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野球において、指導者やチームメイトからアドバイスを聞けるかどうかで上達スピードが違ってくる

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。

今回は、東京の草野球チームのオープン戦を取材してきました。テーマは、周囲からの助言です。助言を素直に受け入れるのか、反発するのか、試合中の一連の出来事を見ていて感じることがありましたので、記事にまとめました。監督としての思い、選手としての心構えについて、野球界のみならず、人と人とが関わる全ての世界に共通することでもありますので、ぜひ参考にしてください。

チーム名:23区内草野球チーム
監督:O監督
運営歴:10年
実績:東京都大会出場

試合の出来事

① スローボールを特徴とする投手が、速い球を投げている。その様子を見ていた監督が、「ゆっくりした球を投げればいいよ」とアドバイスを送った場面。選手は、「速い球を試したかったんですよ!」と反論していたが、一度、監督の助言を聞き入れ、言葉の意図をじっくりと考えても良かったように感じた。

② ランナー1塁の場面で、遊撃手を守っている監督の左をセンターに打球が抜けた場面。センターからの送球で1塁走者を2塁でアウトにするために、二塁手と遊撃手のどちらがセカンドベースに入るか議論になった。セカンドベースに入らなかった監督を、先ほどの助言に腹を立てた投手がここぞとばかりに注意。監督は、打球を追っており、抜けてすぐにセカンドベースに入ることは困難と主張し、入れると主張する投手と意見が平行線に。筆者が見る限り、ここでは二塁手がセカンドベースに入るのが正しいように思えた。

選手の立場としての振る舞い

監督は、24時間野球のことを考えている人も多い。野球というより、チームがより良くなるためにどうすべきか、常に考えている。その考えたことに対して、コーチや選手が受け入れ動いてくれるかどうかが、チーム力向上のポイントのように思う。

一般社会において、反発する部下に対して、いつか仕返しをと考えている上司もいるようだ。上司といえど、人間であり、全てに寛容になれるわけではない。反発すれば、それなりの待遇が待っているケースもあるのだろう。

野球の世界でも、監督に反発し、まったく試合に出られなくなったケースを目にする。どこの世界も、人間が関わりあっている以上は、普通に起こりうることなのだろう。草野球の世界も例外ではない。

最近、50代から60代の選手同士が、なかなか折り合いがつかず、言い合いになっていた場面に遭遇した。周りから見れば、さほど重要でもない、どちらでもいいことを、お互いに意見を曲げず、話が平行線に。

他人からの指摘に感謝し、素直に考えを取り入れる。その謙虚さは、伸びる人の特徴であり、成長していくために不可欠な要素であるように思う。言われて、苛立つことはあったとしても、その度に反発すると、周りの人からの助言を得られなくなる。

自分が経験できる体験は限られている。人からのアドバイスは、他人の体験を吸収するチャンス。それが、人としての厚みを増す機会にもなる。だから反発ばかりしていると、自分の立場を悪くするだけでなく、成長の機会も失いかねない。

監督は、こうすれば選手自身が良くなり、チームのためにもなる、と真剣に考えてアドバイスをしている。でも受け取り方は様々。中には、自分が否定されたように感じ、感情が先に立ち、監督の思いまで理解が及ばない人もいる。

「監督の言うことが全て正しいのか」という議論もあるだろう。監督は前後の流れや全体のことを考えて、指示や助言をしている。だから、出した指示の内容は、正しいことが多いように思うし、その場面だけ見て指示する指導者とは訳が違う。

例えば、打撃に悩む3番打者に監督がアドバイスをして調子が良くなったのに、コーチが元に戻すように選手に伝え、また打てなくなった選手がいた。最終回1点差で負けている場面で、その選手が打席に立つも凡退して、追い付けず、敗退。監督の言うとおりにしていたら……。このような悔やみきれないことが起こらないように願ってならない。

コーチが一度監督の立場を経験するのも有益だと思う。本気で勝つために、真剣にチームのことを考えて監督をすることや組織のトップに立つことは、上の人間の気持ちを理解するうえで必要だ。一度、監督を経験することで、監督の気持ちが理解でき、監督の話を素直に聞き入れられるようになると思う。

監督は、言うタイミング、受け入れてくれるタイミングを見計らいなら助言することも大切だと思う。助言を受けるほうは、憎くて言っていると思わないでほしい。一度拒否したら、有益な情報までも漏れてしまう。感情的な反発は、次の助言を得られなくなるだけでなく、個人の成長やチームの方向性の統一にも支障が生じる。


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