teaまるお

都内在住、INFP。おもにエッセイを書いています。夏はスイカ、秋は梨、冬はみかん、そし…

teaまるお

都内在住、INFP。おもにエッセイを書いています。夏はスイカ、秋は梨、冬はみかん、そしてトマトをよく食べます。藤井風・大江千里・eill・newjeans・日向坂46・溝口肇・安部恭弘・たむらしげる・わたせせいぞう・神社仏閣・美術館・博物館・手相・怖い話・ガチャガチャが好きです。

マガジン

  • 『5分で読める小説』

    どこにでもある風景を切り取った時、それがどこにもない景色であることに気づくことがある。カフェで繰り広げられる女子たちの会話から生まれた「ある謎」を解き明かしていく、エッセイ風連載小説。

最近の記事

  • 固定された記事

忘れることのない日に、私はnoteを始めた

一年前の今日、私はnoteを始めた。 どうせ始めるなら自分にとって忘れることのない特別な日に、と思って11月15日スタートになった。 その日は親父の命日。 毎年この日が来るたび、親父のことを思い出す。だから、私がnoteを続ける限り、毎年この日は親父のことを書こうと決めた。親父が私に遺してくれたものを、親父の生きた証としてnoteに残していこうと思う。 これは今から30年近く前に母から聞いた話。 私の田舎はとても雪深く、スキー場も多い。当時、私の地元

    • 世界でたった一つのかき氷

      「今年もいよいよ、かき氷の季節がやってきた!」 と言いたいところだけれど、今やそのセリフは過去のものとなりつつある。なぜなら、令和の今、かき氷は夏だけの食べ物ではなくなっているからだ。 かき氷ブームが到来したとき「どうせ、タピオカミルクティーとか高級食パンみたいにすぐにブームは過ぎるんでしょ?」と思っていたけれど、かき氷ブームは過ぎゆくどころか、一年中食べられるものとして定着しつつある。 そんな「イマドキなかき氷」を、私も一度くらいは食べてみようかな、と思ってはみるもの

      • 怖い話が読みたくて、でも読めなくて。困った私が思いついた方法とは?

        私は寝る前に怖い話(怪談)を読むことをナイトルーティンにしているのだけれど、アラフィフおじさんであるがゆえに、目のかすみだったり、目の疲労を感じる時は読むのがちょっとしんどい。 そんな時は怖い話を諦めてすぐ寝ればいいのに、そんな時に限って怖い話を欲してしまう。そこで私は思いついた。 「そうだ、聴けばいいんだ!」 誰かが怖い話を朗読しているのを、目を閉じて聴く。これなら目にも優しいし、ただ聴いているだけなので、寝る前の私にとってはさながら子守歌である。 最近だとAudi

        • その友達は、あなたの「本当の友達」ですか?

          例えば、あなたが美容師だったとして。 友人があなたのお店に髪の毛を切りに来てくれました。そして会計は5300円。友人は言います。 「細かいのがないから300円まけてよ、友達じゃん」 さて、あなたなら、どうしますか? 私ならきっと、300円をまけたのち友達をやめると思います。もちろん、その場ではありませんが、そのうち縁を切るでしょう。 「300円で縁を切るの?」 「(人間が)小っさ」 そう思われる方もいると思います。しかし「友達だから、いいじゃん?」と5300円の3

        • 固定された記事

        忘れることのない日に、私はnoteを始めた

        マガジン

        • 『5分で読める小説』
          23本

        記事

          noteが書けない時のためのnoteを書いてみた

          noteを眺めていると、 「記事が書けない」 「何を書いていいのかわからない」 そんな記事をよく目にする。その度に思う、 「みんな、難しく考えすぎでは?」と。 記事が書けないなら、無理して書かなくていいと思うし、何を書いていいのかわからないなら、なおさら書く必要がないと私は思っている。もちろん、みんなそれぞれに事情があることもわかっている。 記事が書けなくても、書かなきゃいけない事情があったり、何を書いていいのかわからないけど、何かを書かなきゃいけない状況があるのだ

          noteが書けない時のためのnoteを書いてみた

          電車のつり革の、輪っか越しに見えた世界

          最近、気になっていることがある。それは─── 「電車のつり革」だ。 そもそも、なぜ電車につり革があるのか。 それは電車が揺れるから。電車が揺れれば、乗っている人も揺れる。座っている時はさほど気にならないが、立っていればその揺れで倒れるかもしれない。そうならないためにつり革がある。にも拘わらず、 揺れる電車内で、つり革につかまらない人がいるのだ。 揺れて不安定なのはみんな同じはずだし、実際私がつり革や手すりにつかまらずどこにも寄りかかれなかったら、酔っ払いの千鳥足状態で

          電車のつり革の、輪っか越しに見えた世界

          正座は「正しく座る」と書くのに、実は間違った座り方って本当??

          一週間ほど前から、膝の調子が悪い。 もっと前から時々違和感を感じてはいたのだけれど、それまでは時間の経過とともに回復していたので、さほど気にすることなく過ごしていた、のだけれど、 今回はいつもと違う。 階段を上るとき鈍痛が出始めたのだ。 そのことを友人に話したところ、 「いよいよまるおさんも老化が始まったんじゃない?」 ニヤニヤしながら、整形外科へ行くことを勧められた。 アラフィフで明らかに運動不足な私。 日々テレビなどで「膝の痛みには~」みたいなCMが流れているが、

          正座は「正しく座る」と書くのに、実は間違った座り方って本当??

          「お金を出したい私」と「お金を出させたくない店員さん」の仁義なき戦い

          先日、ある晴れた日の午後のこと。 「捨てようと思っていたけど、もし一円でも値が付くなら」 ということで、友人の「いらないもの」処分に付き合って、某リサイクルショップに行った。 友人が査定を依頼したのは季節モノの服数点と、相当昔のテニスラケット、そして古いギター。 服とテニスラケットは10分ほどで査定が終了したのだけれど、ギターだけなかなか査定が終わらない。どうやら楽器はかなり念入りに査定をするようだ。 最初の10分ほどで店内をざっくり散策していた私たちは、想定外の査定

          「お金を出したい私」と「お金を出させたくない店員さん」の仁義なき戦い

          標準語の向こう側に私が見たもの

          留学や移住などで海外生活が長くなると外国語が話せるようになるように、都会での生活が長くなるにつれ、田舎から上京してきた人たちが話せるようになるもの。それが─── 「標準語」である。 ずっと若い頃はそれが嬉しかった。 「標準語が話せる!」 ただそれだけで、自分が一人前の都会人になったような気持ちになった。 たまの帰省で田舎の友人と会うときなどは、会話のところどころで敢えて「~じゃん」とか「~でさ」を使ったものだ。きっと田舎の友人は「いけ好かないヤツ」と思っていたに違いない

          標準語の向こう側に私が見たもの

          靴ひもは、ほどけるくらいがちょうどいい

          スニーカーを履いていると、たまに靴ヒモがほどけることがある。 人通りの多い道などで知らず知らずのうちに誰かに靴ヒモを踏まれたのかもしれない。あるいは、時間とともにヒモの結び目が緩んでいき、ゆっくりゆっくりほどけたのかもしれない。 人との縁もこのくらいの「緩さ」がちょうどいいのかもしれない・・・ほどけたスニーカーの靴ヒモを前に、私はそんなことを思う─── そう、縁というのはまるで靴ヒモのようなもの。結んだり、時にほどけたりするのが人の縁なのだ。 生きていく中で人はいろん

          靴ひもは、ほどけるくらいがちょうどいい

          その「冤罪事件」はファミレスで起きた

          ある日、友人女性宅に集まることになった。 参加者は四人。女性三人に対し、男は私だけ。それには理由がある。 季節は冬、鍋の季節だ。 私はその「鍋を作る係」として呼ばれたのである。 実は私は、料理人の息子。 数年前に無くなった親父が料理人だった。 ただ実際は、料理人の息子という肩書きがあるだけで、別に料理を学んだわけでもないし、もちろん調理師でもない。少しだけ料理をすることに慣れているだけ。 しかし、料理人の息子という響きでちょっとだけ料理がおいしく思えたりするから不思議

          その「冤罪事件」はファミレスで起きた

          新卒者が退職代行を利用して会社を辞めることについて思うこと

          先日たまたまテレビを見ていて目にした「退職代行」。本人にかわって会社の退職手続きを代行してくれるサービスである。 驚くべきは退職代行を依頼する約三割が新卒者であること。入社式の翌日に退職する人もいるという。「聞いていた話と違う」「配属ガチャに外れた」など理由はさまざまだが─── 「会社を辞めることぐらい自分でやれ!」 「とりあえず三年ぐらいは我慢して働かないと何もわからない」 そんな声が聞こえてきそうだ。 確かに、自分できちんと会社に行って退職の旨を伝えるのが筋であり礼

          新卒者が退職代行を利用して会社を辞めることについて思うこと

          最後に残ったお寿司を食べるのは、誰?

          幼い頃から思っていたこと。それは─── 「人が集まるところにお寿司あり」 冠婚葬祭に始まり、友人同士で集まるホームパーティーなどに並ぶ、定番のごちそうといえばコレ。日本人はお寿司が大好きである。 そしてもう一つ、私が幼い頃から疑問に思っていたこと。それは─── みんなが大好きなお寿司が、最後に「少しだけ」残ってしまうこと。取り残され、まるで忘れられてしまったかのように一貫、あるいは数貫残っているその光景を、私は幼い頃から何度も見てきた。 みんなが大好きなお

          最後に残ったお寿司を食べるのは、誰?

          あなたの記事に必ず一つ、スキがつく方法

          スマホでnoteを開くたびに思う。 noteは魅力的な記事で溢れている。 自分の好きなヒト、モノ、コトについて検索すれば、それらの記事がこれでもかと出てくる。好きが詰まった無料サブスクである。 そして、自分の好きなものについて書かれたnote記事を読めば読むほど、検索エンジンという名のコンシェルジュが「今こちらが人気です」「こちらは今朝入荷したばかりなんです」と、次から次へと私好みの記事を持ってきてくれる。 そんな素晴らしいおもてなしに私はいま、少し迷惑している。なぜ

          あなたの記事に必ず一つ、スキがつく方法

          「INFP」な私が、その結果に思うこと

          「16パーソナリティ性格診断」 聞いたことはあるものの、私の周りでは誰もそのことを話題にしていなかったため、最近まで特に気にしていなかったのだが、つい先日─── 「まるおさん、ちょっとこれ、やってみて!」 そんなLINEのメッセージとともに、ついに私のところにも「16パーソナリティ性格診断」がやってきた。 もともと、テストや診断は嫌いではない。 年齢や性別といった素っ気ない質問とは異なり、なかなか興味深い問いが並んでいる。楽しみながら多くの質問に答えていくと、あっとい

          「INFP」な私が、その結果に思うこと

          この春、都会へと旅立つ君へ

          毎年、三月のこの時期になると、一度や二度は街で見かける光景─── 家族であろう人たちと、たくさんの荷物を載せた、少し大きめの車が、私の目の前を通り過ぎていく。ナンバープレートを見ると、その多くは地方ナンバー。 春から大学生や専門学生、あるいは新社会人として東京で一人暮らしを始める息子や娘の引っ越しのために、家族でやってきたのだろう。 生まれた街を遠く離れて東京へ。 不安でいっぱいかもしれないけれど、その胸にはきっと、大きな夢や希望を抱いている。そして親たちはみな、そん

          この春、都会へと旅立つ君へ