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英文法解説 テーマ5 動名詞 第5回 動名詞を含むイディオムを攻略しよう!

 どうも、こんにちは。テーマ5動名詞も今回が最終回です。「現在分詞と動名詞の区別」「不定詞と動名詞の使い分け」「動名詞の意味上の主語」「動名詞の時制と態」と、ここまで文法的な側面から動名詞に関して解説をしていきましたが、今回は「動名詞を含むイディオム」を扱っていきたいと思います。

 この「動名詞を含むイディオム」というのは若干誤解を生じさせる言い回しかもしれません。というのも、イディオムと言っても、そのイディオムの一部に前置詞が含まれているため、その直後には動名詞が導かれるというケース動名詞を目的語として取る他動詞が用いられているために、その直後に動名詞が続くというケースがほとんどだからです。ですが、今回はこういったものをまとめて「動名詞を含むイディオム」として挙げていきたいと思います(ここで扱わないと他にこういったイディオムを扱う分野がないという都合もあるのですが)。

 さて、ここから「動名詞を含むイディオム」を紹介していきますが、これらは基本的には覚えていかなければいけないものです。もちろん、言語である以上、どうしてそう意味になるのかという理屈もあるのですが、「慣用的にこう使う」と処理した方が、結果的には効率が良いと思います。といっても、機械的に羅列しても覚えにくいと思うので、4パターンに分けて紹介していきたいと思います。

1.構文タイプ

 SVという形式の中に動名詞が含まれているものです。

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 Ving~やthat節中に語句を埋めていけばそれだけで英文が完成するタイプです。2.はIt is no good Vingといように、useの代わりにgoodを使うこともできます。3.はsayingが動名詞なので「動名詞を含むイディオム」として分類しておきました。また、不定詞を含んだイディオムの、Needless to sayと同じ意味になります(「テーマ4 不定詞 第5回「不定詞を含むイディオム」」を参照してください)。

2.副詞要素タイプ

 副詞要素(=M)としてはたらくイディオムです。

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 副詞要素としてはたらくということで、これらのイディオムだけで英文は成立せず、主節のSVがその後に続きます。4.のto Vingのtoは「前置詞のto」になります。to不定詞のtoではないので、動詞の原形を続けないように気を付けたいところです。5.はAs soon as SVと同じに意味になります。

3.V(述語)とセットのタイプ

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 V(述語)とセットというのは、S(主語)の後ろに、「V+α」という形で用いられるということです。6.のlikeや7.のworthはここでは「前置詞」なので、動名詞が後ろに続いています。また、7.be worth Vingに関しては、isの主語にあたるa city(=Buenos Ayres)が、visitingの目的語になっている(=意味上の目的語)ことに注意してください。つまり、他動詞visitの目的語を、その直後に置かなくてもよいということです。8.のhelpはここでは「抑制する」という意味です。「~することを抑制できない」=「~せざるをえない」ということです。また、「cannot but+動詞の原形」と書き換えることも可能です。

4.前置詞to+動名詞タイプ

 イディオムに前置詞toが含まれているために、その直後に動詞を置きたい場合は「動名詞」になるというパターンです。

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 繰り返しになりますが、前置詞toを含むということは、後ろに動詞を置きたい場合は「動名詞」が続くということです。この時に、to不定詞のtoと勘違いして「動詞の原形」を用いてしまうミスが目立つイディオムなので要注意です。

 以上、動名詞が含まれているイディオムをまとめてみてみました。例文で使い方を確認しながら逐一覚えていかなくてはいけない箇所なので、面倒くさくて後回しにしてしまいたくなる範囲ですが、日常英会話でも頻出しますし、入試やTOEICなどの資格試験でもよく出題されるのでしっかり覚えていってください。

 これで、テーマ5「動名詞」の解説を終えたいと思います。準動詞の第2弾として動名詞を解説してきましたが、同じ準動詞の仲間である「不定詞」との類似点や相違点はご理解いただいたでしょうか?また、動名詞独自の使い方もいくつかあったので、全5回分の「動名詞」の解説をもう一度読み直してみると、さらなる発見があると思います。

 次のテーマは、準動詞の第3弾「分詞」です。ご期待ください!では。


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