぁと思いました。ヨーロッパに住みたいとも思いました。
日本の男性の長時間労働は世界トップであること、女性もほぼトップであるということを知りとても驚いた。確かに毎日朝早くの電車には、仕事に行くであろう人で溢れかえっていて、日本人は働きすぎだよなと感じる部分が多々あった。それが、家庭生活の両立にストレスを感じる要因にもなりうると感じた。
そして、こちら。上の二つの課題を解決する&職場環境を改善する鍵を握っていると感じたようです。
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私はイクボスプロジェクトのスライドに関心を持った。私はこのイクボスプロジェクトを勧めていくことにより、育児に対する世代別での偏見が徐々に無くなるのではないかと思った。
「イクボス」ということを初めて知ったが、仕事と私生活を大切にするということなどとても良いプロジェクトだと感じた。正解はないけど改善策を見つけて企業が頑張っている取り組みがあることを知ることができてよかった。
父親が育児に参加するためには、職場の環境から変えていく必要があり、イクボスプロジェクトが重要であることがわかった。部下が育休をとりやすい環境を上司がつくっていくことで、父親も育児に参加することができるようになると感じた。
私はこのプロジェクトに魅力を感じたところは、男性が育休をとることに抵抗のある上司世代がプロジェクトに参加することにより、男性も育休を取るべきなのだと理解されると思ったからだ。このプロジェクトを進めることで、徐々に偏見がなくなっていくと感じた。
親になるとは?:自分の親に感謝&これからの自分に思いを馳せる
今回の授業を受けて、自分の親に感謝の気持ちを持った学生さんも多くいました。
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私が最も印象に残っているスライドは赤ちゃんとの一日と言うスライドであります。私が幼い頃母親もこんなに忙しかったのだと思うととても感謝が生まれました。
ただでさえ、交通事故にあったようなボロボロの体なので、睡眠を十分に取らなければ、回復が遅れてしまいます。それでも家事をしなければならない。育てなければならない。そんなプレッシャーに耐えて、私が大きくなるまで見守ってくれた母親はとてもすごい人なのだと改めて気づきました。
父親も母親もどちらも違うプレッシャーによって、常に押しつぶされている状態ですが、それを分かち合い、お互いに協力していくことが大切なんだということを学びました。
今日の授業を私のお母さんが受けたらどんな感想を持つのか気になりました笑
父にはダラダラしないでなどと厳しい言葉が飛び交う時があるのを思い出しました。それは父の立場になってみれば反発したくなるのかなと父の気持ちを考えなければいけないなと改めて考えさせられる講義でした。モヤモヤしてるだけで終わらせないで、家族で解決していく力をつけたりお互いを支え合うためにも家族はチームである必要があると思いました。
そして、今後自分はどのように生きていきたいかを考える機会にもなったようです。
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もし私にも夫ができる奇跡が起きれば、スペシャリスト型とジェネラリスト型を兼ね備えて、選択肢を持てる家庭を作れるようにしたいなと思いました。
パートナーにはいつまでも新しいことに挑戦して、寄せ鍋の資料みたいな人になって欲しいと思いました。
林田さんの講義では、子育てについて深く考える機会となった。私は子育てをするとなると仕事の面でもキャリアアップをしたいと考えているので、育休で長期間休むことは少し抵抗を持っていた。でも、いろいろな取り方ができると知り、夫婦で相談しながら最適な育休をとることが今後の子育てにおいても影響して行くのではないかと考えた。
まだ、結婚をしていないし子供がいないので分からないが、今後もし結婚して子供が出来たとしたらお互い我慢して不満を貯めながら子育てをするのではなく、お互いを理解して暮らしていこうと思った。
私は将来子どもが欲しいと考えているので、パートナーや支えてくれる人に頼りつつ、共に子育てが出来るよう、今回の授業で学んだ内容を生かそうと思う。
私の家も互いに共働きで、祖母もいましたが祖母も働いていました。なので私も小学校の時から手伝っていたし、将来結婚した時に専業主婦になることが想像できませんでした。パートナーに育休をできれば長い時間取ってほしいし、一緒に子供に愛情を注ぎたいと思いました。
子どもが生まれただけでは自動的に親になることではなく、親というアイデンティティを育てるために、親をすることで親になるという話がとても印象に残りました。ですが、親だからといって頼らずに自分でやるよりも、頼ることをしている人の方が子育て肯定感が高いため、頼ることは悪いことではないということも学ぶことが出来ました。
もしあなたが講師なら、何を伝える??:チーム、慮る、楽しんで欲しい
講座の最後に、「もしあなたが講師なら、何を伝えたいか」を考えてもらいました。
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わたしは両親学級の講師だとしたら特に「チームわが家でいこう!」をスライドに入れて伝えたいと感じた。周りの使えるひと・もの・ことを使用していくことが大切であるということを多くのお父さんお母さんに伝えたいたいと感じた。家族は協力して行うことが大切であるという考え方をわたしは教えたい。
今日の講義の最後のスライドで、もし私が講義を行う側だったら、「相手を慮ることが大切。せっかく夫婦として協力できる仲なんだから、お互いがお互いを尊重して意見を言ったりすることをしてみて下さい」と言いたいです。しっかりと話し合い納得いくまで、解決に持っていくことを大事にすることを伝えたい。
「仕事や周りからの意見、環境など難しいことはたくさんあると思いますが、その子供のとっての両親はあなた方しかいないし、成長を見守れるのも今しかないので、後悔のないように制度を上手く利用し育児を二人で楽しんで欲しい」ということを伝えたいと思いました。
「現代の環境では、それぞれに多様な選択肢があるあまりに双方に様々な軋轢が生まれることは仕方がないことだと思いますが、子供を授かることを夫婦で選択した以上、子供の成長は早くすぐに親離れをしてしまうため、二度と戻らない貴重な時間を有意義に楽しんで欲しい」と伝えたいと思いました。
講義の最後に、今回の講義で学んだことから私たちが講師として伝えたいことはなにかと聞かれて考えた。そこでわたしは、「夫婦関係の鍵は乳幼児期にあり!」を伝えたいと考えた。どうしてもすれ違いがちになってしまうことがある中で、この時期を大切にして欲しいと伝えたい。
看護師としての決意:相談するすら難しい人へはアウトリーチが大切
今回授業を受けたみなさんの多くは看護師や保健師になります。サポートする側の当事者への理解、情報提供、アウトリーチの大切さを感じてもらえたようです。
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家族レジリエンスという言葉を気に入りました。家族が家族として育ち合う力をエンパワメントするのも看護の仕事であり、地域・社会の役割でもあると考えました。
この講義を通じて、子育て家族の多様性や課題、喜びを理解することができました。子育て支援者として、個別の状況に合わせた適切なサポートを提供するために、柔軟性と包括性を持つことが重要だと再認識しました。子育て家族のリアルな現状を理解し、その背景を踏まえた支援を行っていくことが求められます。
「チームわが家」を家族で行うためには、周囲からの支援、資源の活用も必要であるが、育休の体制が大きく変わったことを知らない人が多かったり、助けが必要な人ほど頼らない傾向があることを講義中の話で聞いた。そのため、支援する側からアプローチをしたり、情報提供などを行う必要があると感じた。
相談を自らできない人へのこちらからのアウトアプローチができることの大切さも感じた。少しずつでも良いから、こちらからアプローチを重ねて無理にとは言わず、少しでも話せる環境作りを大切にしていきたいと考えた。