型破りって??
たまたま見たテレビ番組で、四代目市川猿之助さんが「型破りと型外し」の違いについてお話されていました。その時の内容に「なるほど」と思えたのでシェアしようと思います。
市川猿之助さんは、テレビで俳優としても活躍され一度は見た方も多いはず。歌舞伎界でも「スーパー歌舞伎」という現代文化との融合した舞台もされており、歌舞伎の新しい道を開拓されている方だと思います。
革新的なことを次々とされている市川猿之助さんですが、最初からそのようなことをされていたわけではないそうです。小さいころから地道な歌舞伎の稽古があったこそ新しい思い付きができたと仰っていました。
仕事でも、辞めたことが”自分を貫いててカッコいい”という場面もあるかと思います。猿之助さんはそういった事例に対して「それは型破りではなく型外しである」とおっしゃっていて納得しました。
「型破りとは、一度その道をある程度までやり切った人が違ったことをやってはじめて言える。なにも成し遂げていない人がやったとしても、それは型から外れている型外しである」(少し言葉選びは違うかもしれません…)
その言葉に仕事においても茶道においても一緒だなと感じました。どちらも最初は地道なことが続きます。仕事なら先輩の雑用しかさせてもらえなかったり、茶道でも割り稽古と呼ばれる一つの動作をひたすら続けたり。「自分はこんな事したくてこの道に入ったはずではないのに」と思う場面はたくさんあるかと思います。しかし、そのことを淡々と続けることで見えてくる世界がたくさんあると思います。
飽き性の私が茶道をこんなに続けていられるのも、このことを知っているからです。正座も10分座っているのがやっとだったのが、お点前をしている間は時間が止まっているかのように1時間余裕で座っていられます。それはお稽古を続けていく中である日突然手がスムーズに動くようになって感動したり、意味がないと思ってた所作がここにつながるんだと気づけたり、ある日突然分かる日が来ます。その境地に来て初めて「こういったことを取り入れてみたらいいのではないか」とちょっと違うことをしてみるのはいいと思うのです。
変化が凄まじい世の中ですが、何か一つを淡々とこなすことで見えてくることはあると思います。その一つに茶道を始めてみるのもいいかもしれません。これからも茶道を通していろいろな気づきを発信していくので、暇なときに覗いてみてください!
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