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英文法解説 テーマ7 助動詞 第3回 くせ者のshouldについてまとめよう

 どうも、こんにちは。助動詞の3回目、今回は助動詞shouldについて解説します。「すべきだ」という意味を覚えるだけでなく、言い換え表現訳さないshouldも出てくるので、助動詞の中でも意外な「くせ者」と言えます。というわけで、ひとつずつ丁寧に解説したいと思います。

助動詞shouldの基本

 まずは、助動詞shouldの基本的な意味を確認していきましょう。2つしかないので簡単です。

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 義務「すべきだ」だけでなく、推量「のはずだ」もしっかりと覚えておきましょう。では、さっそく例文でそれぞれの肯定文・否定文を確認していきましょう。

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 shouldの義務は、mustやhave toほど強くはありません。忠告や推薦のニュアンスもあるので、友人同士で「したほうがいいよ」くらいの感覚で使われることも多いです。「テーマ7 第5回「他にもあるぞ!こんな助動詞、あんな助動詞」」でも扱いますが、had betterの方が語気が強く、目下の人に対して使うことが多いです。したがって、論説文などでは、筆者の主張を表す助動詞として、had betterよりもむしろshouldが用いられます。

助動詞shouldの言い換え表現

 助動詞shouldは、義務・推量のどちらの意味の場合でも、ought toという表現で言い換えることができます。ただし、oughtというのは少し変わった助動詞で、直後には「動詞の原形」ではなく、「to不定詞」を取るのです。言い換えパターンとしては、should V=ought to Vになるのですが、ought to Vを否定文にするときには、ought not to Vという語順になるので要注意です。

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 例えば、上記の(1)~(4)を全てought toを使って言い換えてみると、次のようになります。

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 このように、義務や推量の場合は、should=ought toと覚えてしまって問題ありません。ここまでは、比較的簡単だと思います。

訳さない助動詞should

 助動詞shouldには、義務・推量のほかにも重要なはたらきがあります。それが「訳さないshould」です。どういうことかというと、次のような構文で用いられるパターンのshouldです。

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 提案・要求・主張・命令を表す他動詞に導かれたthat節中では、ある意味、主節の主語によっての「すべきだ」という圧力がかかります。それによってshouldが用いられるのですが、これはいわゆるイギリス英語式の形式的な堅い言い方なので、アメリカ英語ではこのshouldが省略されることが一般的です。しかし、このshouldの影響の名残で、shouldが省略されたとしても「動詞の原形」は残ります。例えば、that節中の主語がheやsheだとしても、そのVとして「動詞の原形」が用いられ、主節のVが過去形でも、時制の一致が起きずに「動詞の原形」が用いられます。例文で確認しましょう。

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 このshouldは「すべき」「はずだ」という訳出は不要です。また、ought toに置き換えることもできません。とても目立たないのですが、きちんと働いているのです。特に、she study Spanishやthe meeting be postponedという個所に注目してください。動詞の原形study, beはshouldの影響の名残です。参考書によっては、この時の動詞の原形を「仮定法現在」や「直説法」と呼んだりしていますが、これらの文法用語はこの「助動詞」という範囲ではそこまで重要ではありません。

 このようなshouldは、他にも、It is necessary that S should VやIt is natural that S should Vという構文でも用いられますが、この場合のshouldは任意なので、提案・要求・主張・命令を表す他動詞に導かれたthat節中のshouldほど重要度は高くありませんが、余裕があったら押さえておいてください。

  というわけで、助動詞shouldについて、①基本的な意味、②書き換え表現、③訳さないshould、というように3つの面を解説してきましたが、いかがだったでしょうか?次回は、助動詞の時制についてです。特に「過去時制」の表し方がポイントになります。ご期待ください。

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