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国語の教科書に学ぶ


#未来のためにできること

 東京書籍の六年生の教科書にある「イースター島にはなぜ森林がないのか」(鷲谷いづみ 文)という説明文が載せられている。私は六年生の子どもたちにこの授業をした時に、これらを本当に学ぶべきなのは子どもではなく、今の我々大人ではないかと強く感じたことを今でも覚えている。
 この説明文を要約すると、以下のようになる。
 イースター島の森林が失われた原因として、ポリネシア人による森林の切り開きや野生化したラットによるヤシの実の食べ尽くしが指摘されています。これにより、島の繁栄も豊かな森林も失われ、食料不足や人口減少が起こりました。モアイ像は祖先を敬うために作られましたが、子孫の幸せを考える文化の築き方も重要です。自然利用の誤りは悲惨な運命を招くことを忘れずに、持続可能な未来を考えるべきです。
 さらに、著者は以下のように綴る。

 祖先を敬う文化はさまざまな民族に共通であるが、数世代後の子孫の幸せを願う文化は、それほど一般的なものではないのかもしれない。しかし、今後の人類の存続は、むしろ子孫に深く思いをめぐらす文化を早急に築けるかどうかにかかっているのではないだろうか。

東京書籍 新しい国語六年

 つまり、今回のテーマである「未来のためにできること」は何か。それは私たちにとって「子どもたちのためにできること」と置き換えることができる。子どもたちにできることは教育である。そして、昨今は戦争や紛争のニュースを見ることが多く、この日本ですら戦争の匂いがしないこともない。断固として子どもたちに戦争を経験させてはならない。我々大人が目先の欲に駆られ、今の子どもたちを蔑ろにすることがないよう教育していくことこそ、未来のためにできることであると私は信じ、今日も授業をする。

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