1on 1で「自分らしさ」を言語化しよう!
こんにちは。
今回は、メーカーの営業課長(私)が1on1を始めてみた話です。
私の会社でも、今年の4月から従来の年2回の定期面談に変わり、不定期の1on 1が推奨されるようになりました。
推奨というのが曲者で、「強制では無いけどやってみましょうね」的なスタンスです。正直、私自身は1on1にはちょっと懐疑的でした。
とは言え、やらずに否定していても始まりません。4月は従来通りの面談をし、6月から1on 1をスタートしました。
皆さんおしゃべり!
結果として、「やってみたら想像以上に皆さんおしゃべり!」というのが感想です。
1人30分の設定でやりましたが、短くても45分。長い場合は1時間以上も話をしていました。
最初は雑談に徹する方も中にはいましたが、ほとんどの方が話したいテーマを2,3個用意してくれていて、終わったと思ったら「もう1テーマいいですか?」と時間を延長するケースが続いたのです。
1番の要因は、私が普段から話を聞いているつもりで全く聞けていなかったということですね…。(・・;)
する側もされる側も準備が大切
普段から話を聞けていなかった点は反省ですが、それ以上に事前に時間をかけて準備をしたこともメンバーと色々な話ができた要因と考えています。
最近でこそ1on 1という言葉をよく聞くようになりましたが、「1on 1っていったい何?」というのが一般的な感覚だと思います。
noteの投稿でも、1on 1される側の意見として「1on 1は、面談や日常的な報連相と何が違うの?」「1on 1で何を話せばいいの?」などの感想がアップされているのも見ていました。
私自身も、「傾聴ばかりでいいのかな?」「コーチングがクローズアップされるけど、それだけが効果的なコミュニケーションじゃないのでは?」と懐疑的な部分もありました。
そこで、4月からいきなり始めずに、まずは従来通りの面談スタイルで実施し、5月に「そもそも1on 1とは?」という課内研修会をやりました。
5月の1ヶ月は準備期間にあてて、1on 1する側もされる側も疑問を解消した上でスタートすることにしたのです。
1on 1とは?
書籍や研修などを参考にたどり着いた私の考える1on 1とは、次のような考え方です。
1on 1とは、
メンバーが「主人公」として課題に向き合い、「自分らしく」乗り越える為に、上司の「協力」を得る場。
(「1on1ミーティング」本田賢広著より抜粋)
「メンバーが主人公です」とはその通りなのですが、単にメンバーが話したいことや、日常的な不安・不満を上司にぶつけるだけの場になっては勿体無いです。
「自分らしく」「上司の協力を得る」という所がポイントですね。
「自分らしさ」を言語化しよう!
「自分らしく」という点で重要なキーワードは、「言語化」です。
これは、課のメンバー2人と「ヤフーの1on 1」を書かれた本間浩輔さんの研修を受ける機会に恵まれたのですが、その際のメンバー2人の感想です。
2人とも共通して、研修後にこう伝えてきました。
「課長、1on 1とは言語化ですよ!」
「言葉にすることで、自分がどんな問題にぶつかっているのか、それをどうしたいと思っているのかが分かった気がします」
自分の「思い」や「向かいたい方向性」を言葉にすることで、自分らしい「考え方」と「やり方」で課題を乗り越えていこう!というモチベーションを引き出すことができるのですね。
動きやすいように協力しよう!
上司側も、「私はこう思う」「私ならこうする」などアドバイスをするのではなく、「私はどの役回りをしてあげれば、一番動きやすいだろう」ということを一緒に考えることが「上司の協力」になっていきます。
ちなみに、「いやいや、そんな悠長なことをしてては解決できない問題もあるでしょ!」という意見もあると思います。
全くその通りで、「1on 1(ある意味コーチング)は緊急性やリスクの高いことに使うツールではない。緊急性やリスクの高い問題にはティーチングやアドバイス、指示をする方が有効」と言われています。
何を話せばいいの?
事前の準備としてもう1点、テーマ設定を事前にお願いしました。
「そうは言っても何を話せばいいの?」というのが1on 1あるあるだと思います。
5月の段階で事前の準備として、「次の視点でテーマを考えて来て下さい」と伝えていました。
① ポジティブなアクション
うまく行っていたり、組織への貢献が大きいアクション
② ネガティブなアクション
うまく行ってなかったり、やりたいけど手がつけられていないアクション
③ キャリアプランやワークライフバランス
ありたい自分像や、日々の悩みなど
やはり、②(ネガティブなアクション)のテーマを持ってくるメンバーが多かったですね。次に③(キャリアプランやワークライフバランス)。
キャリアプランなどは面談でも話をしていましたが、面談よりもくだけた雰囲気で、お互い「本音」の会話ができた気がします。
気づきと自分への宿題
1on 1を通じて、個人ごとのアクションを前に進める会話ができたことと共に、「気づき」や「自分への宿題」が見出せたことは成果です。
特に以下の内容は、1on 1として時間を設けたことで話してくれたことだと思います。
・残業が増えていることがこちらも気になっていたけど、本人からも悩みとして伝えてくれた。
・先輩と後輩で同じ悩みを持っており、お互いに話す機会を求めていた。
・「〇〇さんをもっと褒めてあげて欲しい!」といった相互での評価。
・「もっと若手が憧れるキャリアを中堅メンバーに用意してあげて欲しい!」という、キャリアプランへの本音。
・実は、仕事のキャラとプライベートのキャラは実は別人なんです!という告白。
普段の雑談でもやらない色々な話が聞けました。
これからも続けてみよう
今回はよかったこと中心に書きましたが、1on 1をやれば全てOKという訳では無いと思います。
ただ、少なくともやらないよりはやった方が組織が良い方向に向かっていくと感じました。
これからもコミュニケーションのひとつの手段として1on 1を取り入れて行こうと思います。
悩みどころは頻度ですね。多すぎてもお互い負担になってくる気もするので、とりあえずは1ヶ月〜1ヶ月半ごとにやっていこうと思います。
また、1on 1の大前提として「この人なら話してもいい」という信頼関係が必要ですので、日常的なコミュニケーションも疎かにしないようにしなくてはですね。
ありがとうございました。
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