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【やんなる短歌】まとめ④

-はじめに-
「やんなる短歌」とはごご茶が作った短歌の愛称のようなもの。嫌になっちゃう…やんなっちゃう…やんなる!という気持ちの時に短歌を詠むことが多い為この名称になった。たまにやんならない気持ちの時に詠んだ短歌が混ざるのはご愛嬌。

会社ヤダなどと言いつつドア開ける
それが私の強さでもある

いっつも口では「めんどくさいなー」「いやだなー」「行きたくないなー」と言っている私ですが、本来真面目なので(笑)心の底の底に「やらねばならぬ」という気持ちは持っています。多分皆さんもそうだと思います。
人間って、愚痴を吐き出しつつも、何だかんだ頑張るようにできてるんだよね。頑張れない時は…本気で心が重傷だからやばいんだと思う。今のところ私は、元気です。


肉眼で見た月の姿切り取って
見せたかったけどこんなんじゃない

夕方の月がとても綺麗だったから、珍しく田舎道の路肩に駐車して写真を撮ってみました。下がその時の写真です。
…なんか違う、こんなんじゃない感がハンパないです。肉眼で見た月はもっと大きくて迫力があった。そして写真の空はやたら明るいけれど、本当はもっと暗かったんだ…。暗い夜空に月がくっきり浮かんでいた。
私の見た景色はきっと一生あなたに伝わらない(笑)


朝顔の種を笑顔で採る君と
来年の夏のこと話したる

秋のある日、息子と朝顔の種を採りました。この朝顔、去年息子が学校で育てた朝顔の種から育てました。来年は今採っている種を蒔くんだろうなぁ。毎年エンドレス、無限朝顔だね…なんて笑顔で話しつつ。
そしたら遠くから近所の子が外で遊ぶ声が聞こえて、息子はぱーっと走っていってしまいました。2年生息子、だんだんお友達といる方が楽しくなってきてるね。来年の夏は私ひとりで種を採ってるのかも…なんてちょっぴり切なくなったりもした午後。


切り落とす枝葉に混ざる青虫の
怒った時のにおい漂う

庭の金木犀が伸び放題で、一部隣家に入っていた為バッサリ剪定しました。落ちた枝や葉を集めて軽トラ荷台に積んでいる時、辺りに“あの”ニオイが。知ってるかな?アゲハ蝶とかの幼虫をツンツンすると怒ってオレンジ色の触覚を出しながらニオイを漂わせてくるのですが…そのニオイ。
どこにいるのか、まぁ、切り落とされた枝葉にいたのでしょう…青虫たちがびっくりして怒っているなと感じたのでした。ごめんね。枝葉は焼却処分じゃなく旦那の実家の山に捨てたため、うまくすれば青虫たちも無事にお山で生きているかと思います。


電線が2分割にぶんかつする秋空の
大きいほうをキミにあげよう

日本の空は電線だらけだから美しくないとか。外国は電線を地中化してるところもあるから景観が綺麗だとか…。
そんな意見もあるようですが、やっぱり私の暮らしてきた日常の空にはずっと電線が存在してて。という訳で思い立って電線がある風景を詠んでみました。
雲が空のあちこちにまだらに散っていて、なんだかパッとしない空でしたが、思い立ったが吉日なので写真を撮りましたよ(笑)
電線の数によっては、2分割どころか4分割、5分割…とかできちゃいますね。


読経どっきょうの音が聞こえる昼下がり
彼岸も此岸しがんもきっとおんなじ

一人お家でまったりしている昼下がり、どこからともなく読経やら木魚やら鐘の音が…かすかに聞こえてきました。近所で法事でもやっていたのでしょう。
静かな部屋の中でそういった音を聞いていると、だんだん現実味がなくなってきて…一瞬、境界を越えてあっちの世界に魂がトリップしかけました。あぶないあぶない。


中世のお城のようなパチンコ屋
月が静かに見下ろして、冬

昔からあるパチンコ屋ってどうしてあんなお城みたいな外観なんでしょう。やっぱり高揚感を演出する為?
仕事からの帰り道、日暮れが早くなったなぁと思いながら車で走っていました。前方左手にライトアップされた白壁のパチ屋が浮かび上がり、その背後に白く光る三日月が…。この月がまた絶妙ないい位置にあったんですよ。見慣れた景色のはずなのに、かなり幻想的で素敵な情景でした。
建物の中では悲喜こもごも、お客さんや店長の欲望が渦巻いているんでしょうけども(笑)


-おわりに-
短歌や俳句は、読者に解釈を委ねるほうが十人十色の味わいがあって楽しいと思うのですが…自分で解説つけちゃいました(甘栗むいちゃいました、みたいなライトなノリで敢えて言う)☆

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