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15秒で読める小説

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15秒で読める!140字創作小説
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2024年1月の記事一覧

【140字小説】虚無感

【140字小説】虚無感

彼のポストにいいねを押すと、その後思い出したように私のポストにいいねが返される。彼が絶対いいねと思わない様な内容のポストなので、単なるお礼の意味合いなのだろう。
この流れは常に同じ。私がいいねをして、彼がいいねを返してくる。
もう私からいいねしないよ。きっと永遠にさよならだね。

【140字小説】日曜日の朝

【140字小説】日曜日の朝

「住み慣れた町を離れるってのは本来なら辛いものかい?僕はあまり。近所付き合いがなかったから愛着が全くないんだもの。実際こうやって引っ越す僕を見送る人は誰もいないだろ。…次の町では離れる時に辛いと思えたらいいな。」
男は野良猫にそう言うと立ち去った。
静かな静かな日曜日の朝だ。

【140字小説】分かってる

【140字小説】分かってる

「もしも好きな年齢に戻れるなら何歳に戻る?」
長い夏休みがある小学生かな?
毎日がお休みの赤ちゃんかな?
お金と自由がある大学生かな?
…そんな楽しい想像を巡らせながら、私は長い間病院のベッドに横たわっている。
戻れない事は分かってる。
そして進めない事も、勿論分かっているよ。

【140字小説】多様性

【140字小説】多様性

冬のさなか、軒先にアゲハ蝶の蛹を見つけた。厳しい寒さに耐え、この小さな虫は一体どんな事を想いながら春待ちしているんだろう。そっと耳を近づけてみた。
「あー出たくない ずっとこのまま冬ならいいのに 頼むから春来ないで あーほんま外とか無理」
…蝶にも色んなタイプの子がいるんだな。