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新しい職場を選ぶ時のポイント

【福島お話会2023.10.22】



これから介護の仕事を始めます。新しい職場を決める時に大事にしていることはありますか?

 介護を始めるということで、かなり特殊な職業でございます。大事にしていること、個人的に言うと“直感”です。直感というか雰囲気です。
 物件、賃貸だと色々選べるじゃないですか。その時に近いかもしれないですね。そこで働いたらどういう気持ちになるのかなとか、ワクワクする感じとか。未経験なので具体的にやる内容はわからないと思うんですよね。
 「今日のご飯何にしようかな」も、「Aさん、Bさん、誰と付き合おうかな」も、人生、色々なところで選択の連続だと思うんです。選択の連続の中で家と仕事は非常に重要で、結構気合が入るかなと思います。
 失敗はなくて、何を選んでも経験にしかならない。失敗という経験も大事で、いきなりうまくいっちゃっこともあるけど、「意外に隣の騒音すごいな、やっちゃったな」っていうのもあるじゃないですか。
 
 だから、直感が動かなかったら“試しに働いてみる”っていうのはいいと思いますよ。試しに一週間気になる物件に住めるとしたら、試せた方が納得するし安心するじゃないですか。もちろん相手先には「試しに働きます」みたいに言わないんですけど、職場を選ぶ時にあまり深刻に思いすぎないことですかね。
 どっちもいいけど「こっち」って選んだ時のその自分の直感を大事にしてほしいです。それで「やっちゃったな」って時は、直感が違ったのかなと。

”条件”ではなく”直感”で選ぶ

 家選びもそうですけど、“条件”で選んじゃうと結局ね「あれはこうだったらああだったら」ってなります。 でも、“直感”でここしかないと思うとこに住むと「ここしかないな」って思うし、「こんないいことがあるな、残念なこともあるけどあんまり気にならないな」ってなります。
 
 仕事・家・パートナー選びは慎重に、ですけど、それをある程度自分でミスしないように直感で決める訓練はしておいた方がいいです。仕事選び、どの現場にしようかなというのも、直感を信じる練習だと思って、あんまり深く考えすぎない方がいいですね。
 だって未経験だからわからないでしょ。例えば、デイサービスとグループホームの違いってわかりますか?同じ介護ですけど、全然違うんですよ。「やりたかった介護をやってみたけど、グループホームじゃなかった」「私はこういうことをしたいんだけど、やたら腰痛いな」みたいな。腰が痛くない介護もあるんですよ。それって入ってみないとわからないし、とりあえず経験するというか。
 試食ってあるじゃないですか。そんな感じで、仕事に関しては約束事はあるけど、パートさんだったら3ヶ月とかでごめんなさいしてもいいよ。

執着の言葉より、笑顔のイメージが残る

 さっき言ったように、我慢し続ける方がどんどん嫌いになります。面白いのが「絶対辞めちゃいけないよ」とか「絶対いてね」って言われると辞めるんですよ。「辞めてもいいよ」って言うと辞めないです。これ何ですかね。魔法の言葉なんじゃないかな。「浮気ダメよ」って言ったら浮気します(笑)浮気してもいいよっていう意味じゃなくて、そこに不安と恐れから来る執着のエネルギーがのっかると、やっぱり「支配・コントロールされる」っていう意識になるので、「ちょっと悪いことしようかな」ってなるんですよ。「あなたのことは信頼しているよ。いつもありがとうね、楽しくて幸せだよ」っていう笑顔を見せたら、男性は笑顔が残ってるんで、ちょっと悪いことしようかなと思っても「あの笑顔、悲しませたくない」ってなるんです。
 言葉じゃないんですよ。イメージが残るんです。だって、記憶・思い出って文章で残らないでしょ?よくリストリーセッションで、1番古い記憶はどんなシーンかと問うと、「こういう人がいて、これ何歳ぐらいかな~」みたいな感じで映像の1シーンを教えてくれます。記憶の世界=映像の世界なんですよね。だから奥さんのとびっきりの笑顔を印象づけられたら、男性は悪いことはできないと思います(笑)

 「こうじゃなきゃ」という我慢があったり、「やめちゃいけない、頼むよ」「絶対いてね」って言われる方が急にプレッシャーになりますよね。
 未経験・初めてだから全くわかりませんってメリットもあるじゃないですか。なんでも聞いていいし、できなくて当然だから。でも「できなきゃ困ります」って言われたら、もう憂鬱でしょ?「憂鬱だな~」ってなるじゃないですか。
 軽い気持ちで、自分の直感を信じて、どんな経験も素晴らしい、ミスはない。小さな選択の連続を経験して、自分の選択をなるべくミスをしないように生きていける練習をしたらいいと思いますね。
 やっぱり人生の大きな選択もたくさんあって、後悔することもあるかもしれないけど、それさえも素晴らしい経験なんです。でも、素晴らしい経験って思うんだけど、不安と恐れは未来に関してはあると思うので、軽い気持ちで、お試しでちょっとやってみて、全然違うなと思ったらすいませんして良いんじゃないですか。
 一般的にクーリングオフ制度もあるじゃないですか。ルール上やっていいんですよ。日本人って変に「買っちゃったし申し訳ないから無理矢理使おう」という人もいますよね。合わなかったらごめんねって返せるとか、誘われてもちょっと今それ乗れないなと思ったらごめんなさいって言えるとか。軽く選べて断れるっていうのはやっておいた方がいいと思います。あんまり深刻に決断をすると、あんまりいいことないです。

直感を言語化してみる


 皆さんからリストーリセッションで人生について聞かせてもらっていて、そんなに「深刻に決めました」みたいなのはあまりなくて、 結構些細なことで決めていて、それがうまくいっていることがたくさんあるので。ちょっと介護っていうのは特殊なので、先輩の意見も聞きながら、結局“直感”。「なんか良さそう」、「なんか雰囲気重い」っていうのがありませんか?絶対あると思います。
 今日のね、皆さんの雰囲気、最初ちょっと重たかったですね(笑)「緊張するな」というのが僕に伝わってきて、 固い話になりましたけど(笑)
 良い・悪いじゃなくて、そういう“空気”って大事で、それを読めるのは日本人特有の感性なので、「なんか雰囲気のいいお店だな」って思ったら、それはなんでなんだろうっていう風に、直感で感じたものを自分で言葉にしていく、表現していく。それがあなたの「良いと思う直感」なので。そこに、あなたが何か興味を引かれることがあるんじゃないかなと思います。

 「こういうことを学ぶために」「これになるために」って重く思う必要は全くなくて、 社会科見学みたいなノリでやってみる方がいいかな。まだ入る前で決まってもないのに、あーだこーだ言っても余計なプレッシャーになるし、やっぱり辞めましたって言いにくくなると思うので、部屋を選ぶような、服を着るような、どういう気持ちで直感に従って決めるのかなっていう自分との対話っていうかね、自分を楽しみにしてあげたらいいんじゃないでしょうか。

ーありがとうございました。直感を大切にするということ、 職選びだけじゃなくて、日常の1つ1つの決断を「ちょっといいな」「なんかいいな、良くないな」と言語化していって、日々練習していくことをやっていきたいなと思います。
 また、軽く決断するというのも、始めるのも軽く、辞めるのも軽くでいいんだなって思えて、より楽しみになりました。ありがとうございます。

 素晴らしい。ありがとうございます。皆さん、応援してあげてください。

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