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【140字小説】呼ぶ声

「母ちゃん」

暗い2階から声がする。
ウチに子供はもういないのに。
それに去年死んだ息子は私をママと呼んでいた。
それでも万一息子ならば一目会いたい。

フラフラと足を踏み出すと
2階でバシッ!ギャッ!と騒がしい音。

_静寂。

行ってみると息子のひつぎに入れたはずのバットだけが転がっていた。

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