【1話完結小説】孤独
地球人最後の一人になった時が本当の孤独だとしたら、私達人類はまだ誰も孤独というものを知らない。
…そんな事を考えてたら別にどうでも良くなってきて、ハブられてる2年1組の教室から抜け出した昼休み。サヨナラ、小宇宙。
今日は青くおっきな宇宙の下でお弁当を食べよう。お母さんが私のために早起きして作ってくれたお弁当。お父さんと妹とおんなじお弁当。隣の優しいお婆ちゃんがお裾分けしてくれたミニトマトが入ってるお弁当。そして引っ越してったマイちゃんとお揃いのお弁当箱。
みんなも今頃お昼ごはん食べてるのかな。中庭のベンチで空を見上げる。
大丈夫、私はまだ本当の孤独じゃない。
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