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「10月なのに11月危機」

 学校には「11月危機」と呼ばれる言葉があります。毎年11月頃になると子供達の慣れや疲れで問題が頻発,学級崩壊が起こりやすいという事からできた言葉です。この記事を書いている今はまだ10月,ですがもう校内が危機的状況です。今回は「10月なのに11月危機」について考えていきたいと思います。

①8月のツケ

 1つ目として,というかこれが1番だと思いますが,8月にしっかり休めなかったツケがだいぶ出て来ているように思います。8月の学校を振り返ると,休校が長かったこともあり,想像以上に子供達は踏ん張っており,「辛い」というのは大人ばかりで子供は適応できてしまうものなのかなと思ってしまう部分もありました。しかし,後になって考えてみればそんな訳もなく,子供も大人と一緒で

・蓄積された疲労
・体験活動の少ない淡々とした学校
・もはや正解がわからない様々な制限

といった大きなストレスを抱えています。特に疲労に関しては10月に入ってから顕著で,クラスで普通に授業をしていても子供達が「疲れているな」と感じる事が増えています。

リフレッシュできないから荒れるのに,何故か冬休みも削られることが確定しています。


②誰も教師に優しくない

 2つ目として,世の中も国も自治体も,そして教師の仲間内ですら「誰も教師に優しくない」ことが挙げられると思います。もちろん,理解してくださる方もたくさんいますが全体の風潮としてです。

今年は

・経験した事ないイレギュラー
・消毒作業
・清掃作業
・新学習指導要領の実施(英語やプログラミングなど)
・新しくなる通知表

など,イレギュラーなのに新しい事を全て始めたことに困惑しながら必死です。

それなのに

・新しい行事を考えよう
・部活動を再開しよう

といった流れは止まりません。

現場で同僚を見ているととにかく疲れています。体調を崩す人も増えています。

先日,学年の先生が体調を崩してしまい,短期間ですがフォローする機会がありました。その期間は1.5人分位の仕事をしており中々ハードでした。正直自分の仕事が速いから何とかなりました笑

しかし長期間になると自分が倒れるなとも思いました。もちろん,倒れた方が悪いのではなく,担任代理も置けない環境に問題があります。

こんな状況で荒れていく子供達を止められる訳が無い。


③終わりに

 「10月なのに11月危機」はおそらく3月まで引っ張るのではないかと思います。決める立場の人達は「頑張っているが何かがずれている」と思います。

しかし,そんな事を言っても何も改善しないので私はとにかく半径2mの

・自分のクラス
・学年の子供達と同僚

を死守することに全力を尽くします。多分これ以上のことは今の私の力じゃできないのでここだけ頑張ります。


以前書いた記事なのですが,学校は「開く」方向に進めていくべきだと強く思います。

お読み頂きありがとうございました。

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