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絶好のタイミングなんか、たぶんこない。

いつだって「今じゃない」

仕事を辞めたら、note をはじめようと思っていた。編み物をしたり、手の込んだ料理を作ったり、散歩にでてたくさん写真を撮るんだと思っていた。

したいことはたくさんあるのに、スタートの笛が鳴らないのだった。辞めたいと思っている仕事は、相変わらず続けている。

ふたり目の子どもが欲しかったころ、私はまだ幼かった長男の育児と二度目の大学生生活との両立にてんやわんやで、地を這うように過ごした学生生活をようやくの思いで終えたあとも、ふたり目を迎えるにはまだ早いように思えた。最初の会社で少なくとも2年は働かないと、とか、産休をとるとしても同僚へ迷惑がかからない時期に、とかいろいろ考えすぎて結局

「今じゃないな」

という結論に落ち着くのが常だった。

ふたり目の子どもを望んでいるけれど時期的にどうもふんぎりがつかない、と私が思っていることが、あるとき友人たちとのご飯の席で話にあがった。その場には私よりも20歳くらい年上の女性がいて、その人には子どもが3人いてみんなもう成人していたのだが、彼女が言ったのだ、

「あなたねぇ、女性の人生に子どもを作るベストなタイミングなんて、絶対にないのよ」

と。

熟さないならもぎるまで

これは次男が生まれる前の忘れられない一言だけど、出産という人生のビッグイベントのみならず、その他のものごとに対しても私はどうもちょうどいいタイミングがやってくるのを待ちがちだったかもしれない。

しかししかし、機というのは必ずしも熟すものでもないらしい。ベストなタイミングがないなら、作るまで。見切り発車上等。飛びついた列車が走り出したなら、振り落とされないようにしっかり体勢を整えていこう。そうだおもしろいことは向うから飛び込んでくるのではなくてこちらから探しに行くものだった。

ものごとを先延ばしにするのはやめようと思う。いつか始めようと思って作ったnote のアカウント、作成日がいつだったか今あらためて確認してみる。3月9日(汗)!半年たっとるやないかい。

note、はじめます。

仕事はまだ辞めていないけど、note をはじめてみようと決めた。

フランスに住んで20年。個性豊かすぎるフランス人たちにもまれて働くお母さんだから書ける話もあるに違いない。二人の子どもたちも突っ込みどころ満載、まさにネタの宝庫であるし、フランスの育児事情、教育事情などもかけるかもしれない。

長年外国の地に住む私たちは、根なし草に例えられる。祖国の大地から切り離され、少しずつ少しづつ、日本人の価値観が風化されていく。それは日本における政治への関心の薄さを嘆くようなマクロな部分から、ムダ毛の処理がお粗末になってくるようなミクロな観点においてもそうである。かと言ってフランス人に同化していくかというとそうでもない。三つ子の魂百まで。腕に毛は生やしても、トイレのあと手を洗わないってどうよ!?と周りのフランス人を見て非難する気持ちは変わらない(ポストコロナの世界においてもまだいるんだから驚くほかない)。日本人らしくもなくなったがフランス人にもなれず、どこにも根を下ろさないからこその視点も与えられたかもしれない。そうであってほしい。

とても不定期な投稿になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

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