『7つの習慣』を読んで(吉田瞬)
トルコの吉田瞬です。
私が7つの習慣を読み終えて覚えた衝撃は、
机の上で散らばっていた無数のパズルピースが次々と組み立てられ形作られていくような感覚
でした。
著者は文中に置いて、
「人格は、言葉よりもはるかに雄弁である」と述べていますが、
私自身、7つの習慣を手にとらなくとも人格が大切であるということは分かっているつもりでいました。
「人の話を聴きなさい。」
「誠実でありなさい。」
「相手を信頼しなさい。」
これらは全て、これまで所属してきた家族や学校、スポーツチームといった組織の中で、何度も耳にしている言葉だからです。しかしながら、本を読み進める中で、実際は自分がいかに過去の経験や周囲に影響された、個性主義に基づくパラダイムに沿って生きてきたのかという事に気付かされました。読み終えた現在では、冒頭でケン・ブランチャード氏が7つの習慣を「成功文献を集めた図書館」と評している理由が非常によく分かります。
今回、7つの習慣が私にもたらしてくれた最も大きなパラダイム転換は、自身の中で誠実さについての認識が変化した事です。恥ずかしながら、私はこれまで「誠実」と「正直」、これら2つの言葉を同義であると考え、正しく理解していませんでした。従って、著者の「正直」とは言葉を現実に合わせることであり、「誠実さ」とは現実を言葉に合わせることであるという主張に、大変大きなショックを受けました。正に、頭の中に突然光が差し込んで来るような感覚でした。このパラダイム転換は、「誠実さ」という観点から自分自身を見つめ直す絶好の機会になりました。何より最初に、これまで自分は自分に対してどれだけ誠実に生きて来られただろうかという疑問が脳裏をよぎりました。著者は、「誠実さ」を自分自身に置く価値のレベル、自分の約束や決意を守る力とも表現されています。これを踏まえて考えると、質問に対する答えは明白でした。
私は受験に失敗し、第一志望ではない大学へ進んだ経験があります。今現在、自分が選んだ道を後悔してはいませんが、もし当時の自分が7つの習慣に出会っていれば、結果は違ったものになっていたかもしれません。過去の自分に戻ることが出来るのであれば、まず“合格”ではなく大学で達成したい“目標”をMission Statementとして明文化し、心の内側に狂いのないコンパスを持つでしょう。そして何より、手段や方法に囚われることなく自分が自分自身にした約束に対して責任が果たせるようにしたいと思います。著者は、その実現のために「感情を目的意識に服従させる」ことが必要であると語っています。私はこのメッセージを、失敗した当時の自分以上に、パラダイム(脚本)を正確に書き換えられるチャンスがある現在の自分に送りたいと思います。この本と出会うことが出来た今、受験に失敗をした当時の自分に救いの手を差し伸べる事は出来ません。しかし、現在の自分は立ち止まったとき原則に立ち戻ることができます。先ずは2月の簿記試験合格という自らの決意に対して、自らの誠意を持って応えたいと思います。
最後に、私が今後ブレイク・スルーしていくことは、主に2つです。私的成功に関しては前に述べた“自分に対して誠実になる”こと、公的成功に関しては“感情移入の傾聴”を実践することで、相手の理解がより深められるようにしていきたいと思います。
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